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テラーノベルの小説コンテスト 第3回テノコン 2024年7月1日〜9月30日まで
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※甚だしい捏造



※非日常な日常話


※実在の人物、団体とは一切関係ありません。


※軍パロです。


※以上をふまえて大丈夫な方のみおすすめください。




ゆっくりしていってね















何やこれ。


叫ぶしんぺい神の声が、震えている。


「芽どころやない。葉もないのに、もうエミさんの目に、でかいつぼみ付けとるで……」


「えっ」


「成長早いだけやない。レントゲン画像見てわかったと思うけど、根っこが眼球侵略しとる」


「……しんぺい神さん、ここ……」


エーミールが震える指で、レントゲンの画像の一部分を指し示す。

怪しげな生物兵器は、エーミールの右眼球を侵食しているだけではなく、その触手は視神経を伝い、更に奥まで伸びようとしていた。


「……マズい。成長が早すぎる」

「何が原因でどういう効果を引き起こすかわからんが、悠長に調べているヒマはあらへん」

「迷っとるヒマはない。すぐに摘出手術するで、エミさん」


「わかりまs……」


突然、エーミールの鼓膜の内側で、でかい鐘の音のような音が鳴り響く。


「グッ!! あ”、あア”……ッ!!」


頭が痛いなんてものじゃない。

潰されそうだ。苦しい。


突然倒れ、のたうち回るエーミール姿は、最早異様としか言いようがなかった。


ゾムの戻るのを待っていられない。

しんぺい神は緊急用のマイクのスイッチを入れると、幹部棟に一斉にスピーカーで緊急サイレンを鳴らす。


「敵襲ッ!! エミさんがやられたッ! 幹部は医務室に集合ッ!!」



緊急事態となれば、皆動きは早い。

ゾムとトントン、グルッペン以外の幹部は、素早く医務室に集まった。


「何事や、しんぺいさんッ!」

「エミさんやられたって、マジか!?」

「って、ちゃうわ!エミさん生きとる…けど!」


エーミールがやられたという情報に、血相を変えて飛んできた幹部達は、痛みでのたうち回るエーミールの姿に、更に顔を青ざめさせた。


戦闘は得意ではない。けれども人一倍我慢強いエーミールが、我を忘れるほどに痛みで騒ぎ立てるのが、信じられなかった。


「ぺ神……。何があったんや」

「偵察中に襲撃受けたらしい。未知のBかC兵器で、右目を侵食されておる。今、ゾムに頼んで、トントンとグルッペンに、情報当たってもらうよう頼んではおるが…」

「うわっ…。目から芽が…、いや、もう花が咲きそうやん!」

「せやねん!もう目ン中まで侵食されておる! 誰かこの症状、知らんか?」



しんぺい神らしからぬ慌てぶりだったが、心当たりなど誰にもない。

一様に顔を見合わせたものの、誰もが首を左右に振るしかなかった。


「と、とにかく、この何かわからん植物、引っこ抜こう! エミさんの目ごとえぐり出すことンなるが…」

「四の五の言うとる場合とちゃうな。放っとくと、もっとヤバいことなりそうや」

「麻酔とか、悠長なこと言うとる時間もない! 理由はないが、花が咲いてもたら、何かヤバそうや!」

「しんぺいさん! 一旦、メスと消毒液!」

「エミさん!痛いやろが堪忍な?!」


数人がかりでのたうち回るエーミールを押さえつけ、緊急摘出手術を行おうとした。


その時。


「う、うがぁぁうぁぁぁッッッ!!!!」



幹部の中では、エーミールは非戦闘員として位置づけられることが多い。

そんなエーミールが、歴戦の戦士でもある幹部達を一気に吹き飛ばしてしまった。








続く


Rose Rose I love you 【完結】

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