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お誕生日おめでとうございます太宰治様ッ!!!!!!!!
ということなので誕生日記念小説でございまぁぁす!!!この世に生まれてくださりありがとう!!!神小説をたくさん世に送り出してくださってありがとう!!!
さぁ!太宰推しのそこのオタク方!主と一緒に祝おうではありませんか!!!!!
※注意書き
太宰さん愛され
夢主あり
本日は6月19日、普通の方なら何かあるのかと不思議に思う平日でしょう。
ですが、今日は特別な日なのです。
天才小説家、太宰治が生まれた日ですから。
【本日は臨時休業とさせて頂きます】
帝国図書館の出入口である大きな扉の前に、その看板は掲げられていた
図書館にやってきた街の人達は不思議に思いながらも、そそくさと帰って行く
図書館の中では、数多くの文豪達が準備をしていた。はて、なんの準備か…?
答えは簡単。
太宰治の誕生日パーティの準備をしていた
ある者は料理を沢山作り、ある者は食堂の飾り付けを、ある者はプレゼントの準備を
そうやって本日の主役である太宰は何をしていたかと言うと………
太宰「なんで俺が買い出しに……」
買い出しをしに、街を歩いていた
恐らく、本人へのサプライズがバレないよう、図書館の外に出てもらったのだろう。織田作の必死の弁解により、なんとか外に出した
太宰「俺、今日誕生日だよなぁ…?そんな人に買い出しって…」
とぼとぼと重い足取りでメモを見ながら歩く。今日は平日で、休日より人は少なく感じた。
メモには走り書きでこう書かれていた
・蟹
・味の素
・酒
(金は好きに使え。上の3つの量も任せる)
と書かれていた
お金は街に向かう間際、楓から大量に貰っていた。珍しく気前がいいとは思いつつも、やっぱり自分に買い出しをさせるのは可笑しいと少し複雑な気持ちでいた。しかもメモに書かれていた物も全て太宰の大好物だ
メモの内容を見て少し嬉しそうに笑うと鼻歌交じりに街を歩いた
その頃、図書館では───
安吾「なぁ織田作、この具材を入れるんだが、どう思う?」
織田作「そんなん知らんがな!てかこっちはこっちでパーティの準備しとんの!邪魔せんとって!」
新作の安吾鍋を作っている坂口、パーティの準備を真面目にしている織田作…その他にも
共同でご馳走を作る志賀と檀
その手伝いをする小林と武者
プレゼントの飾りをつける森と新美
椅子や机を移動させるのに忙しい徳田と花袋と国木田と中島
こっそりご馳走に色をつけようとする江戸川
その他にも色んな文豪達はサプライズを成功させようと努力していた。一方、特務司書である楓はと言うと………
パーティの準備をしている文豪達の代わりに本に潜書をしていた
楓「だぁぁ!!侵蝕者が数を増やすな!面倒臭い!さっさとくたばれ!」
切っても切っても増え続けていく侵蝕者に、怒りを顕にしながら突き進んで行く楓
普通の司書は自ら有碍書に潜り込まないが、楓は特別である
なぜなら、自分で武器を自由に作りだすことが出来るから(詳しい説明などは1話に…)
説明をしていると有碍書から楓が帰ってきた様だ
楓「よし次!」
片っ端から黒く染まっていく有碍書に潜っていく。鬼の形相で。
次の有碍書に潜り込もとしたその時、手に持っていた本からコツンと、金属製の何かが落ちる音が聞こえた
楓「ん…?何だこれ………」
楓はその金属製の何かを拾い上げた
太宰「さ、流石に買いすぎた…かも……?」
両腕に沢山の荷物を抱え、太宰は一人街を歩く。袋の中身は大量の酒やら味の素やら蟹やらで溢れていた。
その荷物を図書館に持って帰ろうとしている最中だった。その時、ふと、太宰は転生前のことを思い出していた
その時の太宰はまだ戦後の荒れくれた街で妻と一緒に暮らしていた。
自分の誕生日だから、と妻がご馳走を用意してくれて、一緒にそのご馳走を食べるという過去
まだその時は、自殺で亡くなることも、転生することもなかった。
つくづく思う、自分は不思議な生活を…普段とは異なる、変わった人生を歩んでいるのだと
生前仲良くしていた坂口や織田作に檀、自分の尊敬する先生にだってまたこうやって再び会えたのだ
もうこれ以上何も求めやしない。この日常がまだ少し、もう少しだけ長く続いてくれればいい、それだけで十分幸せなのだ。
そう思いながら図書館の帰路に着く。そうして少し笑みを浮かべ歩き出す
太宰「たっだいまぁ〜!!」
元気な声でただいまと告げるも、おかえり、という皆からの返事は返ってこない。
変だと思いつつも図書館の中へと進んでいく
図書館や応接室、中庭、大浴場、二階などを探してみるが誰かがいる気配も何も無い。 不安に感じ、焦りつつも平常心を保つ太宰だが、限界なのだろう、目頭が熱くなり、涙が出そうで、必死にこらえた。
最後に食堂を探していないと思い出した太宰は、涙目になった目を擦り、少し重い自分の足を動かし、食堂へ向かった。
もしここにも居ないのなら、大人しく部屋に帰ろう。そう思いながら食堂の扉を開けた。
その瞬間大きな破裂音が響き渡り、同時に…
「ハッピーバースデー太宰!!!」
突然のことにびっくりしたので頭の整理がつかない。すると織田作が、
織田作「本日の主役の太宰クン、早く席座って飯食べよ!」
と自分を誘ったところで限界だった
さっきまで居なかったから探した皆が、自分に内緒で誕生日を祝ってくれた。寂しさと悲しさと嬉しさと感動が混ざりに混ざってぐちゃぐちゃになってポロポロと涙を零した
周りのみんなは驚いて「大丈夫か?!」やら「どうしたの!?」とか「何かあったのか!」など心配してくれた
ここでやっと気持ちの整理がついた
太宰「み、みんな……俺が帰っても返事無かったし…色んな場所探してみても誰も、居なかった、から……」
一瞬にしてその場は凍る。
まさか、自分たちが姿を表さなかったという理由でポロポロと涙を流しているのだから、驚くのも当然。
その時文豪達は思った。
(好きな子を泣かせる人の気持ちってこんな感じなんだ………)
新しい扉を開きかけていた(今すぐ閉じろアホ共)
取り敢えず、涙を流す太宰を椅子に座らして、何とか落ち着かせようとしている時、食堂のドアから潜書帰りの楓が姿を現した。
楓「おらー。潜書終わったぞー…って………」
只今の光景
太宰が椅子に座って目を擦っている。
その他の文豪達は周りを取り囲んでオロオロと慌てふためいている。
何この状況
楓「お前ら…本日の主役泣かしたのかよ………」
織田作「ちょちょちょっと待って!!?誤解やで?!」
楓「いや、今は言い訳とかいいから、大丈夫だから…」
織田作「違うねん!ワシらが泣かせたかもしれんけどそうじゃないねん!太宰クン泣いてるけど理由があんねん!」
楓「いや、どう考えても怪しすぎるだろ…」
楓はもう聞く耳を持たず、この状況にとにかく引いている。 頑張ってなんとか誤解を解こうとする織田作であるが、話は聞いて貰えず、周りの文豪も冷や汗を流したり、無言で立っていることしか出来なかった。
しばらく経って、ようやく誤解が解けたよう。
こうしてやっと太宰の誕生日を祝うことが出来たのだ。
パーティが始まると、みんなが事前に用意してくれたプレゼントを太宰は少し照れながらも嬉しそうに受けとっていた。
万年筆やら、髪留めのピンやら、洋服、酒、味の素、日用品など…
特に芥川から貰った特別な賞、
「大変良く頑張ったで賞」
を貰った時は号泣していた。
その後はみんなで酒を飲み交わしたり、美味しい料理を食べたり、色んな雑談や話しやらで楽しく盛りあがっていた。
本日主役の太宰はというと、ソファーに座ってその光景を眺めながら静かに酒を少しづつ飲んでいた。
楓「楽しんでいるかい、主役さん?」
そう話しかけて太宰の隣に腰かける
太宰「…はい、楽しいです」
楓「……それは良かった」
太宰「…………俺、こんなに幸せでいいんでしょうか……、」
楓「…何言ってんだい、幸せでいいんだよ幸せで。」
太宰「本当に?この人間失格の俺が…?」
すると楓は随分と呆れたようにため息をし、少し間を置いて、こう答えた
楓「人間誰しも幸せになっていい権利があるんだよ。善人悪人関係なく…ね」
太宰「そうなんでしょうか………」
楓「当たり前だよ、少なくとも私やあいつらは、お前に幸せになって欲しいと思っているよ?それを願って…何が悪いんだい?」
ニヤ…と少し笑った顔で言って見せた。
何か話さないといけない、でも言葉が何も出てこない。どうしたらいい?
少しの沈黙を先に破ったのは、楓だった
楓「そうだ太宰、これ、私からのプレゼントだ」
そう言い放つと、太宰の手に向かって、小さな箱を差し出す。
すると太宰はキョトンとした顔で
太宰「なんですか?これ」
楓「まぁまぁ、取り敢えず開けてみてくれ」
中に入っていたのは───
指環だった
太宰「か、楓さん、これって……」
楓「私が潜書から帰った時、本から落ちてきたんだ」
楓「いい誕生日プレゼントだろ?」
大事にしてくれよ、……そう言った楓はその場を離れた
太宰クンそれ指環やん!誰から貰ったん?
……心優しい司書さんからだよ
あとがき
主でございます。此度はこちらの太宰さんお誕生日おめでとう小説をお読み頂きありがとうございます。
普段の太宰さんは天真爛漫で皆に明るく振舞っている気まぐれな猫ちゃんみたいなイメージが強い方がいるのではないでしょうか?
ですが主的に考えると
意外と打たれ弱く、1度弱くなるとそれが長引くような人だと思うんです。
そんな太宰さんを皆よく理解していて、助けようとするけど、太宰さんは誰かに助けられるのを心のどこかで怖く感じているんじゃないのかな?と勝手に考えております。((文アニを見ていないにわかのアホな考え
主が初めて読んだ小説が「人間失格」だったんです。その時に文ストや文アル、文豪にハマり始めましたので。
読んでいて共感できる部分が本当に多く感じて、生きていくのが辛い、苦しい、だけど必ず幸せだと感じられる瞬間があるから、そう話しかけてくれているように感じました。
これからも文豪の皆様がこの世に残してくださった小説を頑張って読んで、後世に引き継げられたらと思います。
改めて、
お誕生日おめでとうございます。太宰さん
どうでもいい主の近況↓
この日のためだけに1月頃からガチャ禁して7万ほど石を集めてました((人生初の試み
そして太宰さんの潜書回数が1111