化け物と三人
main_脅威
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⚠︎ATTENTION⚠︎
・御本人様、実在する団体様に関係は全くありません。
・流血表現があります。
・シリアス目の場面が多々あります。
・筆者は1年前にハマったばかりの新参者の為、「こんな性格じゃない!」等思われる所があると思います。何か問題等あれば非公開にさせて頂く等の対応をさせて頂きます。
・脅威推しの為脅威さんが喋る、行動する等が多めとなっております。ご了承くださいませ。
・脅威がかなり可哀想な目に遭います。
・非人道的な行為、暴力等を示唆する表現、直接的な表現もあります。
・色んな方の地雷が大量にあると思われますのでご注意をお願い致します。
・この作品を読み、何か問題が生じても筆者は責任を負えません。自己責任でお願い致します。
・今回は検索避けが“無い”作品となっております。
・誤字、脱字等多々あります。
・ここまで呼んで地雷があった方、「苦手だな」と思った方はこの作品を閉じる事をお勧めします。
・「それでもいいよ来いよ」という方はどうぞ
第四話 何度も。
【本編スタート】
辺りは変わらず真っ白だ。何度か部屋に隠し扉や何かがないか探したが見つかったのは部屋の四角にある監視カメラのみ。せめて能力さえ使えればいいのだが監視カメラがあるせいで使えない。飯がいつのまにか置いてあったので食べてみたが味がしない。感触だけで冷たいも熱いも…匂いも分からないただの気色の悪い物体。
ゾム)あ”ぅ”ッ…
ビチャビチャと音を立て胃の中の物が出て来る。気持ち悪い。こんなの飯じゃないし美味しくない、味も何もしない。嘔吐物は目を離した瞬間に消えていた。
研究者)『さて、今日の実験をしましょうか』
…嗚呼、地獄の時間が来てしまった
研究者)『今回はこの薬を飲んでほしくてですね?』
どこからか機械が出て来て薬を置いていく。その薬は名状し難い悪夢の様な色をしていた。何なんやこれ。
研究者)『あ、そうそう。拒否権は無いですからね?』
…飲むしか、ないんか。
ゴクリ
そう音を立て薬らしき物を飲む。飲んだ瞬間にとてつもない吐き気、ハンマーで殴られているかの様な頭痛、焼ける様な痛み、言い表せない程の寒気に襲われた。
ゾム)ゥ”ッア”ぁ”ッ””ガィッッカッ”ぁあ”ッぅ”あ”ッひゅッ…!!?
つらい、こわい、たすけて
何なんこれ。どうしてこんな薬を飲ませたんや。何で体が変になってる。
疑問は止まる事を知らず、口からは嗚咽混じりの悲鳴と唾液が出るだけで胃液なんてちっとも出やしなかった。
研究者)『おや、少々効果が強すぎましたかね?…まぁいいでしょう、研究データは取れるんですから』
何を言っとるんやコイツは。
ゾム)ふざッ…けんなッやァ”!!…
途切れつつも文句を言うと首輪が締まった。
ゾム)カァ”ッ?!ぁふッ”ひュッくォ”ァ”ッッッ”
もう楽にさせてくれよ。何でこんな痛め付けるんや。ほんまふざけんなや。そんな事を考えていると酸素が足らなくなって来たのか目の前が暗くなった。
暗転_
また白い所で目を覚ました。もう起きたくないんやけどな…。体を起こす事もせずただ目を薄く開けてボーっとしてみた。楽だった。苦しくないし痛くない。何も考えなくていい。_でも、寂しい。それにこのままだと廃人になりそうで怖い。怯えつつも体を起こし、目をしっかり開けた。周りを見ても変わらない。でも自分の口には口枷が付いていた。本当の犬みたいやな、なんて嘲笑い気味に心の中で呟いた。壁に背中を預けているとまた機械がやって来た。俺を首輪ごと引っ張って引きずって行った。何がしたいんや。
瞬きをすると周りは別の白い廊下になっていた。混乱している俺を置いて首輪を引っ張って無理矢理機械は俺を連れて行く。首が締まって少し苦しいが、あの実験に比べたら全然楽だ。ふと機械が止まるとそこには大きな扉があった。機械はその扉を開き中に俺を連れていった。部屋の中にはよく分からない化け物が居て、檻の様に辺りを囲んでいた。檻の外には客の様な人間が大量に居た。人間は高価な宝石を身に付けていて、貴族である事がすぐ理解出来た。俺は檻の中に投げられ、化け物と目が合ってしまった。化け物の目は瞳孔が幾つもあって不気味で、見た目の全体はヘドロの様な物で構成されていた。見て一瞬で俺は分かった、コイツは“失敗作”だと。実験で失敗が続くと化け物に変わってしまうのだろう。皮肉な事に俺は元から人間ではないから何も起こらない様だが。警戒していると化け物が仕掛けて来た。爪とも凶器とも取れる鋭く尖った物を俺に刺そうとして来たが間一髪の所で避ける。焦りつつ周りを見ると微かに光る物があった。ソレはナイフで、生物を殺すのには十分そうだった。ナイフを手に取り、蝶が舞うかの様にジャンプをし化け物の背後に周り、ナイフで切る。化け物は倒れ痙攣した後、動かなくなった。客は嬉しそうに笑顔になっている。だがその笑顔は欲に満ちたもので気味が悪かった。口枷をいじりつつ帰ろうとしたが扉が無い。機械の方を見るとこちらの様子に気が付いた様で扉を出してくれた。檻から出ると機械は乱雑に首輪を掴んで白い部屋へと戻った。
あれからかなりの月日が過ぎたのではないか。俺はあれからよくあの檻に連れて行かれ、化け物と戦闘を行っている。最初は怪我をしなかったが最近は何故か怪我をする様になった。そのせいか最近はお仕置きや実験が多くなっていた。もうこの生活には慣れてしまった。久しぶりに鏡を見ると歯は前より尖り、目の黄緑は濁ったガラスの様に何も反射しなくなってしまった。それを見てもただ「壊れたんだな」と思うだけで他には特に何も思わなかった。どうせ俺は永遠に此処で過ごす事になるんだろうし、こういうのには慣れんと耐えれないし。変わった事…はさっき言った通りの事と研究者達が妙に焦っている事くらいだろうか。今の俺には様子くらいしか分からないから正しいかどうかはまた別だが…。とにかく今日も薬を飲まないと。ご飯を食べないと。化け物を倒さないと。……何か大切な事を忘れている気がする。
マズい、今回は変に攻撃を喰らってしまった。細長い鉄製の物に撃ち抜かれ、足の肉が抉れ、腹の肉すらも抉れてしまった。だが何だか懐かしいと思ってしまった。その後お仕置きと実験で傷が増えたが自分で治せるから別にいいだろう。包帯を巻き白が赤黒く染まっているのが見える。今見えているのは片目だけだけど。とにかく今日はもう横になろう。体が何だか重いし。口枷を噛みながら体を横にし、目を閉じた。
夢を見た。何だか懐かしい夢だった。緑のパーカーを来た人と白銀の大きな狼、三人の子供がご飯を食べていた。彼等?の顔は笑っていた。
目を開くと目を閉じた前から変わっていなかった。でも心は少し軽かった。また実験だ。体が痺れる。首輪が締まる。よく分からない液体を飲まされる。この生活を後どれくらい繰り返すのだろうか。永遠だろうか。それか後数百年で終わるのだろうか。明かりを探していいのだろうか。化け物を倒さなくていいのだろうか。頭の中で自問自答を繰り返す。何度も。何度も。何度も。何度も。何度も。何度も。何度も。何度も。何度も。何度も。何度も。何度も。何度も。何度も。なんも。何度も。何度も。何度も。何度も。何度も。何度も。何度も。何度も。何度も。何度も。何度も。何度も。何度も。何度も。何度も。何度も。何度も。何度も。何度も。何度も。何度も。何度も。何度も。
何千回と繰り返す。
気が付くとまた白い部屋だった。
コメント
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研究者さんそこ代わってくれ。 僕もゾムさんボコボコにしたい。
ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛(死亡)