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#異世界転生
K-Takasaka
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K-Takasaka
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#タイムループ
山の中を走り続けた俺たちは、夜が明ける直前になって、開けた場所へたどり着いた。
木々が途切れた先に、広いコンクリートの地面がある。
その中央には、大きな「H」の文字が描かれていた。
「ヘリポートだ!」
カキが声を上げる。
だが、喜んでいる暇はなかった。
ヘリポートには、警察のヘリコプターが二台停まっていた。どちらもエンジンがかかっており、ローターがゆっくりと回り始めている。
機体の近くには、数人の警察官がいた。
「離陸するところだ」
マサカゲが木の陰から様子をうかがう。
「逃げるためのヘリが、目の前に二台ある」
カキが拳を握った。
「これに乗れば、山から出られる!」
「待って、カキちゃん」
メバルちゃんがカキの腕をつかむ。
「まさか、奪うつもりじゃないよね?」
「え? 他に方法ある?」
「あるかどうかを考える前に、普通は奪わないの!」
俺も二台のヘリを見た。
確かに、空からなら追跡を振り切れる可能性がある。
しかし、警察のヘリを奪えば、状況はさらに悪化する。
「俺たちは、ヘリを奪うつもりはない」
俺が言うと、カキが驚いた顔をする。
「えっ、Kさんも?」
「当然だよ」
メバルちゃんがうなずく。
「ヘリを奪うなんて、完全に犯罪だからね」
「でも、追われている俺たちが言っても……」
カキがつぶやく。
「そこは気にしちゃだめ!」
メバルちゃんがツッコんだ。
そのとき、アオノがヘリポートの設備を確認した。
「二台とも離陸準備中。搭乗者は各機三名。周囲の警備は薄い」
「薄いなら、やれる」
ミステーが静かに言った。
「何を?」
メバルちゃんが聞く。
「ヘリを奪う」
「やっぱりそうなるの!?」
マサカゲが真剣な顔でヘリを見つめる。
「このまま捕まれば、俺たちはカキを連れて行った連中の仲間として扱われる可能性が高い。狐のお面のグループが警察を操っているなら、正式な場所へ行っても安全とは限らない」
「だからって、ヘリを奪うのは……」
メバルちゃんが俺を見る。
俺は黙っていた。
「Kさんも反対してよ!」
「俺も反対だ」
俺は答えた。
「だが、他に逃げる手段がない」
「Kさんまで!」
メバルちゃんが頭を抱えた。
アオノが二台のヘリを見比べる。
「二台とも離陸直前。操縦席に乗り込めば、飛行は可能」
「アオノ、操縦できるのか?」
マサカゲが尋ねる。
「シミュレーターで経験がある。実機は初めて」
「初めてなの!?」
メバルちゃんが叫ぶ。
「飛ばせる可能性はある」
「可能性って言ったよね!?」
ミステーがもう一台のヘリを見ている。
「私は空を飛んだことがある」
「どうやって?」
「夢の中で」
「それは経験に入らないよ!」
警察官の一人が、無線を手に取った。
「準備完了。離陸する」
マサカゲが決断する。
「時間がない。アオノ、ミステー、俺で一台を確保する。Kさん、メバルちゃん、カキで、もう一台を頼む」
「待って。俺たち三人で操縦するの?」
メバルちゃんが青ざめる。
「Kさんがいる」
「俺も操縦経験はない」
「じゃあ、カキちゃんが?」
「俺もない!」
カキが叫ぶ。
「俺は操縦席の近くで見つけたボタンを押す係ならできる!」
「一番やらせちゃいけない係だよ!」
メバルちゃんが即座に止めた。
俺はヘリポートの様子を確認した。
「時間がない。行く」
「Kさん、本当にやるの?」
「やるしかない」
俺たちは二手に分かれた。
アオノ、ミステー、マサカゲは左側のヘリへ向かう。
俺、メバルちゃん、カキは右側のヘリへ向かった。
警察官がこちらに気づく。
「おい! 誰だ!」
マサカゲが先に飛び出し、警察官の腕をつかんで引き倒した。
「今だ!」
アオノとミステーが機体へ駆け込む。
「動くな!」
パイロットが立ち上がる。
ミステーが操縦席の横にあったシートベルトを手に取った。
「これで固定する」
「使い方が違う!」
マサカゲがツッコみながら、パイロットを操縦席から引き離した。
アオノはすぐに操縦席へ座り、計器を確認する。
「エンジン出力、問題なし。ローター回転数、上昇中」
「アオノ、早く離陸できるか?」
「操作を確認する」
「確認している時間がない!」
一方、俺たちの前にも警察官が立ちはだかった。
俺はトンファーを抜き、近づいてきた警察官の手を打つ。メバルちゃんはカキを後ろへ下げ、カキは落ちていたヘルメットを警察官へ投げた。
「カキちゃん、それは攻撃じゃなくて投げただけ!」
「当たったからいいだろ!」
「よくないよ!」
俺は機体の扉を開け、メバルちゃんとカキを先に乗せた。
「Kさん、操縦席はどうするの?」
「俺が座る」
「操縦できるの?」
「分からない」
「分からないの!?」
俺は操縦席へ座り、正面の計器を確認した。
たくさんのスイッチと表示が並んでいる。
「アオノ、操縦方法を教えろ」
無線からアオノの声が返ってきた。
『左手側のレバーが出力。足元のペダルで方向を調整。操縦桿は前後と左右』
「分かった」
『本当に?』
「やる」
メバルちゃんが隣の席へ座る。
「Kさん、私が無線を担当する。カキちゃんは勝手にスイッチを触らないで」
「分かった!」
カキが後部座席へ座る。
しかし、すぐに何かのレバーへ手を伸ばした。
「カキちゃん!」
「触ってない! 確認しようとしただけ!」
「確認もしなくていいよ!」
俺は出力レバーを操作した。
ローターの回転が速くなり、ヘリ全体が大きく揺れる。
外では警察官たちが離れようとしていた。
「Kさん、浮くよ!」
メバルちゃんが叫ぶ。
俺は操縦桿を少し引いた。
機体が地面から離れる。
「浮いた!」
カキが歓声を上げた。
「騒ぐな。まだ安定していない」
ヘリが左右に揺れた。
「Kさん、これ大丈夫!?」
「問題ない」
「本当に!?」
「今のところは」
「不安になる言い方だよ!」
左側のヘリも、アオノの操作でゆっくりと浮上していた。
「アオノ、そっちは飛べるか?」
『制御は可能。上昇する』
「ミステー、座席から立つな」
マサカゲの声が無線から響く。
『ミステーは今、窓の外に手を振っている』
「ミステーちゃん、危ないから座って!」
メバルちゃんが無線越しに叫んだ。
『分かった。空に挨拶しているだけ』
「今は挨拶しなくていい!」
二台のヘリは、ほぼ同時にヘリポートを離れた。
下では、警察官たちが慌てて無線を使っている。
『逃走用ヘリが二機、離陸!』
『追跡隊を出せ!』
俺は機体を山の上空へ進めた。
隣では、メバルちゃんが地図を確認している。
「Kさん、どこへ向かうの?」
「追跡を振り切れる場所へ行く」
「そんな場所、分かるの?」
「分からない」
「Kさん!」
カキが後部座席から身を乗り出した。
「でも、空なら俺たちの勝ちだろ!」
「カキちゃん、今の状況でよくそんなに元気でいられるね……」
山々が眼下に広がる。
追跡用のヘリが、遠くから近づいてきていた。
「Kさん、後ろから別のヘリ!」
メバルちゃんが叫ぶ。
「見えている」
俺は操縦桿を動かし、山の間へ機体を降ろした。
左側では、アオノのヘリも高度を下げている。
『Kさん、前方に谷。進路を右へ』
アオノから無線が入る。
「分かった」
俺は右へ機体を傾けた。
「Kさん、操縦うまいじゃん!」
カキが声を上げる。
「まだ飛ばしているだけだ」
「それができてるなら十分だよ!」
メバルちゃんが言った。
しかし、二台の警察ヘリが後ろから迫ってくる。
さらに無線から、機械的な声が聞こえた。
『対象を確認。逃走者を全員確保せよ』
洗脳された警察官たちが、空からも追ってきていた。
俺は前方に広がる山脈を見た。
「まだ逃げ切っていない」
俺は操縦桿を握り直した。
「このまま山を越える」
メバルちゃんが不安そうに俺を見る。
「Kさん、無茶はしないでね」
「俺は問題ない」
「その言葉、空の上でも言うんだ……」
二台のヘリは、追跡を振り切るため、深い山々の間へ入っていった。
コメント
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第7話読み終えたわ!ヘリ奪取作戦、めっちゃスリリングだったね。アオノがシミュレーター経験だけって言ったときは「えっ大丈夫?!」って焦ったけど、実際に飛ばしちゃうのがすごい。メバルちゃんのツッコミも冴えてて、カキの「ボタンを押す係」発言には笑った。追跡ヘリまで来てるし、次どうなるか気になるー!🔥