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『三章 パラノイド・ノイズ』
【食堂】
次の日、吾郎を背負いながら、瑛美達と食堂へ向かった
羽「ちょっと…」
眉毛を吊り上げたエソラに静止された
秘「?どうした?エソラ」
羽「音成様の許可を取って食堂を使ってるの?」
秘「…は?」
そうすると、物陰からフルーツが乗っている皿を持った睡蓮が出て来た
音「あぁ、言ってなかったね。今日から秘田と愛沢、蛇足、飯田橋は食堂使用禁止だから」
愛「…そんなの誰が決めたの?」
音「俺と他のみんなさ。多数決で決まったんだ」
もしかして…
音「だよねー?天谷」
天「あぁ、音成様と俺たちの意思だ」
飯「由鶴…」
秘「でもなんで食堂の使用禁止?」
音「それはね…君たちに餓死してもらうためだよ」
愛「は?」
音「お前らが餓死すれば、残りは6人。後は俺以外でコロシアイをしてもらって」
音「残った一人と俺でここから出るってわけ」
秘「…そんなの許されない」
音「残念だけど6対4、圧倒的に多数決で負けてるんだよね」
音「まぁ頑張りなよ。モルモットでも食べてさ」
蛇「…!もしかして昨日のは…!」
音「…さぁね。さっさと追い出してよ、羽衣」
羽「わかりました」
そう言うとエソラは俺たちを突き飛ばし、食堂の扉を勢いよく閉めた
【秘田ハナビの部屋】
飯「ど、どうしよう…」
蛇「…」
秘「俺の部屋には…飲み物しかないな」
愛「私の部屋は…同じく飲み物ぐらいしか…」
飯「…僕は一応パンが一個ぐらいあったよ」
蛇「…私は特に何も入っていませんでした」
どうするか…
こんな数しかない食料で生きていけるのか?
愛「…後で深夜に行ってみる?」
蛇「…あの人は抜かりないですから、深夜にもきっと…見張りがいるはずです」
秘「…じゃあカラオケは?」
飯「今日朝いなかった人がいるんじゃないかな…」
秘「どう…するか…」
愛「猫又も眠ったままだし…」
秘「…とりあいず俺は、カラオケに行ってみる」
飯「…じゃあ僕は他に食料がないか探してくるね」
蛇「…私も行って来ます。」
愛「私は猫又見てるから、気をつけて行って来てね」
【カラオケ】
カラオケに着くと、やはり飯田橋の予想通りに瑞稀と千代がいた
秘「…瑞稀、千代」
荒「!…ここは立ち入り禁止だ」
兎「そうですよ、あなた達は音成様から許可が出てないです」
やっぱり…
秘「……悪かった、帰るよ」
荒「…」
【秘田ハナビの部屋】
秘「ただいま」
愛「おかえり、秘田」
秘「…二人はまだ帰って来てないのか」
愛「まだっていうか…秘田が帰ってくるの早いだけだよ。どうだった?」
秘「飯田橋の予想通り、ダメだった。」
愛「…そっか」
もう…本当に無理なのか?
食料を手に入れることができずに餓死するのか…?
……光だったら…どうするんだろう…
愛「…紅葉が生きてたらさ、絶対…諦めないと思う。」
瑛美は突然、そんなことを言い始めた
秘「…」
愛「どんなに苦しいことがあっても…紅葉はめげないし、諦めない。」
愛「いつかわかんないけど言ってたんだ。『どうせ死ぬなら最後まで足掻く』って…」
愛「私は大切な友人の言葉を信じたい。だから諦めないよ。」
秘「…だな、俺もまだ諦めたくない。」
こんな話をしていた数時間後に二人は帰ってきて
その日は何も食べずに早く寝ることにした