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「玲、ちょっと話せる?」
颯斗から相談を受けた翌日、ちょうどいいタイミングで直弥に声をかけられた。
「うん、はなそ。」
直弥うつむきがちにゆっくり、少しづつ、話しだした。
それに俺はただ相槌を打っていた。
「一昨日さ、電話がかかってきたんだ。
本当にいきなり。5年ぶりだよ笑 」
「おれ、声聞いただけで泣きそうになっちゃってさ笑」
「それで何かと思えば、結婚、するんだって。」
「なんでそんなこと俺に言うんだろうね笑
せっかく、やっと大丈夫になってきたのにさ笑」
「なんかそれ聞いて、おれのことほんとに好きでいてくれたのかなーとか思っちゃってさ」
「もしかしたら幸輝はあの頃から女の人が好きだったのかなー、とか」
「なんかもうなんなんだろ笑」
「こんな思いするなら、幸輝となんか、出会わなければよかったな笑」
辛そうに笑う直弥を俺は強く抱きしめた。
声を噛み殺して泣いていた直弥に気付かないふりをして。
玲にすべてを話した。
本当はこんなこと口に出さない方がいいとわかっていた。
でも、ひとりじゃどうしても抱えきれなくなってしまった。
玲はおれの話を最後まで口を挟むことなくただ聞いてくれた。
昔から、玲はこういう時ちゃんとお兄ちゃんをしてくれる。
それをわかっているおれは、最終的には玲に甘えるようになっていた。
「ありがとう、聞いてくれて。ちょっとスッキリしたよ。」
「颯斗、心配してたよ。なおくんに元気がないって。 」
「颯斗には言えないや、呆れられちゃう笑」
「そっか、うん。無理しないでね。 」
変になってきてるけど着いてきてください!笑