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中将クラスの隊員達も合流し、破壊神と対峙している。
しかしその圧倒的な力の差についていくのがやっとだ。
「小賢しい奴らだ。」
そうして破壊神が指を鳴らすと地中から屍と共に狂信者達も現れた。
「瓜生、平野、周りの敵は頼んだ。」
「総帥。」
「巻き込まれんごとしてくれ。そして、トウマとミズキは頼んだ。」
そうして一ノ瀬は胸で十字を切った。
その時一筋の光と共に、右腕に槍を、左腕には盾を持った。
“やるのですか?”
「あぁ、加護を。」
「ははははは!歯向かうか!その憎き女ごと消してやる!」
一ノ瀬の槍と破壊神の攻撃がぶつかり合う。その衝撃波は凄まじく、建物にヒビが入った。
「待機って言われたけど、このままなんて。」
「ミズキ、あの中に入れば足手まといになるよ。」
「でも!」
一ノ瀬と破壊神の周りを瓜生、平野が狂信者達を相手にしている。
他の隊員達の半分は先程の衝撃波に飛ばされていた。
「悔しいけど、今はここで大人しくするしかない。みんなが戻ってきたらすぐに行けるようにするよ。」
「•••。」
目の前に憎き相手がいる。
唐突に突きつけられた現実にミズキもトウマも奪われた自由がある。
“ミズキ、心を沈めなさい。”
ふと祖父の声が聞こえた。
“焦ったって変わりはしない、アリアの言う通りだ。”
そして聞きなれない声もする。
「ミズキ?」
「•••誰?」
“アリアの武器だよ。アリアは凄いんだから。”
自分以外の武器の声が聞こえることにミズキは戸惑いを隠せない。
「ミズキ、大丈夫?」
「•••うん。」
“機会を待つんだよ。必ずチャンスは来る。”
そう言って武器の声は聞こえなくなった。
(なんでアリアの武器の声が?)
「ミズキはあそこにいるのか。」
破壊神がちらりと校舎を見る。
「残念だが、そこには行けないよ。」
そして一ノ瀬が行く手を阻む。
一進一退の攻防だ。
「惜しいな、一ノ瀬。あと20年若ければな。」
「若さと力だけが強さではない。それにお前さんもちと弱くなったな。」
「俺が弱い、だと?」
その言葉に破壊神の眉が動く。
「あの頃はもっと一撃が重かったぞ。」
「ぬかせ。あの女の加護を持たねば戦えぬ人間が。」
ジリジリと破壊神の力が強くなり、盾に亀裂が入りはじめた。
「はははは!どうする、今ならお前を殺すだけで許してやるが?」
「お邪魔しますね。」
その2人の間に平野の一撃が入る。
破壊神は一旦距離を離した。
「お前は面白い奴だ。我と戦う人間で素手で来たのはお前だけだぞ。」
平野は一ノ瀬の前に立つ。
「平野、そこをどけ。」
「総帥とあろうお方が取り乱すなんて珍しい。もう限界なんでしょう?代わりましょう。 」
そうして平野が構えると破壊神はニヤリと笑う。
「お前は殺した後にその肉体は使ってやろう!そのおいぼれと共に散るがよい!」
「ふん!」
「させません!」
後ろから周参見と水谷が一斉に攻撃を仕掛けた。
「水をさすな、興が冷める。」
破壊神が腕を一振すると周参見、水谷は飛ばされる。
「ぐっ!」
2人は受け身はとったが背中を強くぶつける。
「ふん!」
瓜生も大剣を振り下ろす。
「ほう、力比べか!」
破壊神はその大剣を軽々と受け止めた。
「加護を持たぬ人間が、これ程までとは。貴様も気に入ったぞ!」
「ぐっ!」
瓜生の渾身の力も虚しく、破壊神には通用していないようだ。
「まだまだぁ!」
瓜生は自分の血を武器に吸わせる。
大剣に徐々に熱がこもりはじめ、やがて炎を帯びた。
「(瓜生)タツミ、いきますよ!」
「あぁ!」
平野が前衛となり破壊神の攻撃をいなし、瓜生が隙を捉えて攻撃をしかける。
それでも五分五分に持ち込めるかどうかの瀬戸際だった。
叶、花村はハル達と合流した。
隊員達の亡骸を避けて走る。生き残りはもう大将達と一ノ瀬のみだ。
「鬱陶しい!」
花村は屍を凪払う。
「これが、破壊神•••。」
ハルが俯く。
「ハル!顔を上げて!まだ下は向かないよ!」
叶が一喝する。
ハルとトウマにとって、今までの戦いで死者が出たことがなく、受け止めきれなかった。
「後悔も反省も全部あと!目の前に集中して!」
「わ、わかった!」
そうして5人が破壊神の所についた時、
目の前で一ノ瀬の腹部を破壊神の腕が貫いた所だった。
「総帥•••!」
「じいちゃん!」
「•••ハル•••トウマ•••。」
そう言って破壊神は一ノ瀬を振り払う。
一ノ瀬から光と武器が消えた。
「来たか、トウマ。ミズキはまだか?」
花村は急いで倒れている瓜生の元へいく。
「瓜生さん!」
「花村•••すまねぇ、平野、を•••。」
花村の目の前には瀕死の平野を庇って絶命している水谷の姿があり、その前に傷だらけの周参見が立っていた。
「大丈夫です、大丈夫ですから!」
「•••そう、か•••。」
そうして瓜生が目を閉じた。
この惨状を見て、普段冷静なトウマだが、腹の底から怒りが沸き上がるのがわかった。
「•••なぜ、奪う。」
トウマが手を強く握り、そこから血が滴り落ちた。
「なんで僕達から奪う!親も自由も、大切な人達も!」
「なぜ?バカな事を聞く。転生の時が近いからだ。より強く肉体に生まれ変わるのは当然の事。そのためにお前とミズキがいるのであろう。」
「ふざけるな!」
トウマの前にハルとハクトが出た。
「無駄な足掻きをするな、トウマ。ミズキを連れてこい。」
「渡さねぇ!ミズキも•••こいつらは絶対に!」
そうしてハクトが攻撃をする。それと同時に花村と叶も左右から切りかかる。
「お前達に用はない。」
破壊神が腕を振り上げる。
「今!」
「了解!」
破壊神の腕にアリアのナイフが刺さった。 その一撃に破壊神の腕が一瞬痙攣をし、 すかさずトウマも矢を放つ。
「ぐっ!」
ハクト、花村、叶、トウマの攻撃を破壊神はまともに受けた。
「ミズキ!アリア!」
「良かった、無事で。」
「ごめん、なさい•••私、なにも。」
ミズキとアリアは自分達の不甲斐なさに下を向く。
「あなた達が生きてて良かった。」
「まだチャンスはあるんだ。」
「後悔も反省も全部あと、だな!」
「そうだね。だからミズキ、やろう、僕たちの手で終わらせよう。」
そうして全員が破壊神に向き合った。
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