テラーノベル
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⚠流血表現あり⚠
🩷「……3日後」
🩷「同じ時間に、ここ来てよ」
軽い調子の言葉。
でも——
その奥にある覚悟に、阿部は気づいていた。
💚(……ああ)
💚(その日は、もう——)
同じ時間じゃ、終わらない。
──────────────
——3日後、夜。
阿部は一人、屋上へ向かう。
扉を開けた瞬間——
そこには、佐久間が一人、フェンスにもたれかかっていた。
🩷「……阿部」
名前を呼ぶ声。
どこか、力がない。
無理に笑おうとしているのが、わかった。
その表情は——
まるで、別れを惜しむみたいで。
🩷「……話そ」
短く言って、視線を外す。
💚「……ああ」
阿部も、隣に並ぶ。
少しの距離。
佐久間はポケットからタバコを取り出し、
火をつける。
ゆっくりと、煙を吐いた。
そこから——
他愛もない話が、続いた。
くだらないこと。
昔のこと。
笑い合っていた、あの頃のこと。
穏やかな時間だった。
🩷「……でもさ」
ふと、声のトーンが落ちる。
🩷「この世界に足を踏み入れた以上」
🩷「俺たちは——」
🩷「幸せには、なれない」
風が、強く吹いた。
空気が、変わる。
💚「……」
🩷「阿部」
🩷「ここに一人で来たの?」
ゆっくりと、こちらを見る。
🩷「言ったでしょ」
🩷「簡単に、信用しちゃだめだって」
🩷「もっと疑って、生きないと——」
その瞬間。
気配が、動いた。
背後、左右——
複数の影。
囲まれている。
💚「……」
何も言わない。
ただ、理解した。
🩷「……殺れ」
静かに、命じた。
次の瞬間——
一斉に、影が襲いかかる。
だが——
💚(遅い)
阿部は、わずかに視線を動かしただけで、
すべてを捉えていた。
一瞬にして、
鈍い音とともに、床へ倒れ込む影。
間髪入れずに、次─────
背後からの気配に、振り向きもせず肘を叩き込む。
次々と崩れ落ちる身体。
さらに——
左右から同時に迫る影。
だが、その動きすらも読んでいたかのように、
一歩、踏み込む。
死角へと入り込み、
正確に、急所を打ち抜く。
だが、その瞬間——
パァンッ!!!
乾いた銃声。
💚「……っ!…」
阿部の脇腹に、鋭い衝撃が走る。
弾が、肉を抉る感触。
血が吹き出す。
💚(……まずい)
一瞬だけ、動きが鈍る。
その隙を狙い、さらに影が迫る。
だが——
💚「……はぁっ」
無理やり体勢を立て直す。
流れる血を無視して、
最後の一人の懐へ踏み込んだ。
迷いなく、撃ち抜く。
ドサッ——
最後の影が崩れ落ちる。
脇腹から、血は止まらない。
それでも——
立っているのは、阿部ただ一人だった。
🩷「……さすがだね、阿部」
🩷「でも」
🩷「もう、限界でしょ」
💚「……はぁ……っ」
呼吸が荒くなり、膝をつく。
その姿に、ゆっくりと歩み寄る影。
🩷「…これで、終わりにしよっか」
片手で首を掴まれる。
💚「……っ、ぐ……」
もう片方の手には、銃。
こめかみに、冷たい感触。
🩷「とどめは——俺が刺してあげるね」
静かな声。
💚「……」
阿部は佐久間をただ見つめる。
そして─────震える手で、優しく頬に触れた。
💚「……さく、…ま」
次第にゆっくりと、目を閉じていく。
🩷「……」
佐久間はふと、視線を外す。
屋上の扉の向こう——
わずかに光る、銃口。
自分を捉えている。
再び、視線は阿部の方へ──────
目を閉じたままの、その顔を見つめながら、
🩷「さよなら…」
ゆっくりと——
唇を重ねた。
💚「……さ、くま…」
かすれた声。
💚「逃…げろ、」
🩷「もう……遅いよ」
小さく、笑う。
そして——
“わざと”見せつけるように引き金を、引いた。
その瞬間。
パァンッ——
銃声が、夜を裂く。
💚「……っ」
首を掴んでいた佐久間の手が離れ─────
地面へと倒れ込んだ。
胸から、血が溢れ、地面へと広がっていく。
💚「…なんで……」
震える声。
🩷「阿部…」
佐久間は、最後に触れようと——
かすかに手を伸ばした。
けれど、その指先は届くことなく、
力を失っていく。
そして——
静かに、目を閉じた。
💚「佐久間……」
名前を呼ぶ。
だが——返事はない。
その時——
○○「阿部!!」
屋上のドアが、勢いよく開いた。
足音が近づく。
仲間たちが、次々と駆け寄ってくる。
○○「やりましたよ!」
💚「……」
○○「出血がひどいな」
○○「すぐ手当を——」
肩を支えられる。
ぐらりと、身体が揺れる。
引き離されていく距離。
💚「……」
それでも——
阿部は、振り向かなかった。
振り向けば、
すべてが崩れてしまいそうで。
——あの時間は、
もう、戻らない。
俺たちの“特別”は、
今日で全部終わった。
──────────────
——一年後。
同じ屋上。
変わらない風。
💚「……」
ポケットから取り出す、一本のタバコ。
火をつける。
あの日と同じ味。
同じ風。
そして——
同じ、痛み。
煙が、夜に溶けていく。
こぼれた涙が、頬を伝う。
💚「佐久間…」
名前を呼ぶ。
もう、届かないと知りながら。
それでも——
ここに来るのをやめられなかった。
阿部は屋上の隅へ歩み寄り、
そっと、“淡い桃色の胡蝶蘭”を置いた。
あの日の笑顔は——
きっとこれから先も、何度でも思い出してしまう。
おわり。~次回番外編 学生時代~
コメント
8件
あれ?😭涙が止まらない…
うわああああああ😭😭😭 敵になった以上逃げられない運命だったかもしれないけどやっぱり幸せになってほしかった…
こんなん泣いてしまいますッ!! (ᐡ! – ! ᐡ)😭 そして頭が熱い.🫠笑
#Snow Man