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公太――母と仲間の祈り
病院の個室。
母親は震える手でハンカチを握りしめ、食い入るようにモニターを見つめていた。
画面の中には、世界を守るため命を懸けて戦う息子――公太。
幼い頃、
「お母さん、見てて!」
と無邪気に笑っていた少年は、今や人類の希望となっていた。
母親は涙をこらえ、小さく呟く。
「公太……必ず、生きて帰ってきて……」
一方、地元のアパート。
テレビの前では後輩の大塚と佐藤が拳を握り締めていた。
大塚
「兄貴ぃ!! 絶対に負けんなぁぁぁ!!」
佐藤
「アンタは俺たちの憧れなんだよ!!」
届かないはずの声。
それでも二人は必死に叫び続けていた。
唯我――信じる想い
静かな部屋。
瞳は両手を胸の前で組み、祈るようにテレビを見つめていた。
涙を浮かべながらも、その瞳には強い信頼が宿っている。
瞳
「唯我……あなたなら、きっと勝てる。」
一祟――家族の祈り
古びた寺。
静寂に包まれた本堂で、住職は深く手を合わせていた。
隣では妹・琴音が涙をこらえながら兄を見つめる。
琴音
「お兄ちゃん……
お願い……帰ってきて……!」
蝋燭の炎が静かに揺れた。
仲間たちの願い
上空。
自衛隊輸送機の中。
モニターを見つめる牧田孝二が静かに呟く。
牧田
「……もう止められるのは、あいつらしかいない。
頼んだぞ……!」
隊員たちも無言のまま拳を握り締めていた。
誰もが、三人の勝利を願っていた。
最終解放
戦場。
極限まで追い詰められた三人。
その胸に宿るネオコードが、祈りに応えるように輝き始める。
赤。
青。
黄。
三つの光は一つとなり、空へ駆け上がった。
公太
「《絆炎衝(きずなえんしょう)》!!」
#憑依
成瀬りん
633
#家族
たつ
53
#日常
ももは
551
巨大な炎柱が天を焦がす。
唯我
「《共鳴破界(きょうめいはかい)》!!」
龍焉刀 が青白い閃光となり、天地を切り裂く。
一祟
「《恩界断風(おんかいだんぷう)》!!」
雷鳴を伴う暴風が戦場を飲み込んだ。
三つの必殺技は融合し、一筋の巨大な光となって鷹野へ突き進む。
轟音。
閃光。
そして――
世界が白く染まった。
煙が晴れる。
そこには膝をつき、血を吐く鷹野修司の姿があった。
公太
「……もう立てねぇだろ。」
唯我
「降参しろ。」
一祟
「あなたの負けです。」
静かな勝利。
誰もが、戦いは終わったと思った。
しかし――
鷹野の口元がゆっくりと歪む。
鷹野
「……ハハッ。
降参?
僕が?」
三人の背筋に悪寒が走る。
鷹野
「言っただろう……
僕にはまだ”奥の手”があるってねぇ。」
奪われる力
ズズズズズ……
黒紫の瘴気が鷹野の身体から噴き出し、無数の触手となって空へ伸びていく。
ORVAS本部 地下牢獄
警報が鳴り響く。
隊員A
「なんだ、この反応は!?」
隊員B
「牢の中のアビス幹部たちが……!」
牢獄では、
漆原隼人。
ゼノス。
レオン。
ダリウス。
カイン。
セリーナ。
そしてロキ、カイゼル、ヴィクター。
捕らえられていた全員の身体から光が抜け出していた。
ロキ
「ぐっ……!!
力が……吸われる……!」
カイゼル
「まさか……」
ヴィクター
「……ッ!」
魂そのものが奪われるような光景だった。
真の怪物
戦場。
吸収した力が次々と鷹野へ流れ込む。
肉体は膨張し、黒い血管が全身を覆う。
六つの瞳が開き、
無数の咆哮が重なって響いた。
鷹野
「ハァァァァッハッハッハッ!!
これが真の力だ!!
アビス最強の戦士たちの力……
すべて、この僕のものだぁぁぁ!!」
もはや人間ではない。
そこに立っていたのは、災厄そのものだった。
公太
「なんだよ……あれ……」
唯我
「全員の力を……
取り込んだというのか……!」
一祟
「本物の怪物に……!」
鷹野はゆっくりと腕を広げる。
その圧力だけで、大地が軋み始めた。
鷹野
「さあ……
第二ラウンドだ。
ここからが――
本当の地獄だぁぁぁぁッ!!」
ORVAS司令室
緊急通信が響く。
隊員
「ジュリー司令!
地下に収監していたアビス幹部たちの力が奪われています!」
ジュリーの顔から血の気が引く。
(まさか……
他者の力を取り込む能力まで……!)
拳を握り締め、震える声で叫ぶ。
ジュリー
「追加部隊を……!
……ダメ……!
今の鷹野に近づけば全滅する……!」
司令室は絶望に包まれた。
ジュリーはモニター越しに三人を見つめる。
ジュリー(心の声)
「お願い……
公太、唯我、一祟……
どうか、生きて……!」
戦場では、すべての力を手に入れた鷹野修司が、人類史上最大の脅威として静かに立ち上がっていた――。
コメント
1件
**みぅ🤍🥀** 読んだよ…第84話『祈りと覚悟の最終解放』。 家族や仲間たちの祈りが集まるシーンがすごく温かくて、胸が熱くなった。特に母親の「生きて帰ってきて」と琴音ちゃんの「帰ってきて」が重なって、切なさが倍増した…。 三人の必殺技が融合して一撃を決めた瞬間は「やった!」って思ったのに、まさか鷹野がアビス幹部全員の力を吸収するなんて…。あの悪寒、本物の絶望だった。第二ラウンドって言葉の重さがやばい。 続きが気になって仕方ないよ。三人はどうやって立ち向かうんだろう…🤍