転移で日本に着いた。座標の誤差なく移動できる。着いたのは、蒼の家。家と言うより、隠れ家だ。緩やかな方の山腹に立つ、かつては天文台や図書館に使われた、古い建物。今は使われておらず、蔓に覆われている。実は、地下には今から千年以上前、第二次世界大戦中に使われる予定だった大空洞がある。このことは、シーデッド、瑶泉、蒼以外に誰も知らない。
彼らは、地下への入口に入っていった。狭い通路を抜け、大空洞へ入ると…
「待っていたぞ。」
声は、空洞中に響き渡った。どこから用意したのか知れない豪華な椅子がひとつ。そこに座するのは、片目が深紅、もう片方の目が青い男。その特徴は、破邪師の言っていた特徴と一致する。そして、その隣には大きな鳥籠があり、ここに住んでいる吸血鬼が入れられていた。
「お前か。鎖の力をもつ吸血鬼。サーメルダ。しかし、何故俺らに敵対する?」
籠に入れられたアオが言った。
「そいつは3日前、ここに来た。こいつがが話すには、こいつはは力を引き継ぐ吸血鬼でもあるけど、リバイアサンの血を引き継ぐ悪魔でもあるんやと。私が推測するに、遠隔操作でリバイアサンに支配されているんやと思う。」
シーデッド「なるほど。魔法で見るに、こいつは俺ぐらいの強さだ。そして、サーメルダ。お前、仲間でここを取り囲んでいるな?すごい数だ。どうやら、俺たちに友好的でない奴らのようだ。ヤバいやつも何体かいる。リースと瑶泉はそいつらを殺してくれ。俺は、こいつの支配を取り除く。」
こうして、5人目奪還の戦いが始まった。
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