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読んでて探偵に会えなくて辛い、って感情がすごく伝わってきて胸がきゅうってなった……😭😭 キッドであり続けること、新一に会えなくなること…快斗にとってどちらも失いたくない大切なことなんだな、って思った💭 え……、自 殺……?いやいや、キッドに限ってそんなことは……え……?
※attention
対峙する2人はいません。協力関係のって良いよね。快新(快)、K新かな?長くなったので前編後編に分けました。明日後編を更新しますね。
「よう、黒羽快斗さん?、いや…怪盗キッド?」
「お、オメーは…」
「ケケケ!今回も楽勝だったぜー!」
自分が大々的に取り上げられたネット記事を見た快斗の声が、怪盗とは思えないほどに生活感の漂った部屋に響いた。
今回の現場には白馬はおろか、新一すらおらずあまりにも楽勝過ぎたのだ。
コナンとその仲間たちによって黒ずくめの組織が討伐されて以来、コナン、もとい新一は現場に来なくなった。「楽勝」には名探偵がいないとスムーズに行うことができる犯行にも物足りなさを感じる、という意味も含めた言葉であるのだ。
加えて、白馬は一時的に帰国している。
「さてと、次の獲物は…」
“深紅の涙”
現在、このビッグジュエルがパンドラという説が最も有力だ。むしろこの宝石以外あり得ないと言った方がいいだろう。
その説を裏付けるかのように、この宝石に関する情報は天下の大怪盗でさえ全くと言っていいほど手に入らなかった。紅子に聞くまでの話ではあるが。
快斗は最後になるであろう犯行では怪盗キッドの死を偽り幕を閉じようと考えている。
しかし、組織を壊滅させるためにはあいつの力がどうしても必要だ。
オメーなら気づいてくれるよな、名探偵…
「えーいキッドめ!お前たち何をしてる!追いかけろ!!」
館内に中森警部の声が響き渡ると、定位置についていた警官が次々に外へと出ていく。
「名探偵にも予告状を出したのにこんなにスムーズに盗み出せたのはおかしいな。っつーかそもそも来てないのか?…期待したオレが馬鹿だったか。」
こんなことでブルーな気持ちになってちゃだめだと、これからすべきことを考えながら気持ちを切り替えた。
裏口から屋上に着いた快斗はまず深紅の涙と呼ばれるビッグジュエルをかざすと、名前にそぐわない青色の見た目をした宝石が月に照らされ、中心部分が赤く輝いた。
「ハッこれがパンドラか!?」
パンドラだったことに対する言葉にならない思いが込み上げてきて、快斗はしばらくパンドラらしきその宝石から目を離せずにいた。
組織が狙っていたパンドラ__
涙を飲むと不老不死になれる?ふざけるな。この宝石のせいで今まで何人もの命が奪われてきたと思ってんだよ。
そんな思いを持ちながらなかなかその宝石を壊す気にはなれなかった。
これを破壊すればこの姿とはもうおさらばか?でもまだ組織壊滅には至ってない。必要に応じてまた怪盗キッドという姿を利用するかもしれない。
いや、怪盗キッドをする目的はパンドラを破壊するため、これを破壊したらもう__
オレは何が名残惜しいんだ?…きっと名探偵が来ていないせいだ。
予想に反して組織は快斗を狙うことはなかった。おそらく、本当に紅子しか知らなかった情報なのだろう。
それに、名探偵も。
じゃあな。
パンドラに力を込め、宝石を粉々にした瞬間、屋上の扉が開いた。
「キッド!!」
声のする方を向くと、そこにはもう二度と会わないと決意をしたばかりの相手がいた。
「めいたんて、なんでここに!」
「なんでってオメーがここに呼んだんだろ?」
「でも最近全然、」
「悪いな。たまたま別件と重なることが多かっただけだ。っつーかそれ、オメーらしくないな。捕まるために俺を呼んだのか?」
快斗の目にうつったのはいつもの名探偵だった。しかし、ここで悠長にしてる場合ではない。”怪盗キッド”はここで終わらなければならないのだ。
「確かに、私らしくありませんでしたね。あいにく捕まるわけにはいきませんので。またいつか、月下の淡い光のもとでお会いしましょう……名探偵。」
「なっ!キッド!!」
怪盗が名探偵へチュッと口付けをすると、「クローバー」と耳元で囁かれ、屋上からスッと姿を消した。
新一はいつも通り怪盗キッドが逃走したものだと思ったが、今日はどこか様子が違った。
なにか嫌な予感がし屋上から下を覗き込もうとした瞬間、ドスッと鈍く大きい音が響き渡る。
慌てて下を覗き込むと何か大きいものを慌てて運んでいる手下の姿があった。
キッドが自殺をするはずがない。だってあいつは自信家で、キザで、、
急いで階段を駆け降りていったが、そこには遺体はおろか怪盗キッドのものと思われる血痕すらなかった。
続く
最近忙しくてなかなか更新できませんでした😭連載中のものはストックのデータが全部消えて書く気失せちゃってます。休載状態ですみません💦