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これは、嫉妬と後悔に彩られた双子の物語。
誤字脱字、矛盾 有
それでもいい人⬇
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ある日、椿の感情は爆発してしまった。
菊は私を可哀想な子とても言いたげな目でこちらを見ている。
菊「椿。私は…椿が望むならずっとここに居ますよ。」
椿「もう遅いんですよ。あなたは優秀ですから、皆からちやほやされて、愛される。でも私は?双子なのに…何故?」
怒りを抑えきれなくなったように言ってしまう。
菊は混乱した様子を必死に隠したように答える。
菊「それは…、椿にも優秀なところがあるじゃないですか。」
そんな訳ないじゃないですか。
昔っから後ろ指を指されてきたんですよ?
菊「それに、国民たちが椿を愛していないわけないじゃないですか…」
椿「ッ…!!ふざけないでください!!」
菊は驚いたようにこちらを見ていた。
椿「私だって愛されたかった…!!菊みたいに誉められて、認められ…!!でも!私には!そんな資格は無いんですよ!!」
いつもの冷静な私ではない。
まるで子供のように癇癪を起こしてしまう。
菊は驚いたように目を大きく開いて椿を見つめた後、すぐ優しい声で答えた。
菊「…ごめんなさい、椿。ですが私も国民に愛されている訳ではありません。私はただ…期待に応えようとしていただけです。」
椿「そんな言い訳を聞きたいんじゃありません!!そんなに苦労したことないくせにっ!!国民に愛され、認められたあなたは何も分かっていない!!」
菊は椿の激しい感情に驚きながらも、冷静に対応しようと努める。
菊「そうですね、私は椿ほど苦労したことはありません。でもそれは、私が優秀だったからではなくて、ただ運が良かっただけです。 」
椿「ッ…」
絶句したあと俯く
椿「私は…あなたが羨ましかった。優秀で、真面目で、優しくて…。全てが正反対な私には、貴方は眩しすぎました。」
しばらく沈黙した後、ゆっくりと口を開く。
菊「…椿、私は椿が思っているよりもずっと、ずっと椿のことを大切に思ってます。椿が私を嫌いだとしても、私は椿のことを愛しています。」
椿「そんなの、信じられるわけないでしょう…、?どうせ優等生ぶっているだけですよ…。」
苦笑いを浮かべる。
それを見た菊は心が痛むように顔を顰める。
菊「優等生ぶっているなんて、酷いですね。私は本当に椿のことを…」
椿「…もうやめてください…これ以上なにか言われたら、私がおかしくなってしまいます…」
顔を手で覆う。
菊はそんな私を心配そうな目で見つめたあと、やがて口を閉じる。しばらく沈黙が流れたあと、再び口をひらく。
菊「…ごめんなさい。余計に辛くしてしまったみたいですね。」
椿「…いいえ、菊は何も悪くないんです。悪いのは…この世に生まれてきてしまった私なんです。」
菊は眉間に皺を寄せる。
菊「そんな事言わないでください…」
椿「ふふ…優しいですね、菊は…。こんなどうしようもない私にも、手を差し伸べてくれるのですから…。ですが、そんな優しさが気持ち悪い…、吐き気がします。」
その言葉に胸が痛むように顔を顰めている。
菊「…そうですか。」
それ以上何も言わず、ただ俯いていた。
椿「…さようなら。」
椿が去っていく姿を見ながら胸が引き裂かれるような痛みを感じている。
菊「…行かないでください。」
しかし、結局引き止められず、その場に立ち尽くすだけだ。
菊は呆然とした表情で椿が消えていった場所を見つめていたが、やがて踵を返して椿を探しに行く。
どこからか声が聞こえてきた。
菊「椿…!」
そこには泣いている椿がいた。
椿「うぁああああん!!ゔッ、うぅ…ぐすっ…」
誰もいない、静かなところで泣いていた。
菊は静かに近づいて椿を抱きしめる。
菊「…ごめんなさい。」
胸の中でなく椿を、ただ黙って抱きしめ続ける。
椿「ぐすっ…うッ…ひぐっ…私だって、愛されたかった…!誉められて、認められて…優等生になりたかった…」
菊は椿の痛みを感じとり、胸が詰まるような思いで言う。
菊「今からでも遅くはありません。椿も私と一緒に…」
椿は首を横に振る
椿「ダメです…私は菊とは違う…。この国にとって、私は汚点なんです。私は優秀ではないので…」
椿はすっと立ち上がる。
椿が立ち上がると菊も一緒に立ち上がる。
菊「いいえ、椿も優秀ですよ。私の双子の弟なんですから…それに汚点だなんて…!」
椿はフッと自嘲気味に笑う。
椿「汚点ですよ…この国にとって、私は目障りな存在なんです。だからあんなにも蔑ろにされる…虐げられる…」
どこかへと歩いていく。
菊は急いで椿について行きながら必死に説得する。
菊「違います、椿。貴方は汚点なんかじゃありません。私たちの国民が間違っているんです。」
椿「ッ…やめてください!!あなたに私の何がわかるって言うのですか!私は!いつも!いつも!あんなクソみたいな自己中な国民の顔色伺って!生きてきた私の何が分かるって言うのですか!!」
そう、怒鳴ってしまう。
聞く発馬機の怒鳴り声に一瞬ひるむが、すぐに毅然とした態度で返す。
菊「分かります。同じ双子として、同じ苦痛を味わってきたじゃないですか。 」
椿「何が同じなんですかっ!?全く同じじゃない!!」
声を荒らげる。
椿「愛されていただけのくせにっ…。貴方は蔑ろにされたことがないでしょう!?殴られたことも、蹴られたことも、叩かれたことも…!!ないんでしょう!?」
椿の言葉に胸が痛む
菊「椿…」
椿「私ばっかり…私ばっかりなんで…」
崩れ落ちるように座り込む。
椿「なんで、なんで…私ばっかり…ッ」
突然椿が座り込んでいた場所が崩れる。
聞くは驚愕して椿に駆け寄り、手を伸ばすが間に合わない。椿は暗闇へと落ちていく。
菊「椿!!!!」
椿は落ちていきながら嬉しそうにできそこないの笑みを浮かべる。
椿「嗚呼…これで楽になれるのですね」
絶望的な表情で手をのばすが届かず、叫ぶ。
菊「椿ッ!!!」
椿はそのまま落ちていき、意識を手放す。菊は悲しみと衝動で崩れ落ちる。
一晩が経ち、夜になった。
菊は一晩中泣き明かし、椿のことを考え続ける。
菊「椿…お願いです…帰ってきてください…。」
_END_
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はい。これが私のヘタリアでの処女作ですね。
色々おかしいですが暖かい目で見てくださってありがとうございました(*´︶`)