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起:「残りのノルマあと、百枚」俺はチラシを配り終えないと、時給の発生しない超過酷なバイトをしていた。しかし、成功したときのリターンは大きい。冬の風で手足が悴む中、大学の大きな建物に挟まれて、ズラズラと通り過ぎていく人に声を掛ける。
承:「いらないです」チラシだけは無理だろ!せめて消しゴムとか、今の時期なら温かい回路とか入れないと…………俺を助ける『女神』はいないのか、と深いため息を着けば、息が白い。集団の客をメインで攻めてみよう!
転:通りかかった可愛らしい女性二人組にすかさず声を掛ける。すると、「あなたが呼んだのは美人な私ですか?それとも、私の不細工な親友ですか?」木こりの泉の……悪魔だな。俺の求めている女神はこれではない。「可愛らしいお二人にですよ」
結:「最低だわ」君だよ!俺と言われ放題の友達は笑顔を崩さない。「二兎追うものは一頭も得ず……失う悲しみを知りなさい」そう言って、彼女は俺のチラシを全て持ち去っていった。神か…………やはり女神は存在したんだ!