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「死ねよ」
「ねえ?何でお前はそんなんなの?」
教室で聞いただけで気分が悪くなるような、
悲しくなるような、そんな声が聞こえてくる。
「みんな勉強だって真面目にしてんだからさーあー?」
「お前だけずりいーんだよ、」ボカッ
一発、一発また一発。
皮膚、筋肉、神経、血管、
それらを傷つけるほどの強い力。
「まじきしょwww」
だけど、それを止めようとする者などいない。
次の日も
「うわーこいつゴミ箱漁ってらーwww」
「インスタにあげよwww」
次の日も
「邪魔だよどけ」ボカッ
「ウッ」
「だからさ、お前のキショイ声なんて聞きたくねえんだよ喋んな!」
ボカッボカッ
「あいつ今日いねーじゃん!」
「ほんと!まじ今日は最高の日!」
今日はみんな嬉しい日、
でも、そんな日はなかった。
1時間目、
緊急の学年集会が開かれた。
「しゃあー!数学潰れたー!」
ラッキーな声が聞こえてきた。
先生はそんな声を打ち砕くように言った。
「金田雅人くんが昨日、亡くなりました。」
ざわつく、ざわつく、ざわついた。
「包丁で自分の首を切ったそうです。
何かいじめなど、知ってることがあればすぐに先生達に教えてください。」
「自殺…?」
今頃になって自分のしたことの愚かさに気づき始めた。
だが、それはもう遅かった。
「真田お前が殺ったんだろ!」
「は!?」
すぐに真田が犯人と叫ばれた。
「お前らだってやってたじゃん!」
「何だよ責任逃れんなよ!」
「そーだ!」
「お前が死ねよ」
次の日
真田がしたことを全てまた、
真田に帰ってきた。
その次の日も、
また次の日も、
それは、来月まで続き、
真田は転校した。
それを先生が告げると、
みんなは決まって言った。
「お前がいじめるからだろ!」
「お前が死ね!」