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9月の中旬。
屋上の天体望遠鏡にて、シアンは湊を連れて夜空を見上げていた。
シアンは、今日は特別な日だと言ってここまで誘ったのだ。
「湊さん!望遠鏡覗いて見てください…!」
「?分かりました。」
言われるがままに湊は望遠鏡を覗く。
そこでは、海王星が丁度良い角度で映っていた。
9月は、海王星が最も見やすい時期である。
衝と呼ばれる、地球から見て太陽の真反対の位置になる時期。
そして、外惑星では地球に最も近づき、見やすくなる時期。
シアンは、この光景を湊に見せたかったのだ。
年に一度しか見ることができない季節。
地球からはとても遠い海王星。
だからこそ、特別にしたかった。
「綺麗ですね。」
「…!はい」
シアンは、喜んでもらえたと思い、少し上機嫌だった。
「ですが。」
「…?」
湊は望遠鏡から目を離し、しゃがんでシアンの目を見る。
「こんなに近くにいるのに…私じゃダメなんですか?」
「ッ…それは…」
シアンは想定外だった。
湊は「海王星の化身」なのだ。
同じ海王星として、どこか嫉妬するものであろう。
シアンは罪悪感から、少し申し訳ない気持ちになってくる。
「…冗談ですよ、私に見せたかったんでしょう?」
すみませんと言って、シアンの頭を優しく撫でる湊。
撫で方は優しく心地良くて、すぐにくっくっと喉を鳴らす。
フェレットが機嫌の良い時に鳴らす音だ。
「湊さん…スリッ」
「はい。」
「綺麗ですね…。」
「そうですね…。」
「…違います。」
シアンの瞳は、湊だけを見ている。
「湊さんが…綺麗です…///」
「星よりも…っ//」
湊は初めこそ驚いたものの、ゆっくりと目を閉じた。
「そうですか…」
「嫌…でしたか?」
「いえ、嬉しくて…少し恥ずかしいだけです。」
「!…可愛い♪」
「それで言うなら、シアンさんの方が可愛いですよ?」
顔を真っ赤にするシアン。
一方で、ほんのりと耳の赤い湊。
月光は、二人の赤を照らすように動く。
「シアンさん、悲しませたお詫びに、今日はシアンさんのやりたいことをしましょう?」
「えっでも…」
「なんでもいいですよ?できる範囲なら。」
「ん〜と…」
謙遜的なシアンは、しばらく考えた末に呟く。
「月が…綺麗ですね。」
湊も少し悩んでから答える。
「えぇ、このまま時が止まればいいのに。」
シアンの瞳が揺れる。
「はい…//」
「…そろそろ戻りましょうか、冷えてしまいますよ。」
「じゃぁ、湊さんが温めてください…//」
「それはどう言う意味で♪?」
「ぇえっと…それは…っ///」
「ふふ、行きましょうか」
「は、はぃ….////」
この時間が、永遠に続くように。
End
コメント
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か"わ"い"い" てぇてぇですね、ありがとうございます
結婚式には呼んでくれ、全力で祝うから