テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
※実際の団体、個人とは無関係です。
※成人向けに準ずる表現があります。ご注意ください。
※その他、捏造した設定が多く含まれます。
※中華絵巻を参考元にしてます。
※※※ 閲覧には十分注意してください。
セラフと四季凪は茶屋から徒歩20分ほどにある食事処で待ち合わせた。
四季凪がまず到着し、うどんを注文した。
その数分後、ちょうどうどんと一緒にセラフも四季凪が待つ卓へと着いた。
『あら、思ったより遅かったじゃないですか』
『うん、お待たせ〜。…って、なに普通に飯食おうとしてんの』
だめ?と小首を傾げながらお行儀よく箸を持った四季凪を止めきれず、セラフも同じ物を注文した。
食事中、茶屋での様子をそれとなく話す。
お互い男性を宛てがわれたこと、その子の名前、容姿、話し方、仕草。
今のところ、 どれを取っても不審な点は無さそうだった。
気になるといえば、セラフ、四季凪が見た店の青年、いや、少年と呼ぶべきか。紹介時の年齢よりも幾分も幼い印象を受けたのだ。
『また行かないとか…。1日でどうこうするもんでもないし。』
『そうですね。』
2人が店を出る頃には太陽と月が入れ替わりを始め、空は橙色になっていた。
ーーー
翌日から、セラフと四季凪は無作為なスパンであの茶屋の前に訪れていた。
そして彼らも客として入り、指名はせず、紹介された子たちの様子をうかがっていく。
曜日も時間も全てずらしたり周りへ聴き込んだり、いろいろを1ヶ月間。
その中で分かってきた事は以下のとおりだ。
・字を読めない、流行り廃りを知らない子がいる
・服の中に傷を受けている子が多い
・紹介された年齢より幼い印象がある子が多い
・多くの客が少年を指名していた
・客の大半はかなりの上乗せ金額を支払っていた
2人が共通して怪しんだのがこの5点だ。
『……やっぱりただの風俗店って訳じゃなさそうだね。』
『えぇ、通えば通うほどきな臭い感じが強くなってます。』
机の上の報告書の文字に舌打ちをしてセラフは筆を置いた。
珍しく苛立っている様子の相方に目を丸くする四季凪をよそにセラフは報告書をまとめた。
すると、窓辺で猫とともに寝ていたはずのミミズクが主人のもとへ飛んできた。
手慣れた様子で腕へと留まらせ、ミミズクの喉を撫でてやっている。
『提出しますか?』
『うん。早く動かないとお店で働かされてる子たちが危ないでしょ。』
『あまり急かない方がいい気もしますが…』
正直、四季凪は迷っていた。
我々が通っていたのは1ヶ月だけ。
それらしい証拠はあるが、 真相を掴んだ訳でもない。
ただ、もし本当に子供が働かされていたら心配だというだけだ。
それに……
『…明日、もう一度茶屋へ行きましょう。それからでも遅くはないはずです。』
不服そうな顔をしたセラフだったが四季凪の言葉に反論はしなかった。
ーーー
朝、セラフが起きると四季凪は家にいなかった。
とはいっても特段怪しむことはない。2人の生活リズムはバラバラなのが日常だからだ。
『ふぁ〜あ……んぁ、おはよう。』
欠伸をしながら伸びをすると朝日をたっぷり浴びて温かくなった赤い毛色の猫がセラフの足へすり寄ってきた。
子猫のように甘えてくる大きな猫と戯れながら朝食を済ませ、セラフも今日は本業へと向かった。