テラーノベル
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・過激な暴力、暴言があります
・17話の修正版です
チャリッ____
「っ…」
うっすらと光が入る牢の中、手足につけられた枷同士が当たり、音が響く。頭はズキズキと痛み、吐き気がする。
「く…そ」
最初に吐き出された声は掠れた、どこに向けられているか分からない悪態だった。
身体は痛くない。痛むとしてもただ、拘束され、後ろに回された腕のせいで肩の関節だけ。だんだん暗闇に目が慣れていき、牢の中が見えるようになって来た。
「あ?もう目覚めたのか」
そんな時、キィ。と音を立てながら牢の入口を開け、一人の男が入ってきた。後ろにはもう二人。鍵らしき物をクルクルと指で遊び、しゃがみこみシャルロットの顎を指ですくいあげる。ニヤリと不気味な笑みを浮かべ、自身の顎に指を当てる。
「結構強い薬使ったって聞いてたが…流石は聖人様と言ったとこか?」
(こいつも、俺を聖人だと思ってるのか…)
「よく見たら、流石聖人ないだけあるな。綺麗な顔してる」
最初に入ってきた白髪の目付きの悪い男ではなく、ローブを着た男、シャルロットが最後に話した男と同じ人物が笑い出す。
「俺をどうしようって、殺すか?」
(怖がるな、ここで怖がったら思うつぼだ)
顎に当てられた手を頭を振って外させる。そのまま上にある顔を睨みつけ、震える口元を無理矢理上げる。
「ある程度、言う事聞くようになったら売れって言われてる。」三人目の、片目に包帯を巻いた男が面倒くさそうに呟く。
「おいおい、言うなよ。また抉られても知らねぇぞ?」
白髪がやれやれ、と両手と首を振って、包帯を見れば包帯は「どうせ売るんだ、これくらいは知ってても問題ないだろう」とため息を吐きながら腰に手を当てた。
「聖人様でこの顔の良さだ、きっと言い値で買い取ってくれるぜ?」
ローブはそんな二つの会話を聴きながら、シャルロットをジロジロと気色の悪い視線を向ける。
「大人しくしてればすぐ済むんだ。大人しくしとけよ」
(闇オークションか…)何となく察した。シャルロットは「あはは!」とわざとらしく笑う。
「はっ、誰があんた達みたいな卑怯な事しか出来ないやつの命令聞くんだよ」
ふんっ。と鼻を鳴らし煽ってやると、案外三人は沸点が低く、すぐにキレ始め、シャルロットの腹を殴った。
「すごいな、筋肉が無さすぎて優しく触られたかと思った」ズキズキと痛む腹を無視して、煽り続ける。
「おい、顔はやるなよ」
「わーてるよ」
ローブの言葉に白髪が面倒くさそうに頷く。
本来のシャルロットの何回目かのループの時の口調を真似して、煽る。
(どうにか売り飛ばされないようにしないと)
助けが来るまでか、それか外に出れる方法が見つかるまでは。会場に連れていかれ、オークションに掛けられたらどうしようもなくなる。
(包帯の男は俺が言う事を聞くようになったら売ると言った、ならまだ反抗した方がいい。)
シャルロットはカラカラになった喉で、息を飲み込んだ。
数時間、いや数十分も経っていないかもしれない。ただひたすらに殴られ、蹴られ続けた。それでもシャルロットの態度は変わらずだった。
(何時間経ったんだ?…くそ…そろそろ意識が)
視界がぼやけ始め、痛んでいた身体は逆に痛みを感じ無くなってしている。
「こいつ、全然態度が変わらねぇな」
「もういっそこのまま売るか?」
はぁ、もうめんどくせぇ。とシャルロットの腹を踏みつけたのは白髪の男。
その言葉になくなりかけていた意識が覚醒する。
(はっ!?)
「ボスには言うこと聞くようになってからって言われたろ?」包帯がそう言えば、ローブは少し考えて、まぁ。と声を出す「ボスが直々に買うわけじゃないんだ、少し手のかかるペットです、って言えばいいだろ。」
「だろ?今から馬車出させてくる」
よく分かってんじゃん。と白髪が嬉しそうに笑えばローブの男も笑い、牢から出た白髪の代わりにシャルロットに近づく
「俺らはこいつ縛っとくわ」
(くそっ、変なやつに売られるとかシャレにならない!)
だんだん口が悪くなっていくが、今はそれどころではない。売られたら終わりだ。
「チッ!暴れんな!」
「さっさと運べ!」
「分かってる」
ローブが乱暴に最初に拘束していた鎖を外し、ロープで縛り出す。そのままローブは包帯にシャルロットを押し付けてイライラと足を揺らしていた。
「てめぇら、いい加減っっぐ」
「黙ってろ!」
ローブに腹を殴られ、黙らせられる。けれど痛みより先にシャルロットはどう逃げるか、ということを脳で考えていた。
(どうする、どうすれば)
魔法は使えない、武器になりそうなものもない、このままだとほんとうに__
「おい、商品に私物が着いててどうすんだよ」
「これは、元結か」
くぐもって聞こえていた声が、元結という言葉だけハッキリ聞こえた。
(これ、だけはっ)
「いっっ!」
包帯の男が叫ぶ
シャルロットは外そうと元結に向かって来る手を噛み、離された身体が地面に着くと同時に痛みで悲鳴をあげる身体を無理矢理動かし、開いたままの牢の扉から飛び出す。
ここは地下なのか。光が入っている場所はなく、ただ同じ牢屋がいくつも並んでいた。その奥こ出口へ繋がると思わしき階段が見え、その階段を素足で駆け上がる。
階段を登っていき、地上に近づくと魔法が使えるようになり、走りながら魔法で取れかけの足の鎖を壊す。ただ強力なり魔法はまだ使えず、使おうとしたら不発してしまった。
「はっ…はっ…頼む、誰も居ないでくれ」
__________________
幸い。外には誰も居ず、馬車を取りに行った白髪はまだ戻ってきていなかった。____後ろからさっきの2人の怒鳴り声が聞こえ、すぐに目の前の森の中に走る。
「ここはどこの森なんだ!」
一面に広がる森に、街の姿は一切見えない。ただ方向も分からず、本当に今日は厄災日だなと思いながら走り続けた。
木の根で転け、 石や枝などで足の裏に傷が出来ているのが見えた。ズキズキと痛み、それでも二人がすぐ後ろにまで来ているため、止まることは出来ずそのまま走り続けた。
シャルロットはルカから貰った元結を握りしめながら空いた手で草を掻き分け、開けた場所に出た。
「はっ…はっ…国のすぐ側にある森だったんだ…」
「早く、戻らないと」
足はもう震え、正直動かない。けれどメルーデル国の近くの森のここは、すぐにでも助けを求められる。あと少し、あと少し。息切れのせいで肺が痛く、熱いはずなのに身体は冷える。
森と国の外壁の間の広い草原を走る。門番のいる門まで後少しだった
「いあ…っ!」
後ろから伸びてきていた手に髪の毛を引っ張れ、痛。と咄嗟に出た言葉を噛んでしまう。そのまま後ろに引っ張られ、尻もちを着く。
「やっと見つけたぞ」
はぁ、はぁ。肩を揺らして息切れするローブの男は苛立ちを顔に出し、髪を掴んでいる手に力を込める。
(なんで、まだ距離はあったはずなのに)
「おい、早く馬車に乗せろ!門番に見つかる!」
後ろには馬車に乗った白髪の男、その馬車の中には包帯の男も居た。
(ここまで来て…)
馬車の方へ引きずられ、乗せられそうになり、無理だ。と思った時、馬車の荷台がなにかに潰された。
ガシャン!!!ぼんっっ
再度何かに押しつぶされ、飛んできた火によって爆発した。爆風でローブはシャルロットを掴んでいた手を離してしまい、シャルロットは馬車を潰していた何かに咥えられ移動させられる。
太陽の匂いと、ふんわりした毛と視界に埋まる白色
「リル…?」
『ぐぅ……!わんっ』
リルはシャルロットを下ろし、嬉しそうに擦り寄った。ひと鳴きすると飛び跳ね、逃げようとする奴らを踏み、咥えていた。
「さすがリル!…わっ…」
リルがいる事に安堵し、安心しすぎたあまり腰が抜け、へたりと座り込んだシャルロットに、誰かが背後から抱きしめた。
甘いような、それでも甘ったるくない優しい匂い。
「…ルカ?」
「しゃるろっとっ、本当に良かったっ」
「ルカ…」
ルカは泣きながらシャルロットを抱きしめる力を強くした。そんなルカに、もう大丈夫なんだ。と張り詰めていた心が安心して涙が溢れる
「大丈夫…あとはやるから。頑張ったね」優しく頭を撫でる手に顔を寄せ、ルカを見上げる。
「うん…ルカ」
「?」
「一回だけ…碧、って呼んで」
もう別れた身体、別れた名前。そうだとしても、[[rb:御宮 碧 > おみや あお]]と言う名前を、どうしても今は呼ばれたい。
何故かは分からない、それでも今はそう呼ばれたかった。
「うん、お疲れ様、碧。今はゆっくりおやすみ」
「…ありがとう、ルカ……」
シャルロットはそのまま目を瞑り、眠った。
あの後、ローブの男達がどうなったかはまだ知らない。
次に目覚めた時にはメルーデル家の、シャルロットの部屋のベッドだった。時間を確認しようと起き上がり時計を見れば時刻は六時を指していて、外の明るさ的に朝の六時だ
「こんなに寝たのか…」
昨日、ルカと会えた時はまだ日が登っていたから、結構寝てしまったみたいだ。
もぞりと腰元で何かが動く
「…シャル?」
「あれ、ルカ?」
今まで気づかなかったが、シャルロットの腰に抱きついてルカは眠っていたらしい。
ホッとしているルカは微笑んだ。
「…良かった、おはようシャル」
「ああ、おはようル」
しゅる、カチン。
皮のような音の次に、何かをはめるよう音。
「カ…え?」
ルカはシャルロットの首に手を伸ばし何かを巻き付けてから手を離した。シャルロットは自身の首に触れると、何やら首輪の様な物が、シャルロットの首にあった。
「……え?」
ルカは微笑んでいるだけで何も言わなかった。
(これはやってしまった)と思わず、遠くを見そうになったがどうにか耐えた。
「えっと、ルカ、さん?」
「もう、さんだなんてどうしたの?」
変わらない笑顔を浮かべるルカに、あれ気の所為だった?と勘違いしそうになった。
「あの、これは一体」
「気にしないでいいよ!」
口元は笑っているが、目が笑っていない。
「シャルは、俺が買い物一緒に行くよって言ったけど、絶対大丈夫って言うからから行かせたのに数時間経っても帰ってこないでリルだけが慌てて帰ってきて、翻訳魔具使って話聴いたら 」早口で話すルカにシャルロットは思わずベッドを後ずさる
「シャルロットか消えてて、荷物だけあって、他の人間の匂いと薬の匂いがしたから攫われたかもって聞いた時の俺の気持ちはわかって欲しいな。リルもすっごい慌てて、大変だったんだよ」
シャルロットの肩を両手を置き、もう一度微笑む。
「だから、もうこんな事が無いようにって」
「え、え、えっと、あの」
冗談だよね、っと言おうとしたが、ん?と笑みを浮かべるルカの圧に何も言えず、ルカのヤンデレルートが解禁されました。という声が脳内で流れる。
(やばいやばいやばいやばい)ダラダラと冷や汗を流し、ベッドから降りて少しづつ距離を取る。
「どこ行くの?まだ傷は治ってないよ」
「ひぃ…監禁ルートだけは、どうかぁ、やめてください! 」
「そこまではしないよ」くす、と笑い壁に背をピッタリとくっつけているシャルロットの手を引いてベッドに座らせる。
「その代わり、傷が治るまでは絶対この部屋から出ないで」
「く…首輪は?」
「首輪というか、チョーカーだけどね?似合ってるよ。シャルは青が似合うからね、目と同じ青だし、サイズピッタリでしょ?」
(なんで首のサイズ知ってるのかは聞かないでおこう)
伸びるタイプではない革製、どうしてピッタリに出来るのか
「はず、しても?」
「絶対ダメ」
「ただ心拍測るのと、位置の追跡とか、たまに会話録音されだけだから」(会話録音は冗談)
(心拍測定はいいよ、追跡百歩譲っていいけど、会話録音って何!?何その便利アイテム!?(良くは無い)
「まぁ、まだ他にもあるけどシャルが知る必要は無いよ」
(本当に助けてシャルロット!!!!)中にいるシャルロットに助けを求めるが、なんの反応もない。ただ中で笑っている、っていうのは感じ取れた。
「シャル」
「もう、こういうことしないで」
ルカの手が頬に触れる。
「事情聞いた時、時間稼ごうとしたって言ったよね?」
さっき、シャルロットは攫われた経緯、怪我の理由を話した。ルカの問いにシャルロットは浅く頷く。
「今回はしなきゃ危なかった状態なのは分かってるけど、こういうのはしないで」ルカの手が、頬から包帯の巻かれた腹に移動する。痣は酷くて、血も出てて切り傷もあって、顔以外、全部傷だらけ。
「ご、めん」
「俺こそ、ごめんね」
「見つけられなくて、何も出来なくて。シャルは勇敢だよ」先を見据えて、最悪な事になる前に考えて、傷を負っても走って逃げて、きっと俺はシャルロットが草原に出てなかったら気づけなかった。
「もうしない。だから次は、ルカが俺を見つけて」シャルロットは、ルカの手を取り、小指同士を絡ませる
「…うん。ちゃんと見つけるよ」
「けど、次は無いように気を付けないとね」
「あ」
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17話 エンド
17.5話
「本当に一人で行ける?」昨日薬品を被って、金髪になったばかりだと言うのに、街に買い物に言ってくると言ったシャルロットにルカは心配そうに見据える。
「俺を事なんだと思ってるの…」まるで小さい子の初めての買い物を心配してる親みたいに見つめてくるルカにため息を吐く。
「箱入り息子」
思わず頭を抱え、「…間違えではないのか?」と認めてしまった
「俺も一緒に行くよ」
「いいから!まだやる事あるんだろ?」
「リルもいるから平気だって」
たまたま歩いていたリルを抱き上げ、リルの腕を持ち上げフリフリとルカに向かって振る。
「分かったよ…本当に気をつけてよ?」
「わかってるよ」
たく、街に出るだけで大袈裟だな。そう思いながらバックを手に取る。
_________________
シャルロットとリルが出掛けて四時間__
「…そんな遠くじゃないはずだけど」
ルカは集中していたら、いつの間にか日は沈み始め、シャルロットが出かけてから四時間経っていることにきがついた。心配で、ルカも街に出てシャルロットを探そうと寮の扉に手をかけようとした瞬間、バンッ!と突然寮の扉が勢いよく開き、何かがルカの顔に飛びついてきた。
「!?」
『きゃん!きゅ、わん!』
慌てるリルはルカの顔に張り付いたまま、鳴き続ける。
「どうした…?」シャルロットのバックに気が付き、ルカは嫌な予感を感じた。少し前、自動翻訳魔具を買った事を思い出し、すぐに取り出しリルにつけた。
『主が居ないの!!』可愛らしい声で、それでも焦りを含み、どうにか急いで伝えようとリルが声を張り上げる
「…え?」
『少し離れてて、戻ったら主の荷物だけがあって主が居なかったの!』
『知らない人の匂いもしたし、薬の匂いもした、もしかしたら拐われたかもしれないの』
「さら、、われた?」
ルカは急いでそういう情報に詳しい父を持つナターシャに連絡を繋げた。
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【わかりました、直ぐに父に話してみます】
「俺とリルはシャルの魔力を追うよ 」
【分かりました。】
「リル、いくよ!」
学園の広場に出て、元の大きさに戻ったリルに乗り、風魔法を使って空に浮き上がり、シャルロットの微かな魔力を辿る。それでも魔力は途切れ、最後に途切れているシャルロットが居なくなった場所を探す。
______________
【場所がわかりました!】
ナターシャから連絡が来て、急いで出れば待っていた情報が来た。
「どこ!」
【国外のすぐ近くにある森、あそこの奥に地下がありますそこにいると思われます。けれどどこにあるかまでは分からず…】
「ありがとう、探すから」
【はい、ご無事に帰ってきてください】
「ああ、もちろん」
シャルロットの魔力を微力だが、森で感じ。追っていれば森を抜けて、草原に出た。その先で、人影が二つ、馬車が一台。急いで近づけばだんだん姿が見え、シャルロットだと分かる。
「居た…あいつら、シャルを連れていく気か…! 」
リルを馬車に向かって風で押し出し、リルが無事に馬車を壊し飛んだ瞬間に火属性を放ち馬車を爆破させた。
その爆風でシャルロットと誘拐犯が離れ、リルがシャルロットを連れてきた。
リルは誘拐犯に飛びつき、抑えている。だから俺は、シャルロットを後ろから抱きしめた。
泣きながらシャルロットを抱きしめる力を強くした。シャルロットの身体が震え、涙が溢れ出す。
「大丈夫…あとはやるから。頑張ったね」優しく頭を撫でる手にシャルロットは顔を寄せ、見上げる。
「うん…ルカ」
「?」
「一回だけ…碧、って呼んで」
碧。シャルがシャルロットになる前の本当の名前、と思い出しすぐにその名を呼んだ。優しく、安心出来る声で。
「うん、お疲れ様、碧。今はゆっくりおやすみ」
「…ありがとう、ルカ……」
震えていたシャルロットの身体が収まり、へにゃ、と嬉しそうな笑みを浮かべる。気絶するように眠ったシャルロットを撫で、誘拐犯を踏みつけているリルを呼び戻してその身体にシャルロットを寝かせた。
「あとは俺がやるから、シャルをお願い出来る?」
『もちろん!』
嬉しそうに尻尾をパタパタさせるリルの尻尾が顔に当たり、擽ったそうに顔を顰めているシャルも可愛い。微笑ましい光景に笑みを浮かべ、ルカは誘拐犯の元へ足を歩めた。
「ち、違う俺達は命令されただけでっ」
どこに向かって言い訳しているのか、白髪の男が喋り始める。
「そうなんだ、ボスに命令されて仕方なくっ」
「本当だ!」次にローブの男と包帯を巻いた男も続けて言うが、(知ったことか。)
「お前達の戯言に付き合っている暇ないんだよね。」ルカの手から火が上がる
「だからさ、さっさと死」
「待て!」
止めたのは、ナターシャが通報しておいた騎士団の、団長。ルカは流し目で団長を見て、ため息を吐いた。
「はぁ…なんで邪魔するんですか」
「お前がここで殺してしまえば、俺達は君を罰せなければならなくなる。」ぎり、ルカの手が強く握られ、目が細くなる。
「大事な人を傷つけといて、見過ごせと?」
「その大事な一人を放って、牢に入るつもりか?君は今、この者たちに構うのではなく、彼のそばに居てあげるべきではないか?」
「…」
「あとは我々に任せておけ」黙り込んでしまったルカの肩を優しく叩き、横を通り過ぎる。他の騎士団が三人を取り押さえている所に背を向けリルとシャルロットの元へ向かった。
「帰ろうりシャル、リル」
『かえろー!』
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17.5話 エンド
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