コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
「…私、さ、ずっと、好きな人がいたんだよね。」
僕は咄嗟に顔を上げた
好きな人…?彩に…?
「それで、その人は中々会おうとしてくれないし、声をかけても少しの会話で終わっちゃうの、だけど、だけどね、その人のそういうところが、大好きなんだ。」
彼女は淡々と語った。
告白をされているのに、僕にそんな話をするのか、と、少し悲しくなった。
「……で、その人がね、今日やっと、告白してきてくれたんだ、ちょうど、この時間に。」
「え…?」
それって、それってつまり…
「これからよろしくね、天兎くん。」
僕は思いっきり心でガッツポーズをした。
だって、だってそれって
僕と、僕と彩は、「両片想い」だったって事じゃないか…!!
僕は彩を強く強く、抱きしめた。
そこには、自然と涙が溢れていた。
きっとそれは
嬉しさの涙だ。