「しおん、ただいま!」 「……おせぇよ。連絡くらい入れろ、心配になるだろ」
あっきぃが帰宅すると、恋人のしおんは、口では悪態をつきながらも、すぐに玄関まで来て彼の荷物を持とうとする。これが、ツンデレしおんくんのいつもの対応だ。
しかし、今日は少し違った。
「ごめんね、しおん。でも、しおんが心配してくれてると思うと、頑張れちゃうな!」 「は?うるさい、キモイこと言うな。早く手洗ってこい」
しおんがいつものように突き放そうとしたその時、あっきぃはしおんの手首を掴み、そのままグイッと引き寄せ、しおんの頭に額をコツンと合わせた。
「…っ!!あ、あっきぃ!?」
あっきぃはにっこり笑って、破壊力抜群の言葉を囁いた。
「しおんが恋しくて、早く帰りたかったんだよ。大好き」
しおんの顔は、茹でダコのように真っ赤になる。あっきぃのデレ期は、唐突に始まった。
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