テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
※attention.
こちらの作品は、
作詞作曲カンザキイオリ様の作品である
『あの夏が飽和する。』の
類司パロディです。
なので全体的に暗めで、
ガッツリ原曲のネタバレ入っています。
人によってはBADENDです。
原曲を聞いていない方は、
そちらを先に聞いた方が良いと思います。
死ネタ、個人解釈、クズ代、闇司等有り
進級前です。
それでもいい方は、……………
僕は、また思い出す。
あの残酷で、悲しくて、
もう二度と会えないと思っている
君を。
夏は、まだ始まったばかりだった頃。
夜風は生温く、日差しが時折目や肌に刺さるように当たる、蝉の声もどこか遠慮がちで、
世界は「これから」 を疑っていない顔をしていた。
そんな、ある夏の暑い夕方の日、
僕が一人でおもちゃ箱をひっくり返した様なガレージで次のショーに使うロボットを
点検していたらふいに家のインターホンが鳴った。
宅配かなと思い玄関に向かうと玄関の前で立ち尽くしている影があった。
ドア越しでも分かった
その立ち方は、「 」だ。
でも、何かがおかしい気がする。
いつもの君ならすぐに僕の名前を呼びころころと転がるような笑顔をするのに。
どうしたんだろうと思い鍵を開けるより先に、向こうから君の、今までに聞いた事が無いぐらいの小さく掠れた声が落ちてきた。
「……昨日、人を殺してしまったんだ…」
君に似つかわしくない様な震えた小さな子供みたいな声だった。
君は泣いていて、いつもの声を張り上げることもできない喉の奥で壊れかけた音。
僕がいつも隣で良く聞く夏に相応しい風鈴がリンリンと鳴るような声では無く酷く掠れた声。
すぐにドアを開けるとそこにいた君は、
夏が始まったばかりだというのに
まるで真冬に放り出されたみたいに全身を震わせていた。
「……オレ……ッわざとじゃ、なくて……」
言葉を続けようとして、息が詰まる。
肩が小刻みに揺れていつもの自信にありふれた未来のスターの大きな背中では無い今は、昔の孤独の時の僕の小さな背中の様になっていた。
その場に崩れ落ちそうになる君を、僕は慌てて支えた。僕の腕に触れた君の手は異様に冷たかった。
「……とりあえず、…家に入ろうか…」
出来るだけ穏やかにそれだけ言って、僕は何も返答が無くただひたすらに震える君を部屋に引き入れた。
いつも通りの昨日何があったのか、
さっき言った事は、本当のことなのか、
それなら、これからどうなるのか、
そんなことを考える前に、
僕の頭に浮かんだのは、ひとつだけだった。
――ああ、この夏は、
きっと取り返しのつかない色になる。
続く、…
コメント
6件
おぉー!あの夏が飽和するの類司パロ!!めちゃくちゃ続きが楽しみです!
うおおぉぉぉ…結末を知ってるから余計悲しくなるぅぅぅ、… とゆうか、類司だけど司くんの名前出てなくない??