テラーノベル
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「・・・大丈夫??」
その人はしゃがみ私と視線の位置を同じにすると優しい声で話しかけてきた。とても穏やかな声でさっきの緊張から解放され眠気に襲われる。
何も答えられない私を見て
少し頭を傾けている。
「せんぱーい!どこー!」
突然大きな声がして肩を飛び上がらせる。目の前の人は少しびっくりしたように目を見開いたあと、何か察しがついたのか肩をすくめた。
「・・・あ。先輩」
どうやらこの目の前の女の人は”先輩“と呼ばれているらしい。
センパイ?はしゃがんだまま少しだけ後ろに首を傾ける。
「・・・おー風ー!そっちは終わった?」
「終わった」
“風“と呼ばれている人物が後ろから顔を出した。
綺麗な青く澄んだ髪に
目の前の少女よりも目を惹くような色白の肌と整った顔立ちに、白と黒でまとめた服がよく映える。
低く落ち着いた声に穏やかな印象を受ける。
その少年は私を見ると少しびっくりしたような顔をした。
「え・・・先輩その子誰?」
こっちだってこの2人が誰か聞きたい。
少女は口角をあげて風の方を向いた。
「それを今から聞くんだよ」
風はなんとも言えない顔で肩をすくめる。
「君名前は?」
こっちが先に聞きたいけど・・・
先に聞かれたからしょうがない。
「・・・未緒。」
思ったより自分の声が小さかった。
でも聞き返してこないところから、しっかり聞き取ってくれたのだろう。
「未緒は1人?」
「ううん。お姉ちゃんがいる。」
そこまで言って思い出した
お姉ちゃんがまだ家にいる。
今は村から少し離れた林の中だから火は回ってきてないけど、お姉ちゃんは村にいるから危ない。
「今、お姉ちゃんはどk」
「お姉ちゃんがっ!」
今度は思ったより大きな声が出た。
それと話を遮ってしまった。
でもしょうがない。
お姉ちゃんが今危ないのだ!
先輩は私のせいで肩を飛び上がらせていた。
でも、私が助けに行っても助けられない。この人達に頼むしかなさそうだ。
今までお姉ちゃん以外の人にお願いをしたことがなかった。
なんて言えばいいんだろう・・・
わからなくて、でも急がないといけなくて
目をきょろきょろさせていると、 センパイ?が風にこそっと何かを言ったのが見えた。
動揺してたのもあるし、ただ単に声が小さかったのもあるけど、私には聞こえなかったことに対して風は頷いた。
次の瞬間には風が視界から消えていた。
本当に今日はびっくりさせられることばっかりだ。もう訳がわからない。
突然またあの眠気に襲われた。
視界が狭まる。 もう疲れた。
ちょっとだけ寝ても怒られないだろう。
瞼が落ちてきてそのまま意識が遠く揺らいで消えていった。
side少女
ちなみに今自分は10歳くらいの女の子を抱っこしている。
なんでこうなったんだっけ、、、と束の間考える。
自分はとある国に呼ばれてて、その帰りに遠くに煙が見えたから「 なんだろ〜?」って思って見に行ったら、 かの有名なLoupChasseur(ルー・シャスール)がいて村はほぼ壊滅状態。
とりあえず風にLCの片付けをお願いして、自分は生き残っている人がいないか見て回ってたんだ。
そしたら転んで動けなくなってる子供がLCの1人に殺されそうになってたの。
しばらく話してたら女の子が混乱しちゃって。
今その子のお姉さん?は風に助けに行かせた。
この子のお姉さんを探して〜
ってしか言わなかったけど 風なら察しただろう!
まぁそこはいいんだけど、いきなり女の子が倒れたからびっくりした。
確認したら寝てるだけだったけど・・・
そして置いとくわけにもいかないから 今に至る。
そっと顔を覗くと幼い顔がただすやすやと寝ている。
瞳が水に溶けるんじゃないかってくらい透き通っていて、淡い空色で綺麗だった。 薄い桃色の髪の毛は腰の辺りまである。 身長は140前後 年は10歳くらいだと思う。
それと・・・
伝わってくる感覚がニンゲンとは違う。
ふっと微笑んだ。
これから・・・なにか
面白い事が始まりそうな予感がする。
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