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⚠️・フライギ
・リハビリ用小説
戦争賛美、政治的意図なし
私はもう何分も、コーヒー片手に、忙しそうな彼の背中を見つめていた。
…彼は一体いつ私に気がついてくれるのでしょうか
休憩時間だと言うのに、書類に目を通しつつ、パソコンのキーボードを叩く彼。
どうやら普段怠けていたツケが回ってきたようです。
哀れですねぇ。なんと滑稽な姿。
かくいう私も、周りからは滑稽に写っているかもしれません。
いいえ、これは仕方の無い事なのです。
今邪魔をして
「イギリスのせいで集中力が切れた」
だとか言われたら、たまったものじゃありませんから。
なので私は、今こうやって
彼の仕事が一段落する時を、待っているのです。
「………終わりませんね」
お昼休憩も残り3分…この方は何も口にせず仕事を続けるつもりなのでしょうか
…………はぁ、仕方がありませんね。流石気遣いのできる英国紳士、
ぎりぎりまで待ってあげたしたし、今は心配して自らコーヒーを届けてあげようとするだなんて。
私は紳士、私は紳士、私は紳士__
「フランス。」
「……えッ、イギリス!?」
……嗚呼何故でしょう、
何故私は彼がこちらを振り向いただけで、こんなにも…
安心感を、覚えてしてしまうのか
……!なんて女々しいことを!!紳士失格!私らしくない!!
「っ、も」
「もうすぐ昼休憩終わりますけど貴方、まだ区切りがつけられないのですか??社会人としてそれはいかがなものでしょう。普段ちゃらんぽらんに生きてるからこうなるって事、分かっているのですか?
いつものツケが回ってきたのですね、なんて哀れなヒト…そのまま一生パソコンと向き合っているのがお似合いですよ、仕事の遅いフランス。」
「イギリス」
「と言うか、ギリギリまで誰からも声かけて貰えないとか、寂しい人ですね。私が居たからいいものの、孤立しているのは貴方の方では?」
「イギリス、もうやめて。」
……ああ、 私はまた
いつも、いつもそうです。私はいつも、本来言いたかったことでは、無いことを言ってしまう。
彼は傷ついたでしょうか
私の言葉で…
「はは、なんで君の方が悲しそうな顔をするのさ」
「……ッ、」
「イギリスは本当にツンデレだなぁ〜〜」
「はあ!?」
「それ、僕のでしょ?ありがたく頂くよ。」
フランスは私の手の中にある、コーヒーの入ったコップを指さした。
凄い、貴方のものだって、分かるものなのですね。
「流石勘のいいキモ蛙」
「紅茶があるのに君がコーヒー入れるわけないでしょ?
ほら、頂戴?」
「…なんか気に食わないです」
「君は僕に傷ついて欲しかった?
それならごめんね、もうとっくに耐性ついちゃったから。」
そう言いながらコーヒーを手に取り、1口飲み込む彼。
何やっても様になりますね…ほんっとうに気に食わない
ですがこれで、私の役目は果たされたのです。
「さて、仕事に戻りますか」
「待ってイギリス」
私がデスクに向かおうと体をひねると、彼にに引き止められてしました。
そして
「うわッッ、ちょっ、急に腕引っ張るとかどういう神経してるんですか貴方ッ!!」
突然彼の方へ引っ張られて、思わず私は椅子の背もたれへ手をついた。
「イギリス、僕お礼がしたいな」
体制を崩した私の耳元で、彼がそう甘ったるい声で囁いて来て…
キス……される…
そう直感したた私は、反射的に目を瞑ってしまう。
でも、いくら待ってもされた感覚がなくて…
「ねぇイギリス、」
「………なんです」
キ、キスするなら早くしなさいよこのヘタレ!チェリーボーイッッ!!
「今日仕事が終わったら、僕の家に来て欲しい」
「………は?」
「ん?」
………はぁぁぁぁぁ!?!?
こここ、こんな距離で言うことですか!?
そんなっ、クソッ、期待した私が馬鹿でしたねッそうなんですねッ
「美味しいフレンチをご馳走するけど…どうかな?」
「行きますよっっ!!!!!」
「うるさッ!耳元で叫ばないで!?」
うるさいうるさいうるさいうるさい!!!
貴方っていつもそうです!期待ばっかりさせて何もしないで!!私で遊んでるつもりですか!?
「貴方のために”仕方なく”行ってあげるだけですからね!!勘違いしないでください!」
私はフランスの手を力いっぱい振りほどき、自分のデスクへ戻る。
………はぁ…
深く椅子に腰掛けて、深い深いため息をつく。
こんなのってあんまりです。
実に腹立たしい。
あれほど酷くあたったと言うのに、何も感じない彼の事も
勝手に期待して、悲しんでいる自分の事も。
「あぁもう……
私はいつからこんな事になってしまったのか…」
気づくと私は、仕事が全く手につかなくなっていました。
ヒトの事…言えませんね
定時が過ぎ、残業が確定した頃
あの忌々しい彼が、私の元へ寄ってきました。
「イギリス、手伝うよ」
…なんて、腹立たしいセリフを言いながら。
「貴方の手伝いなんか要りません」
「まぁそう言わずにさ」
私が返事をする前に、彼はデスクの書類をガサリと、奪い取っていく。
「ああちょっと!」
「イギリスと一緒に帰りたいから、時間つぶしにね。」
……唖然としていると、彼は自分のデスクへ戻ってしまった
そういう所が紛らわしいんですよ……本当に…
「フランス、私終わりました」
「ちょっと待って、あと少しだから…」
結局彼に半分以上の仕事を任せてしまったようで、私の仕事はすぐに終わりました。
「よし終わり!それじゃぁ家に帰ろうか」
「…仕方ないですね」
「本当は嬉しいくせに、そういう所は変わらないんだから」
彼に小言を言われた気もしますが、手伝ってくれたお礼に、今回は聞かなかったことにしてあげましょう。
そうして私は彼に連れられ、お家にお邪魔することになりました。
続く_
コメント
1件
あー、これめっちゃ良かったわ!イギリスのツンデレ具合が最高すぎる。「行きますよっっ!!!!」って叫ぶシーン、声出して笑ったわ。フランスの余裕ある感じと、イギリスの内心の葛藤のギャップがたまらんね。コーヒー片手に待ってるのに、いざ振り向かれたら毒舌炸裂させるとこ、なんか分かるわ〜。続きが気になる!