ヤンデレ彼氏
さとみside
俺の彼女、莉犬は ほんっとに可愛い。
天使って存在するんだなって 初めて思ったのが、 莉犬と出会った日だった。
そんな莉犬が最近、 職場の男たちに ちやほやされてるって話を 聞いてしまった。
上司に褒められたとか、 同僚と楽しく話してたとか。
……あぁ、ムカつく。
俺だけの莉犬に、 他の奴らが気軽に 声かけていいわけないだろ。
独占欲で心が焼けそうだ。
今日、莉犬は 「友達とカフェ行ってくるね!」
って楽しそうに出かけてった。
──でも俺は、知ってる。
その中に、男がいることを。
スマホをぎゅっと握りしめた。
さとみ『……無理。』
俺、もう我慢できない。
莉犬を、
俺だけのものにしたい。
帰ってくるのを待ってるなんて、 そんな普通の彼氏じゃいられない。
俺は車に飛び乗った。
莉犬のいるカフェへ、一直線──。
カフェ前
莉犬の笑顔が見えた。 ふわふわ笑って、 隣には男が。
──あぁ、だめだ。
冷静でなんていられない。
俺はカフェに入り、 莉犬の手首をガシッと掴んだ。
さとみ『帰るぞ、莉犬。』
莉犬『えっ、さとちゃ、なんで──』
さとみ『……誰とでも仲良くするな。』
莉犬『えっ、えっ……?!』
男『え、彼氏さん……?』
さとみ『うるせぇ。
莉犬は俺のもんだっつってんだろ。』
俺は莉犬を引き寄せ、 ギュッと抱きしめた。
周りの視線なんて、 どうでもよかった。
莉犬『さとちゃん、……?』
さとみ『……だめ。
離さない。
俺以外の奴と笑うな。
俺だけを見てろ。
俺だけを、好きでいろよ。』
莉犬『さとちゃん……!』
涙ぐむ莉犬を見て、 ハッとした。
あぁ、やばい。 俺、莉犬を困らせた。
でも、でも──
さとみ『……ごめんな、
でも、莉犬が好きすぎて、
どうしようもないんだよ。』
莉犬『……うん。』
莉犬は小さく笑った。
莉犬『そんなさとちゃんも、大好きだよ。』
──俺は、 莉犬をもっと強く抱きしめた。
もう絶対、
二度と手放さない。
誰にも渡さない。
莉犬は、 俺だけの天使だ。
𝑒𝑛𝑑
初ノベル✨
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