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#りたはちくわ好き
りた ~伝説のちくわ~
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#countryhumans
まろ
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待ち合わせ
「…日帝」
「お前はずっと、ここに居るよな…?」
アメリカがそう言った。私は静かに頷いた。
「嗚呼、ずっとそばにいる。」
「….負けた私なんかでも良いなら」
「負けたとか、関係ねーよな、ッなぁ?」
「だから頼む、日帝、…_____、」
最後の方が、風に交えて聞こえなかった。
不安げな声だけが妙に頭に残る_________。
「米帝…?」
…目覚めた時、私はアメリカの部屋にいた。
今日も変わらない日々。空は青かった。
彼奴を探そうと、ベッドから起き上がった。
アメリカ用であろう丈夫なベッドは、私が乗ってもギシギシ音を立てない。
当たり前か。体重差30kg以上だ。
「アメリカ、…おはよう」
窓の近く、ソファに座るアメリカの向かい側の椅子に腰掛ける。
椅子の後ろにはキッチンがあって、食器棚の食器が音を立てていた。まさに洋風の家。
その一角に、似つかわしくない襖が見えた。
風鈴が窓辺で鳴っている。
「…Goodmorning、って言っても駄目だな」
アメリカに向き直り言う。私は軍服の替えのままだ。軍隊で叩き込まれた警戒心は、未だ解けない。
「英語もある程度はわかる。舐めるな米帝」
「じゃあ…I’m loving you.Please give back his to me ,god」
流暢なアメリカ英語。ある程度はわかると言ったが、それでもわからぬフリをしていた。
聞かなかったのかもしれない。
ただただ、机の上の写真を見ていた。
「…朝から惚気かっ、…」
ため息混じりの声が出た。
「ははっ、これじゃ本当…ただの惚気だな」
「それにきっと…伝わってないだろうし」
そう言って目線を私から逸らした彼。
顔が少し赤い。そんな彼もかっこいいことに変わりはなかった。
目の前に置かれていたおにぎりに手をつける。私の大の好物。
お皿は美しい金継ぎでできていた。
お握りの中身はしゃけとおかか。少し不器用な形で、冷たくてもそれについ顔が綻んだ。
アメリカは重い空気のまま言う。
「…日帝には悪いことしたよな」
「悪い…こと…」
噛み締めるように呟いた。
最近彼奴はこれしか言わない。
でも、そのたびに考えるのだ。
私の策略で鬼畜米英と戦い、珊瑚海海戦を機に負けを知り始め、遂に滅ぶ寸前まで。
悪いことをしたのはどっちのほうだろうか?
原爆や大空襲など、世界からは批判されたこともあるだろう。
でもそれはフィリピンを、真珠湾を攻撃した私に原因がある。
それでもアメリカは否定されるのだろうか。
少なからず私にはわからない。
「ここまでする必要なかったはずだよな。そのせいで今俺らは冷戦中で、いつ核戦争が起きてもおかしくなくて…」
「日本を作り直す名目で沖縄もとってさ…。」
「別に、悪いのは私なんだ__________」
元と言え始めたのは私。勝てば英雄負ければ悪人。そう教えたのはお前じゃないか。
なぜお前が私に謝るんだ。
「…負ければ悪人、」
アメリカがそう呟く。その目にはサングラスがかけられていて、心の底を覗けない。
大国として、冷戦の大将として誰にも頼らないし頼れない。そんな彼は心を閉ざしたように思える。
「それでも俺は、お前が好きだったよ」
ただ、それだけをアメリカは言う。
アメリカは目を合わせず、写真を見ていた。その写真に指先が少しだけ触れていた。
好き“だった”。過去形に残る意味は目前。戦争を経て嫌いになったと言うこと。
ハル-ノートも、勧告も、ポツダム宣言も、全て否定して自爆した私に救いの手を差し伸べるほどきっとアメリカも優しくはない。
もう好きではいてくれない。
わかっていた。わかっていたけれど。
「…ッ」
声が震えているのを、見逃せはしなかった。
アメリカの顔へ手が伸びる。
どちらが負けていようが勝っていようが
やることは一つだった。
「…え?」
アメリカのサングラスが落ちた。カシャンという軽い音。その下にある目は隈がはっきり映る、真っ暗な目。もうずっと前の蒼星に満ちた美しい目ではなかった。どこまでも黒く世界を黒く写していく目。
「…なん、で」
アメリカがつぶやいた。私と目が合う。
そしてすぐ下を向いた。
「日帝、っ……ッポロポロ」
強く強く抱きしめる。
アメリカの涙で軍服にシミができた。
机にあった、私とアメリカの写真が倒れる。
最初から分かっていた。
アメリカが無理していること。
アメリカが此方を向いた。胸の中に顔が収まっている。
その黒い瞳孔に、景色が反射していた。
「日帝、…っ、」
そこに、私の顔はない。
分かっていたんだ。
私はもう、いないこと。
「日帝…っ、ッポロポロ」
「日帝はッ、ずっと俺のそばにいたんだな…っ」
ようやくアメリカは笑った。
「もっと早く気づければよかったのにッ…」
「毎日私に供えていたお握り、美味しかった」
「前より随分上達してたな」
「…!」
「どこかで気づいていたんだ。もう私はお前に認識されていないこと。」
「でも、それでも毎日私を想ってくれるアメリカが好きだった。」
「…もう、成仏する理由ができた」
「まて、ッ日帝…っ!!」
「嗚呼…くそ…なんでこんな急に…」
「言いたいことも渡したいものもあるのに……」
アメリカが大きく首を横に振る。
邪念を薙ぎ払うように。
息を大きく吸って
「ずっとずっと!!此処で待ってる!!」
「また会う時は…此処待ち合わせな!!」
「嗚呼、当然だっ!」
最後にアメリカに軍帽を渡す。
その声が互いに涙ぐんでいたことは、黙っておこう。
そのくらいが、私たちの関係なのだ。
「またな、日帝!/アメリカ!」
目が覚めると、一面花畑だった。
天国だろうか。
「だからーっ_____!」
遠くから声がした。
聞き馴染みのある声。
「お前は恋人できなそうだよなーw」
「まぁできないでしょうね」
「うっせぇ!!」
「俺にはずっと待ち合せ中の、
可愛い可愛い恋人がいんの!」
コメント
3件

え?神やんなんでこんなにいいねが少ないの😭😭😭😭😭
感動して語彙力が…
うわあ、これ……読んでて胸がぎゅっとなりました。アメリカが毎日おにぎりを供えてたっていう伏線、最後の「待ち合わせ中」の呼びかけで全部つながった瞬間、涙が出そうになりました。日帝がもういないって段々読者も気づいていく構成、すごく巧いです。お互いを想い合ってるのにすれ違う切なさが、静かな文章にじわじわ沁みました。素敵な作品をありがとうございます。続きを読みたい気持ちと、この余韻を大事にしたい気持ちがせめぎ合ってます。