二次創作、ストーリー崩壊、キャラ崩壊在り
イメージ壊したくない人は回れ右⤴
ルールを一通り読み終えたおれは、困惑していた。
参加者が最多の15人。ルールの中にある「沈黙」と「ロッジ」。役職の数。
聞いたことある役職に初めて見る役職、久しぶりに見たことのある文字ばかりがそこに陳列されていた。
『そして、ルールに書いてある通り、今回は私も参戦するよ。』
その言葉が発せられた瞬間、おれの鼓動が早くなっていくのを容易に感じ取れた。
『今回のゲームでも、もちろん余興を用意しているよ。昼のゲームのルールは2段目の引き出しの中にある。ぜひ目を通してほしい。』
おれは言われた通り、2段目の引き出しから見覚えのある文章が書かれてあるルールブックを見つけた。
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【昼のゲーム:集合ゲーム及びクラフトゲーム】
・参加者は、毎朝7時に貸与スマートフォンで「集合ゲーム」もしくは「クラフトゲーム」のどちらかを選ぶ。
・どちらかのゲームの参加希望者がもう片方のゲームの希望者の3倍以上いた場合、再希望を取る。
※2回再希望を取ってもいずれかの参加希望者がもう片方の希望者の3倍以上いた場合、その日の昼のゲームは無効となる。
・毎朝8時に選んだゲームのステージのランダムな場所に転送される。
集合ゲームのルール
・「集合ゲーム」を選んだ参加者は毎朝8時に「花満市」のランダムな場所に転送される。
・毎朝8時にジャッジがその日の集合場所を宣言する。16時半までに指定人数以上がその場所に「集合」できた場合、ゲームは「成功」となる。「集合」の判定はジャッジが行う。
・ゲームが成功した場合、その日の襲撃は行われない。失敗した場合は襲撃が行われる。
・16時半を迎えた時点で「集合ゲーム」に参加した参加者は強制的に集合場所へ集められる。
・時間までに集合できなかった参加者は、集合ゲームの結果に関わらず「沈黙」する。
・「沈黙」した参加者は17時から投票までの間、一切喋ることができず、身動きも取れなくなる。
・参加者は「花満市」の中に点在するあらゆる道具、施設を利用してよい。持ち運んだり、壊しても構わない。
・禁止事項は人狼ゲームと共通である。
・集合ゲームの「指定人数」は残りの参加者の人数によって毎日変動する。
クラフトゲームのルール
・ゲームエリアは「ロッジエリア」「北の湖エリア」「西の鉱山エリア」「東の林エリア」の4つである。
・参加者はゲーム内で手に入れた「素材」を、中央ロッジの「交換機」で別の素材や道具と交換したり、合成することができる。
・毎朝8時に、すべての参加者はジャッジから「クラフト目標」を知らされる。
・16時半までに「クラフト目標」のアイテムを作ることができた場合、ゲームは「成功」となる。
・クラフトゲームに成功した場合、クラフトゲームに参加した参加者はその日の投票数が2票になる。
・クラフトゲームに失敗した場合、クラフトゲームに参加した参加者はその日の投票数は0票となる。
・交換機で一度に交換できる素材・道具は一種類のみである。多くの素材を投入して複数の素材・道具と交換することはできない。
・交換機で手に入れた道具はゲームエリアで使うことができる。一部の道具は一定回数以上使うことで破壊される。
・合成された道具・素材を元の素材に戻すことはできない。
・禁止事項は人狼ゲームと共通である。
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なるほど、とおれは思った。
今回だけ異様に参加者が多いのは、違う昼のゲーム2つを同時にやらそうとしているからだと気づいたおれは、最初の文章に目が留まった。
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・どちらかのゲームの参加希望者がもう片方のゲームの希望者の3倍以上いた場合、再希望を取る。
※2回再希望を取ってもいずれかの参加希望者がもう片方の希望者の3倍以上いた場合、その日の昼のゲームは無効となる。
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(・・・これって、、、!)
『では、ここからは私、ジャッジが司会進行を務めさせていただきます。
まず最初に、3段目に貸与スマートフォンがあるので、紛失しないように大切に保管してください。
また、貸与スマートフォンに全員分の役職を配布しました。ご覧ください。』
おれは言われた通り貸与スマートフォンに届いていた通知を見た。
《あなたの役職は・・・「戦乙女」、「村人陣営」です。
勝利条件:人狼と吸血鬼を全員退場させること。》
おれが役職を認知した時には、その通知は消えていた。
通知欄を見ても、さっきみた内容のメールはなくなっている。
『次に、昼のゲームの参加希望を取ります。
どちらか好きな方のゲームを選んでください。』
(ここだ・・・!ここが一番狙いやすい・・・!)
今回の昼のゲームは二つが同時進行で進んでいくし、14人中6人が・・・吸血女王が吸血鬼を作ると、14人中7人と、半数の参加者が人外という驚異的な人数の嘘つきが存在する。
そんな状況で昼のゲームを始めたら、もう村人陣営の勝利は限りなく難しくなってしまう。
でも、昼のゲームがなくなればそうはならない。
村人陣営が今この場面の最善の選択は、みんなで協力して片方のゲームに再希望含め三回連続偏りを作ること。そうすれば昼のゲームはなくなり、余った時間すべてを議論の時間に費やすことができる。
そしたら、占い師や霊媒師、魔女はcoしてもらい、騙りが出ないならそれでいいし、出るなら出るで派閥がはっきりと見えてくる。
だから、意思疎通が取れない中で、3回連続偏りを出さないといけない。
(みんなはどこに投票するんだ・・・)
『希望の投票を締め切るまで残り30秒です。』
昼のゲームのそれぞれの特徴を考えてみた。
どちらもやったことがあるから、その情報も踏まえて比較してみると・・・
やりやすさは「集合ゲーム」。「クラフトゲーム」は全員が全力をだしてようやくできるレベルに設定されているからだ。
ただ、クラフトゲームは票数が2票になる。これは強い。
どちらに転んでもおかしくないこの選択肢。
おれは悩んだ結果、「集合ゲーム」を選んだ。
もしクラフトゲームに狂人がいた場合、狂人がなにもしなければ票数が0になってしまうからだ。
『全員の投票が終わりました。
集合ゲーム:12名、クラフトゲーム:3名。
集合ゲームの希望者がクラフトゲームの希望者の3倍を超えました。
一分延長し、一度目の再投票を行います。参加者の皆さんはもう一度投票してください。』
よし、とおれは心の中で頷いた。
ここからは「どのゲームをやりたいか」ではなく「どの参加者を基準に合わせるか」が重要となる。
おれは参加者の名前を見通し、誰ならどこに入れそうかを考えた。
ウサギならどちらも経験しているから多分集合ゲーム。
ヒョウは多分集合ゲーム。
アユやマシラ、シャモやタイマイ、クリオネは全く分からないが、そこの5人は意見をそろえている、という事は分かっている。
カラスはクラフトゲームしかやっていないからクラフトゲームっぽいけど、運勝負で全く知らない集合ゲームに投票している可能性もある。
シーラさん、クジャクさんは集合ゲーム、コテツさんはクラフトゲームを選択しそう。
カイリュウ、カリュウ、コウモリは分からないが、雰囲気的に集合ゲームだろう。
ここであげた事は全部その人の雰囲気で合わせた「適当」だ。でも、「全員が意見を合わすため」だったら、簡単に思い浮かぶ適当が一番いい。
あとは、みんなが同じ雰囲気をつかめているか。つかめているとして、誰に合わすか。
おれは考えたあと、再び「集合ゲーム」に投票した。
この中で一番伯爵のゲームをやってきたのはおれとウサギだ。この二人に合わせてくれると信じて投票した。
(どうだ・・・?)
『全員の投票が終わりました。集合ゲーム、7人。クラフトゲーム、8名。
ただいま選択したゲームを行ってもらいます。』
おれは数秒前の自分を呪いたくなるような感覚になった。
(やっぱり、簡単に決めつけたらだめだ、もっと最後まで考えないと・・・)
『それでは、全員をそれぞれ選んだゲームエリアに転送します。
誰がどのゲームを選んだかは、転送が終わった後、貸与スマートフォンに表示されます。』
ジャッジのアナウンスが聞こえた途端・・・
おれは周りが畑で埋め尽くされた、田舎の場所にたっていた。
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