テラーノベル
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私は次の日、4位の女官となった。
サリーという5位の女官が召使い部屋に現れ、私を3階の部屋へと連れて行った。
そこは、ピンクのソファや大理石のテーブル、ピンクのシースルーの布が煌めく天蓋付きのベッドなど、全体的にピンクと白で纏められていた。
「はぁ…
素敵だわ…」
「内装はシャルルダルク様がご指示なされたのですよ。」
サリーがにっこり笑ってそう言った。
「シャルルダルク様が…」
それは、ベルゼの件から立ち直り、元気を取り戻すには十分過ぎるプレゼントだった。
「それでは、マリーナ様。
お着替えを。
化粧もして、髪も結いあげねば…」
サリーがそう言った時、白のドアがベッドの奥にあった。
「あそこは?」
「さぁ…?
倉庫でしょうか?
シャルルダルク様が全部用意してくださった為…
私にも…」
私は白いドアを開けた。
そこには…
薬箪笥が並び、薬棚もあった。
薬部屋…!!!
シャルルダルク様が移動してくださったのだ!
「マリーナ様?
これは…?」
サリーが驚いて中を見る。
「私は薬草の調合をしておるのです。
いずれ分かります。
では、風呂に入ります。」
私はそれだけ言うと、風呂に入り、真っ白にピンクの花の無数に付いた天女のようなドレスに着替えて、髪を結い上げた。
ピンクパールのカチューシャと同じくピンクパールのネックレスを付ける。
薄くオシロイバナの白粉を塗り、完成だ。
「まぁ、なんとお美しい…」
「お綺麗ですわ。」
6位の女官の、レイラとミモザが言う。
「あ、あ、ありがとう。」
元貴族なのだから、こう言った服装には慣れているのだが…
召使いを一年もやれば、その生活が身につくというものだ。
それに、調合する時にこんなひらひらの服は汚れてしまうわ。
「サリー。」
「はい、何でございますか?」
「汚れても良いワンピースも用意しておいてくれぬか?」
「は、はぁ…」
そして、午前中には、ダーニャ様やエリアス様、そして、キーラ様などが祝いの品を届けにやってきた。
軽く歓談し、3人はすぐに出て行った。
「マリーナ様。
今日は、レガット様がランチをご一緒に、との事でございますよ。
シャルルダルク様といい、レガット様といい、あんな美しく優秀な王子に好意を持たれて、マリーナ様は幸せ者でございますね。」
サリーはお茶を入れ直しながら、そう言った。
「そ、そうですね…」
私は曖昧に答えた。
早く予定が全て終わらないか?とそんな事ばかり考えていた。
ヨレヨレのワンピースに着替えて、化粧を落とし、髪を適当に束ねて調合する所を想像すると、ワクワクした。
やはり、高位の女官というより、薬師が性に合っているらしい。
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