テラーノベル
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⚠️・続き
・フライギ
戦争賛美、政治的意図なし
「さぁいらっしゃい、イギリス」
「お邪魔します」
扉が開かれると真っ先に、甘ったるい香りのリードディフューザーが出迎える。
彼の香りの元はこいつか…などと考えつつ、彼に誘われるように、私は部屋の奥へと足を進めた。
「そこ座ってて。今、晩御飯作るからね」
コーヒーを貰ったお礼に、フレンチをご馳走すると言い出したたフランス。
最初は冗談かなにかだと思いましたが、どうやら本気のようですね。
「………ふむ」
ジャケットを脱ぎ、ワイシャツ姿になった彼を見るのは、何年ぶりでしょうか。
近頃はお互い時間が取れず、2人きりになる以前に、会話すらまともに出来て いませんでしたから。
……別に、寂しかったからコーヒーを渡しに行った訳では、決してないのですが。
えぇ。
けれど、たった1杯のコーヒーで彼がこれほどまでに尽くしてくれるとは…
私の決断も、悪くはありませんでしたね。
時には良いことをするものです。
「イギリス、おーーいイギリスゥ〜…」
「はい?」
「ごめん今魚触ってたんだけどさぁ…エプロンつけ忘れちゃってぇ…」
縋るような声で私の名を呼ぶ彼の姿は、憐れそのもの。
そんな風に思ってしまうから、性格が悪いと言われるのでしょうか?
「………はぁ、ワイシャツ汚れたらどうするんですか全く…今行きますよ。」
「はい、これでいいですか」
「ありがとうイギリス、助かったよぉ〜」
今日は一段とそそっかしいですね、このヒト。
普段はやらないような事ばかりして…
もしやこれ、私、今夜彼に__
「う”ッ、ゲホゲホッ」
「大丈夫?」
「はい……//」
そんなそんなッ!ちょーーっと疑わしいからって、そんなあ…ねぇ…?////
「………」
組み敷かれてしまったらどうしよう…だなんて、私、一切考えていませんからっ!!
私は心を無にして椅子に座り直し、ポーカーフェイスで彼を見つめる。
「……」
でも確かに、今日の彼はおかしいです。
会社でもやけに距離が近かったですし、急にフレンチ作り出しますし、さっきのエプロンだって、もしかすると彼の仕組んだ罠だったかもしれません。
私に彼の体を触れさせようという……
流石に考えすぎですよねッ!//
流石に………ね?
「出来たよ〜!運ぶの手伝ってーー」
「…やっとですか?もう待ちくたびれましたよ」
フランスの声で頭が冷え、足早にキッチンへ向かう。
「……待ちくたびれたにしては、嬉しそうに見えるけどね。」
「黙りなさい?」
何か運ぼうとキッチンの机を見ると、本当にこいつが作ったのか?と疑いたくなるような、無駄にオシャレで、豪華な晩御飯が並べられていた。
「貴方のどこからこんな美しいものが産まれてくるのでしょう…」
「それは悪口?それとも褒めてるの?」
「悪口です」
スープは彼に任せて、私は零れづらい物をせっせと運ぶ。
うふふ、こんなに沢山のフレンチ料理を運ぶだなんて、なんだかシェフになった気分です!
「今回は君が大人しくしてくれたおかげで、早く作ることができたよ」
「……それは悪口ですね?」
「さあね〜」
スープを運びながら無駄口を叩くフランス。ふふ、いい度胸してるじゃないですか
まあ、今回は良い香りのスープに免じて、ちょっかいをかけるのはやめて差し上げましょう。
嗚呼なんて紳士的。
「イギリス、いつものワイン持ってきて」
「いつものなんか知りませんよ」
「えぇ…ほらあの棚の_あー、いいわ、僕が取ってくるから。」「じゃぁイギリスはワイングラスを__」
「落として割ってもいいのなら」
「……はぁーーー、分かった。君はそこで大人しくしててよね」
「ありがとうございます、フランス。」
私、失敗することはしない主義なんです。
トポトポトポ…
「イギリス、À ta santé」
「Cheers」
うだうだ言いつつ持ってきてくれたワインを注ぐと、 優雅なディナーが始まりました。
美味しい香りに静かな時間。
この時だけは、フランスの家ではなく、オシャレなレストランに居るように感じてしまう。
それだけ彼の料理の腕前は、かなりの物だと言えるでしょう。
…認めたくはありませんが
「どうかなイギリス、気に入ってくれた?」
「久しぶりに家で、惣菜以外のものを食べました。」
「それは………健康に悪いんじゃない?」
「そんなことありません。」
………会話が…終わってしまいました
貴方の「食事は会話とその時間を大切にするものだ」という考えは、どこへ消えてしまったのですか?
貴方らしくない。普段はもっと、うるさい程に話しかけてくるくせに。
仕方がありませんね。これは、彼の考えを尊重してあげているだけに過ぎませんが、
私から彼に話しかけて差し上げましょうか。
「フランス」
「ん?」
「料理、とても美味しいですよ」
「…………ん”!?」
ゲホッゲホッ、
彼は私の言葉に相当驚いたようで、食べていたものが喉につっかえてしまった。
「大丈夫ですか?」
「イギリスが………デレた……」
「はあ?」
「んふふ、なんでもない。また今度作ってあげるね、イギリス、楽しみにしてて♡」
「…………それは悪くない提案ですね」
なんだか鼻に着く言い方ですが…
…まあ、次もあるって言うのは、ほんの少しだけ嬉しいですね。
またあの時のような関係に
戻れるのかもしれないから
続く
コメント
2件
ん"ん"深いっ! フライギはやっぱいいですな!
みぅです🤍🥀 第2話、読み終わりました。 フランスの不器用すぎる優しさと、イギリスのツンデレ具合が絶妙でニヤニヤしちゃいました…!「料理、とっても美味しいですよ」って素直に褒めた時のフランスの動揺、めっちゃ可愛い。あとエプロン忘れたふり、絶対わざとだよね…?って思わずにはいられない(笑) 最後の一文、少し切なくて続きがすごく気になります。またあの頃みたいな関係に戻れるのかな…二人の距離、ちゃんと縮まってほしいな🥀
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ミモザ
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