悠は、軽音部を出た後、一呼吸した。心を落ち着かせるためだ。
窓の奥は夕焼けになっていた。軽音部に入っていた中時間が想像以上に過ぎていたのだろう。
悠は講堂で出会った子……紫之創がライブをするということを思い出したので、講堂に向かう。
悠はライブを見ることが大好きだからだ。
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悠が受付に生徒手帳を出す。
「お願いします。」
「はい♪……あれあなた……」
受付には、創が居た。
「えっと、月丘先輩…ですよね?」
「はい。……紫之さん、今日はライブをするんじゃ…」
「あぁ、これは校内アルバイトです!ぼく、貧乏なので少しでもお金を貯めようと……」
「そうなんですね。……俺にできることなら、何でも言ってください!お金は貯金がいっぱいあるので!」
「え!?お、お金!?だ、ためですよ、お金は大事にしないと!……でも、お手伝いしてもらえるのは助かります♪」
「そうですか…」
悠が少し残念そうに言う。
「…っと、人が詰まってきましたね。 」
創が生徒手帳にスタンプを押す。
「はい!どうぞ、楽しんできてください〜♪」
「ありがとございます。……ライブ頑張ってください!」
「…………はい!」
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講堂の中はざわざわしていた。
悠が空いてる席を探す。すると、ステージから前の方にスバルとあんずがいた。
悠は声をかけようとはしなかった。
(明星さんの特訓を邪魔しないようにしないと…)
そう、スバルの特訓は、”あんず”と一緒に過ごすことだからだ。そこに、悠は含まれていない。
悠は、スバルたちから少し離れた席に座った。
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数分経つと、ステージが暗くなる。周りがペンライトをつけ始める。それに合わせて、悠もペンライトをつける。すると、暗闇の中から、3人の人物が現れる。スポットライトが当てられ、歌と踊りが始まる。
最初のライブは紅月だった。
「〜♪」
観客が食い入るように見る。
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紅月のライブが終わった。そこから、悠は信じられないものを見た。紅月のライブが終わった瞬間観客が帰っていくのだ。
(………え?)
悠は呆然としていた。昨日の殴り合いよりも悪質なものを見たのだ。
講堂はスバル、あんず、悠しかいなかった。その状態からRa*bitsのライブが始まる。
「〜♪」
創が泣きそうな顔だけれど、できる限りの笑顔で歌い、踊っていた。
「………」
悠もそれを見て、目頭が熱くなる。
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Ra*bitsのライブが終わった。悠はすぐさま講堂から出た。
悠の目から、一筋の涙が頬を伝った。






