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よく晴れた日、桜が咲き誇り、新しい生活が始まる春

そんな日に君は言ったんだ。

「ねぇ、わたし」

「わたしね、あなたが嫌い」

ひどく苦しそうな顔で言ったんだ。


俺は馬鹿だから、会いに行くのをやめた。

ほんとは、わかってたのかも知れない。

どんどん痩せて、動けなくなっていく君を見たくなかっただけなのを。

逃げた俺を許す気はないかのように君は、

いなくなってしまった。


雨が降る、蒸し暑くなってきた梅雨明け

俺は謝罪をするために君の葬儀に出た。

その時、 君の親族から手紙を貰った。

君は俺に手紙を残していたことに驚いた。


あなたへ

この手紙は、きっと私がいなくなった後あなたに渡されると思う。

あの時、嫌いなんて言ってごめんね。

嘘だった。生きたいって思いたくないから、あなたと一緒にいたくなかったの。

ごめんね。

あなたはその後会いにこなくなったよね。

悲しかった、正直会いに来てくれるって期待してたの。

あなたはこれから幸せになるのかな。わたし以外の誰かと。

嫌だな、嫌。…なんてね。

あなたが大好き。さようなら。


俺は馬鹿だった。

この手紙は呪いだと思った。

俺は呪いを受け入れた。

君の声が聞こえた気がした。

「不幸になる前に、こっちに来てよ」

そうだね、そうしよう。

早く行かなきゃいけないな。

だって、

罰と呪いが俺にはあるから。

俺も大好きだよ。

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