テラーノベル

テラーノベル

テレビCM放送中!!
テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する




「…どれだ?これ。」


まふゆっちが来て今日で丁度1週間が経つ。


で、今日は一緒に買い物をしているわけだが…。


「具材とか知らねぇよ…。」


俺はそう呟いてメモを睨んだ。


まふゆっちはというと、ここに来てからずっとエマと俺がオーバーサイズだった服を着せているので、エマと一緒に服を見に行っている。


「あ、いたいた!マイキー!」


「マイキーさん、まだそこに…。」


エマはこいつ女心も分かんないやつだからね、と少し笑いながらまふゆっちに言うと、俺からメモをひったくった。


「さすがにマイキーが買い物してたら日が暮れそうだからバイクの機材でも見てきな~♪」


「は!?エマ、お前!」


俺がエマに何か言う間も無く、エマはまふゆっちの手を引いて行ってしまった。


…あいつは本当に嵐だ。


俺は後ろを向いて、少し視線を感じた奴に当たりに行った。


恐らくエマとまふゆっちをつけていたんだろう。


…心が躍り、腕が鳴る。


「いっちょ暴れますか~!」


俺はそこに一直線に走った。




:まふゆ視点:


「よし!この位かな!」


エマさんはそう言ってメモを折りたたんでポケットに入れた。


どこかで叫び声が聞こえるが…気にしたら負けなのだろう。


エマさんは「だし、だし~♪」と歌ってスキップしながら別の売り場に移る。


私はその後を追ったが、エマさんは突然立ち止まると、「あ!そうそう」と私の方を振り返って聞いてきた。


「まふゆちゃんさ、あんまり私の料理美味しくなかったり…しちゃう?」


あまりに唐突過ぎる質問に私が固まっていると、「あ、違うの!怪しんでるわけじゃなくて!」と言って少し心配そうに聞いてきた。


「何か料理食べてるとき毎回同じ反応するから、好きじゃないのかな~、なんて思っちゃったりして。」


私は咄嗟に「そんなことない」と言おうとしたが、声がうまく出ない。


言おうとしたら、心がきゅっと締め付けられる。


私はその場に固まって、涙を流すことしかできなかった。


エマさんは少し何も言わないでいると、何かを思い出したように私に言った。


「そういえば、マイキーが言ってたんだけど、無理はするなよ、だって。その後にたい焼き欲しいが無ければ完璧だったのに。」


エマさんはいたずらっぽく笑うと、「行こっか!」と言って私の手を引いた。


エマさんの手は暖かくて、それでいて寂しかった。


「あ、あともう一つ。」


エマさんは立ち止まって私の方を振り向いて言った。


「家族なんだから、”マイキー”と”エマ”ね!私的にはエマ”ちゃん”がいいかな!」


家族…。


なぜか、心が変な感じだ。


ニーゴのみんなといるときとは違う、心が浮遊しているような感覚。


「…うん。エマちゃん。」


私はそう言って少し笑うと、エマちゃんと手を繋いでだし売り場まで歩いた。




25時、武蔵神社で。―東卍が頑張ってニーゴを救っちゃう話―

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

200

コメント

1

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚