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キラキラと照明を反射させて光る林檎飴に気づけば目を奪われていた。一見何の変哲もない林檎飴だ。だがガーネットの様に深みがありながら透き通った様な。そんな色合いが堪らなくて、気づけば手元にそれがあった。近くで見ると尚更美しい。

色味は勿論、月光に照らされて本領を発揮するように。

一際強く。色味を増して。絶世の美女の唇はこんな色をしているのだろうか。それとも最高級となる宝石はこんな色をしているのだろうか。共通点があるとすればどちらとも自然が作り出した傑作というところだろう。どちらとも一人の人間の元に閉じ込められる物ではない。

嗚呼、正直に言えばこのままどこかに飾って大事に大事に隠してしまいたい。だがこれは飴だ。どこまで美しかろうと林檎飴だ。食べなければ腐る。これが美しく無くなる様など見たくもなかった。

家に帰って写真を撮ってからちろりと舐めた。限りなく甘酸っぱいような少し苦いような不思議な味がした。初恋の味を詰め込んだみたいだ、とふと思った。そう思いながら飴をかりかりと噛んで食べ進めていくと林檎の部分にたどり着いた。飴と対比するようにひたすらに酸っぱいがシャリシャリとした食感は食べてて楽しい。それに飴と一緒に食べれば双方が味を引き立て合い美味しさが倍増する。そのことに気づいた後はあっという間に食べ終わってしまった。

あの美しさが写真でしか見れないことに少し落胆しながら残った林檎飴の棒部分を捨てた。今思えばとっておいても良かった気もするがもう後の祭りだ。

今回の林檎飴はとても美味しかったしあの店にまた行ってみよう。もしかしたらあの林檎飴を超える美しくて美味しいものがあるかもしれない。ガラス細工のように繊細な飴細工に雲のようにふんわりとした美味しそうなショートケーキ。ちっちゃくって可愛らしいデザインのパイもあったな…。明日にでも行こうか。

深夜テンション&黒歴史の産物

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