テラーノベル
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私は春野サクラ、8歳になったばかりの女の子。
今日からアカデミーに入学して立派な忍になるためにたくさん勉強するの!そう張り切ってクラスの部屋に入ったら、なんだか人だかりができてる…。その中に私の親友、いのがいたから聞いてみた。
「いの、なんなのこの人混みは」
「あらサクラ、ちょっとこっち来なさいよ」
「?」
人だかりの中心にいたのは、あの有名なうちは一族のうちはサスケという男の子、周囲からは畏敬の念、もとい黄色い歓声やら猫なで声やら…正直眼に痛い、と、最初は思ってた。
でも授業が始まればびっくり!彼ってば何でもできちゃうんだもの。それでいて全然驕らない。時々窓辺の席から外を眺めて物思いにふけっているけど、普段の上位成績を見れば顔も良いから普通に絵になる。
気が付けばたったの数日で彼のあとを追っていた。彼に認められる女になりたくて必死に勉強した。その行動力は自分で自分に驚くほどのものでもあった。それも怖いくらいの。いのも勘付いてたようで、相談しに行った時に「それが恋なのよ!」と、得意げに教えてくれた。
恋と分かったあともそれはそれはやる気に満ち溢れていた。入学時はあんなに夢に向かってわくわくしていた気持ちが一瞬にして塗り替わった。将来は彼と共にいたいと思った。夢よりも大きな理想を持てた。ただ、実技ではどうしても彼のようにはいかない。それでも凹みはしない。成績トップへは知識でも対抗できる。
このように、私の学校生活はバラ色且つ最大限実りのあるものとなった。
それから4年目、1年後には卒業試験が控えている。試験内容は当日まで聞かされないけど、先生の動向にも注視してた私には変化の術になることがわかってる。今から対策を講じても十分に余裕がある。なんてったって現学年首位なんですもの!これで卒業後、彼の目に留まってくれたらいいんだけど…
でも、もう一つ懸念がある。今年から私たちのクラスに中途入学する子がいる。それも知ってる、あのナルトってヤツ。
実はサスケ君をただただ追っていた(※ストーカー)時、周囲からある「噂」が流れていた。噂は2種類。「うちはの生き残り」と「キュウビのバケギツネ」。そういえばウチのパパとママもそんなこと言ってたっけ。生き残りはサスケ君の方だとして、バケギツネってのはどんな人なんだろう。確か前に本部にいた気が…。そう思って本部の廊下で聞き耳を立てていたら、3代目が叫んでいるのが聴こえた。
「ナルトはどこだ!呼んでもどこにもおらんぞ!」
「先ほどのパトロールではどこにも…あ、おいお前!お前確か前まで教師を担当してたよな。ナルトがどこにいったか知らないか」
「どこにもいないとなると…もしかしたら、門外に出ているかもしれません。前々から独りで修練したいといってましたし」
「ふむう。教養を終えた今、以前よりも行動を自由にすべきなのか、、」
門外っていうと、近場には森しかないし、ウチらの年齢じゃそう遠くまではいけないはず…
………ちょっと顔見てみようっと。
……
……………
………………………
「―――これ以上は付き合えない、じゃあな」
「…はぁ、親切心で声かけたのに何あの態度!もう知らない!」
何よ、あの男、私と同い年のくせして大人ぶっちゃって!
期待したり心配したりした私がバカだったわ!あれじゃいくら強くっても揚げ足取られまくりね。やっぱりサスケ君がいっちばん♡
………あ、そういえば、結局医療道具、家から持ってきたのに手当してあげてなかった。今度会ったら謝らなきゃ…―――
―――あれから3年経って、一度も会ってないし、私のこと忘れてるだろうけど、謝罪なしじゃ私が気にするしさっさと覚えてなくてもさっさと謝ってスッキリしよ。―――
この時の私には、彼の心境も境遇も決意も、何もかも分かってあげられなかった。…いや、何の興味もなくなっていたっていう方が正しい。
これからの彼の心の内が、私が今夢中になっているサスケ君を通じて分かっていく度、サスケ君以上を想う以上に自身の心に突き刺さっていくことを当時の私は知る由も無かった。
コメント
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サクラ視点、すごく新鮮でした!彼女がサスケ君に恋して勉強に燃える様子と、ナルトへの第一印象の軽さのギャップが面白い。「大人ぶってる」って怒るところ、思春期の女の子らしくて可愛いんだけど、最後の「当時の私は知る由も無かった」でゾクッとさせられました。この一文、物語の伏線として効いてますね。サクラの内面がこんなに丁寧に描かれると、今後の関係性の変化がもっと楽しみになります。