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名前伏せてません。いるなつです。
昼休み、屋上。
「ねぇ、ちょっと話があるんだけど」
モブ美に呼び出されたなつは、不思議そうに首をかしげた。
次の瞬間、彼の目の前でモブ美はカッターを取り出し——自分の腕を浅く切りつける。
「えっ……!」
思わず駆け寄ったなつの手に、強引にカッターが押し付けられた。
「——きゃあああっ!!!」
モブ美の悲鳴。
駆けつけてきたすち達の目に映ったのは、血のついたカッターを持つなつと、泣き崩れるモブ美の姿。
「なつ……お前……」
「最低だろ、それ……」
疑いの視線が一斉に突き刺さる。
必死に首を振るなつ。
「ち、違う!俺じゃない!信じて——」
けれど、誰も耳を貸さない。
ただ一人。
「……バカ言ってんじゃねぇよ。」
低い声で割り込んだいるまが、なつの前に立ちはだかる。
「なつが、そんなことするわけねぇだろ。」
揺るがない瞳で、そう言い切った。