テラーノベル
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🍶「学園長って犬派?それとも猫派?」
🎭「犬」
☀️🍶🧣「即答?!」
いたち派、と言って欲しかった晴明と凛太郎。あんなお部屋のおっさんに飼われるとか可哀想な犬だなという感想をもつ飯綱。何となく視線で失礼なことを考えているのは理解していた学園長だったが、警告で終わらせた(睨み返した)
🎭「なんです、いきなり」
🍶「ほら、飯綱くんが飼っとるモコちゃんおるやないですか?…何でやったっけ?」
🧣「あれだろ、学園長絶対動物に懐かれないタイプだよなって話だったろ」
🎭「遺言はそれでいいな?」
🧣「ぎゃーーーーーーーー!!、!、!」
生徒もいない放課後。文字通り仮面を外し蘆屋道満となった彼の前に、遠慮も慈悲も仮面と一緒に剥がれ落ちていた
🧣「っってぇ…」
🎭「教育的指導です」
容赦なく拳骨を落とされた飯綱。頭をさすってはいるが、反省の色は見えない
☀️「えっと…あ、好きな犬種とか…」
🎭「あ?…雑種。大型犬派」
☀️🍶🧣「雑種?!」
☀️「え、柴犬とかトイプードルとかじゃなくて?!」
🎭「可愛いだろ、雑種。あとそれ中型犬と小型犬。俺は大型犬の雑種が好きなんだって」
🧣「学園長、何と勘違いしてるんです?」
🎭「してねぇつってんだろ…わかんねえガキだな…」
🧣「が…」
即座にアイアンクローをかます学園長。抗えばより長く、面倒になることを学んだ飯綱。耐えようと必死である
🍶「やっぱ躾はちゃんとしはるタイプですか?」
🎭「あー…」
🧣「下手そうだけどな、この人」
🎭「てめぇそろそろいい加減にしろよ?」
🧣「はい」
☀️「(あれ?なんか学園長、飯綱くんにだけ当たり強いなぁ…)」
🎭「…で躾か…するにはするだろうが…そこまでしっかりはしないだろうな」
🧣「忠犬派?狂犬派?」
🍶「その2択聞いたことあらへんで…」
🎭「…真ん中ぐらいか」
🧣「?」
🎭「なんだ…ちょっと噛みついてくるくらいが丁度よくないか?」
☀️🍶🧣「サーーーーー」
まさかの返答に、反応を隠すことなく引く3人。加虐嗜好を持っていそうだなとは思ったがまさか…そっちまで持ってるとは思わなかった3人だった。というか、学園長は噛みついてくる犬を徹底的に躾けて服従させるタイプだと思っていた凛太郎と晴明だった。やっぱり学園長に飼われた犬は可哀想だなと思った飯綱だった
🎭「あ、だからと言って甘噛みも受け付けてない。噛み付くんなら本気でこねえと意味ないしな」
なんてめんどくさい飼い主だろう。初めて3人の思考が一致した瞬間だった
🎭「…お前ら2人は理解するかと思ったんだがな?」
☀️🍶「…?」
🧣「俺は?」
☀️🍶「…!!!」
🧣「なあ、無視?」
学園長に示唆され、ある結論に辿り着いた晴明と凛太郎。やたら強い飯綱への当たり。忠犬でもなく、狂犬でもない雑種…の大型犬。つまり、学園長には、飯綱が犬に見えているらしい。察した2人は絶句以外何もなかったが、飯綱は1人取り残されたままだった
🍶「ちょっと待ってや学園長!!」
🎭「なにか?」
🍶「いや…なんでもあらへん」
🧣「…帰っていいですか」
🎭「はい。気をつけて」
🧣「うぃ〜お疲れ様でした〜」
🍶「学園長。答え合わせの時間や」
🎭「…ま付き合ってあげますよ」
☀️「はぐらかすの禁止ですからね」
🎭「しねえよ」
飯綱が帰ったあと、自分たちの解釈の答え合わせをしてもらうべく学園長を呼び止めた晴明と凛太郎。学園長が素直に応じたので今からは多分惚気話だろう
🍶「まず…学園長、あんたには飯綱くんが雑種の大型犬に見えてるんやな?」
🎭「見えてるんじゃなくてそうなんだよ」
☀️「飯綱くんイタチですよ?」
🎭「…イタチの形した犬だ、あいつは」
🍶「…とりあえず、まとめてもらいましょか」
そう言って凛太郎は真っ白な紙とペンを学園長に差し出す。全て自分で関連事項等も書かせる気だ
🎭「ったくしょうがねえな…」
そういいつつ、一回もペンを止めなかった学園長だった
〜俺の犬〜
雑種の大型犬。元気。噛みつき癖有り。可愛い
①犬種
属性考えれば1発
ヤンキー、真面目、兄気質。面倒見もいいし気も回る。喧嘩っぱやいし口が悪い。頭は弱いが喧嘩は強い
これはもう雑種だろ
②忠犬、狂犬
学生時代から今まで遡ったらこれ以外表現ないだろ
学生時代:よく吠える野良犬
(威嚇、反抗的。ただ芯はあった)
今:忠犬に育ちきらなくて嬉しい
(噛みつき癖、吠え癖は酷くなったが変わらず芯はあって可愛い。奢りちらつかせると尻尾振るのもポイント高い)
懐かない、と思ってたら懐かない形でずっと隣にいるんだぞ?最近気づいた。俺正気じゃなかったっぽい。もうちょい早くこの話題ふっれってんだ
③丁度いい、とは
忠犬→完全服従、無抵抗愛、忠義
狂犬→威嚇全開、ノーリード暴走
飯綱→威嚇はするが隣にいる、怒るけど離れない、噛みついてきてもちゃんと俺のフォローする
☀️🍶「…」
🎭「なんか文句でも?」
🍶「…あんたもしかして学生時代にちょくちょく躾けたやろ…」
🎭「…ハハンナコトスルワケネージャネーカセイトダゾ?」
面白いぐらいに片言で面白いくらいに目が合わない
🍶「あんたマジで学生時代から訓練しとったんか」
🎭「なんのことだ?別にそれは躾けたわけでもなく戻ってきたくなるようにしただけだ」
🍶「スリップリードやん…」
🎭「ま、どっちかといえば“スリープ“リードだったがな」
☀️「スリープ?」
🎭「気絶させてただけだ」
☀️「…え、大丈夫、この学校…」
🍶「ほんま信じられへん………?まってや学園長。それやったら、飯綱くんが学生の頃から…!!」
🎭「…ズズッッ」
☀️「茶啜って誤魔化してんじゃねえよ!!」
🎭「あ?」
☀️「ひぃっっっっ!!!!!!」
🎭「でも、そうなるんだよなぁ…………。成人するまで待ったわけだし、もういっか」
本当にこの学校大丈夫かなと思い始めた晴明だった
コメント
1件
面白い!続きが楽しみです!