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夜風が、昼間の熱をさらうように涼しく吹いていた。
放課後の図書館で、葵とお互いの気持ちを確かめ合ったあの瞬間が、まだ胸の奥で熱を持っている。
校門を出て並んで歩く。二人の影が、街灯に照らされて長く伸びていた。
お互い、何度も顔を見合わせては、つい笑ってしまう。
葵:「……なんか、夢みたい」
ぽつりと、葵が言った。
凛:「うん。私も。……信じられないくらい、嬉しい」
私の声は自然と小さくなる。こんな夜がずっと続けばいいのに、って思ってしまうくらいだった。
葵の手が、そっと私の指に触れた。
びくっと小さく体が跳ねる。けど、逃げようとは思わなかった。
むしろ、次の瞬間には私のほうから指を絡めていた。
葵:「……あったかいね」
凛:「うん……」
夜の静けさが、まるで二人だけを優しく包み込んでくれているようだった。
他に誰もいない道で、私たちは手をつないで歩く。
それだけのことが、どうしようもないくらい愛しくて、胸がいっぱいになる。
葵:「ねえ、凛」
凛:「なに?」
葵:「……私たち、これからも、ずっと一緒にいられるよね」
葵の声は、少しだけ不安を帯びていた。
私は、ぎゅっと彼女の手を握り返す。
凛:「当たり前じゃん。……これからだよ、葵」
その言葉は、自分自身に言い聞かせるようでもあった。
でも、そのときの私は、本気でそう信じていた。
二人の歩幅が、いつの間にかぴったりと重なる。
空を見上げると、淡い星がいくつも光っていた。
私たちの未来も、きっとこの星みたいに——
そう思っていた。
この夜までは、
前との量の差が半端ない(笑)あともうちょっとで完結です!それまでよろしくお願いします!
じゃ、また次回~!ばいば~い!♡、コメント、フォロー、よろしくお願いします。