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僕はこの世に感情なんてものは要らないと思う。
感情があるせいで沢山の人が苦しむ。
沢山の人が不幸になる。
しかし、それと同時に、
沢山の人が幸せになる。楽になれる。
なんて不平等なんだ。
そんな不平等な世界で生きている僕らは偉いと思う。
誰も褒めてくれないのに、この世界で苦しむ意味が何処にあるのか。
僕は決してこの星を消したい訳ではない。
征服してよりよくしたい訳でもない。
ただの、ただの自己満だ。
暇つぶしに等しいただの自己満。
僕は外が嫌いだ。
人は口を開けばマイナス発言だの、
悪口だの陰口だの色々言う。
居心地が悪い。
どうせ上辺の付き合いのくせに。
愛してる。とか阿呆らしい。
死んでも口にしたくない。
こんな醜い星で生きている僕もまた弱虫だ。
結局僕も彼奴等と同じ。
それでも、世界が僕を飲み込むくらいなら、
僕が世界を飲み込んでやる__。
今から僕がすることを想像すると、
自然と笑みが溢れてくる。
前まで嫌いだった此処も、彼処も輝いて見える。
これが幸せという奴なのか。
毎日、自問自答を繰り返す。
信用するぐらいなら最初から期待しなければい い。
自分だけが僕の味方。
彼奴もあいつもアイツも傑作。
初めて目が見えることに感謝した日。
今日は記念日にしようか。
初めて感じる感情全てが口から一気に溢れてしまいそう。
「化け物っ!!!化け物!!!!!」
あー、うるさい。
これだから彼奴等は嫌いなんだ。
でも決して居心地は悪くない。
僕は今幸せだ。そう言い切れる。
何人■ろしただろうか。
彼奴等はこういうときに本性を表す。
裏切り、囮、仲間割れ。
なんて愉快な光景だろう。
此奴等が絶望の顔をするのを待っていた。
人には平気で嫌なことをするくせに、
自分が正義だと勝手に思い込んでるだけのくせに、
否定されたり、やり返されるとすぐ怒る。
自分を中心に世界が回っているとでも思っているんじゃないだろうか。
ほんとうに馬鹿らしい。
人間に種類なんてない。
人間はただの人間。
強いて言うならメス、オスがあるくらい。
でも1人、彼奴等とは違う奴がいた。
人間でもない。何者でもないようなコイツ。
彼奴等はずっと泣き叫んでる。助けを求めている。救いを求めている。
なのにコイツはそんなことを一切していない。
只々俺を見つめている。
真っ黒な深紅の瞳で俺を観察している。
コイツに全てよまれた気がした。
全てバレた気がした。
そんなことを考えていると、
ふと俺の手に何かが触れた。
アイツの手だ。
俺に感謝している。
感謝することは何一つしていない筈なのに。
コイツも変人だ。
でもさっきみたいに上手く刃を向けられない。
どうしてなんだ。
俺の体が俺じゃないみたいだ。
コイツは何処までもついてくる。
俺に執着する意味が何処にあるのか_。
コイツと出会って数週間が経った。
そろそろ鬱陶しい。
前にいる彼奴等の視線が痛い。
後ろにいるコイツの視線は心地いい。
この時、この違いに気づけやしなかった俺はクズだ。
後々後悔することも知らずに、
コイツを■ろしてしまうのだから_。
今までで一番罪悪感というものがある。
コイツのシタイが前に転がっている。
この気持ちはなんなんだ。
感じたことのない気持ちだ。
右手と左手はもう身動きがとれない。
俺は、今コイツを見つめることしか出来ない。
コイツは、なんて、なんて悲しそうな顔なんだ。
此処は凄く落ち着く。
冷たい。寒い。暗い。一面一色。
気が狂ってしまいそう。
手足の自由は奪われていて、動けない。
頭が冷えてきた。
こんな状況になってようやく気づく。
僕はアイツに感謝していた。
今まで誰とも関わりを持たせてくれなかった親。
小さい頃、ずっと閉じ込められていた。
今思いだすとこの光景も懐かしいものだ。
人間を見たのはたった3度。
生まれた時と解放された時。小さい少女と話した時 だけだった。
もともと僕は解放を望んでいなかった。
全く知らない変な所で解放されて喜ぶ奴が何処にいるんだ。
解放された瞬間は只々何も考えずに歩き続けた。
暗い暗い深海のような森へひたすら歩いた。
そこで初めて人間と話した。
初めて声を発した。
今考えれば凄く不器用だったと思う。
親が話していた言葉しか知らなかったから。
今思うと少し懐かしい_。
そこから今日まで森に籠もっていた。
だから、初めて人間に感謝された日だった。
僕はそれに感動したんだと思う。
でも、感動=■ろすことにはならないが。
アイツを■ろしたときの記憶がない。
気がついたら冷たいアイツがいた。
笑っていたのが恐ろしかった。
覚えていたのはこれだけ。
ああ、僕もシんでしまおうか。
アイツなら今、僕がシんでも許してくれるだろうか。
アイツなら、きっと許してくれるよね。
今僕が身勝手なことをしているなんて承知済み。
シぬことが償いなんて思っていない。
シぬなんて逃ることと同じだ。
でも、こんな何もないただの箱で生きているほうが償いになっていないんじゃないだろうか。
僕はきっとそう思う。
それなら、早くアイツの元へ。
今度こそ、光のある方へ駆け抜けられるように。
「…来世はきっと____。」
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はじめまして。
結月の妹です。
この作品、どうだったでしょうか。
今回は初めて姉と共同作品を書いてみました。
普段姉はこういう作品を書かないので新鮮だと思います。
少し姉の書き方を真似たので面影があるかもしれませんね。
続きは姉が出すので少しお待ち下さい。
返信は全て私が対応します。
ここでしか話すことはないと思いますが、
少しの間だけでも触れ合ってくれると嬉しいです。
ご愛読ありがとうございました。
コメント
17件
やっぱり結月じゃないよね!? 初めまして、結月の親友のみこです^_^ 結月がなんて妹さんに言ってるか分かんないけど結月の伝えてくれてる感じの関係です!! 人外設定なのは結月のミルクレモンソーダと同じだけど、結月じゃない冷酷さとかがすっごい出てんのがち凄いと思います!!好き!! 小説書くの上手すぎない!?笑 妹さんのお話楽しみにしてたんですよー! 結月に続き楽しみにしてるって伝えといてください!!
なんか珍しく殺伐として悲しさが滲む小説だな~と思ったら妹さんか!小説書くの上手い、 人外っぽい書き方はゆづの面影があるかも、 姉妹二人とも世界観が俺に刺さるなぁ