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俺は麗華と一緒に世田谷に住む塩乃木礼子のいるマンションへと行くことになった。
閑静な住宅街の中に佇む、低層マンション俺は指定された部屋番号のインターホンを鳴らす。
「こんにちは、風間です」
「今、開けます」声からしておそらく塩乃木礼子本人であろう。
エレベーターで3階まであがり、部屋の前で再度インターホンを鳴らす。
扉が開きなんとも綺麗な女性が迎え入れてくれた。室内は高級そうな家具で彩られ視覚からその裕福さは伝わってくる。
俺は話を切り出した。
「あなたの知っている情報を全て教えてください」
礼子は真剣な表情で語り始めた。
妹はノエルという源氏名で新宿歌舞伎町のクラブルージュでホステスをしていた、そのクラブの責任者が高原リキト、いつしかNo1になったノエルとリキトは深い中になり結婚まで考えていたようだ。
そんな矢先、No1の早々の引退宣言を不審に思った村上組が内部調査をはじめた所、リキトとの関係、そして塩乃木の家系が先祖代々白真会である情報を入手してしまった。
村上組の幹部はリキトを呼び出し、尋問し命との引き換えに、ノエルの殺害を言い渡された。愛する者を殺害し組の残るという忠誠心を試される事となり組への貢献なども踏まえ猶予を1ヶ月与えれたリキトであった。
「ではリキトがあのビルで殺害したということですか?」
「私もNAOTOさんに依頼したあとに新しい情報が入りまして困惑していたところなんです。」
「妹は当時、ホステスで仲の良い同僚の方がいて、情報によると本名が藍原ユリさんというかたでした」
藍原の姉さん、今俺の隣にいる霊体のユリだ。
「情報によるとイタコの家系のユリさんは妹がなくなる前から、呪いのようなものがかけられてると言っていたそうです。」
「なんで今になってそんな情報が?」
「2、3日前に事件後どうしても見つからなかった妹のプライベートのスマホがリキトさんから白真会に送られてきたのです。その時のユリさんとのやりとりが残っていて。。。」
ユリはその呪いを解決するためにリキトとあらゆる手段で情報を収集していた、ノエルに呪いをかけたのは万が一リキトが殺害しなかった時の保険で黒真会の呪術師に村上組が依頼していたようだ。
礼子から見せてもらったノエルのスマホにはリキトとユリ3人のグループチャットが鮮明に残っていた。
「結果的に黒真会の呪術師の2人がノエルとユリをあんな目にあわせたってことですか?」
「私もこのチャットを見るまでは犯人はリキトさんだとずっと思っていました、しかし最後までリキトさんはユリさんと妹を救おうとしていたようです。」
ユリももしかすると呪いで仮死状態になっているのかもしれない、だとすると黒真会の呪術師を探すしか方法はない。
俺は礼子と情報の共有と真相解明を約束をして礼子のマンションを後にした。
「なんかこんなに人がたくさんいる街なのに世間は狭いですね。。。」
「そうだな、周りの人や建物がすべて作り物で俺たちだけの世界で生きてるようだな」
リキトが犯人でなく少しほっとしたところもあるが、どっちに転ぶかわからないのが女狐のツバキだ。アイツの現在の情報がまったくないけど、あの事件の現場にいた事は間違いない。