(色んな種族がいるなぁ……。)
クールハイト学園の門をくぐったレイは、周りを見回して、そう思った。
「なんだろう……?あの、人集り……。」
正門近くの広場に、人集りがあった。
「あっちに仮クラスが張り出されてるらしいぜ!」
「マジ!?同じクラスだといいな!」
「いや、まだ仮だってーw」
男子3人組が人集りに走っていった。
(そっかクラス分け…!仮とは言ってもどんな子と一緒かで変わってくるよな…)
レイがぼーっと歩いていると、目の前に炎が走った。
「?!うわ!」
レイは間一髪で避けたが、少し髪の先が焦げてしまった。
「貴様、フラフラと歩くんじゃない。ぶつかるだろうが。」
赤髪のきっちりとした制服の男子生徒に注意(ほとんど叱っているようなものだった)された。
「すっ、すいません!」
「気をつけろ」
赤髪の生徒はふん、と鼻を鳴らして歩き去っていった。
「…っ、あんな怖い生徒もいるんだな。今の人は……悪魔、かな。角生えてたし。」
あ、クラス分け表と思い出したレイは人集りに入っていった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ザワザワ (生徒の話し声や教室内を歩く音)
「ねぇ!首席のラフィア様見た?!」
「見た見た!めっちゃかっこよかった!」
「クラス、友達と同じだといいな…」
「入学式開始って何時からだっけ?」
「忘れたー」
レイは、そんなクラスの様子に少し圧倒されていた。
「……」
(話しかけた方がいいのかな?いやでもなぁ…。)
などと考えていると、教室のドアが空いた。
コツコツ (歩く音)
女性の教室が、教卓の前に立った。
「はい、皆さん!席に着いてください!」
ざわついていた生徒達が、自由に席へ座っていく。仮クラスでは、座席の指定は無いからだ。
「入学式でこのクラスの引率を担当します、イリス・オファニエルです。よろしくお願いします。整列開始は10分後ですので、それまでに御手洗は済ませておいてくださいね。私からは以上です。自由時間にしていいですよ。」
はーい、と生徒から返事が返ってきた。
(入学式…なんかワクワクするな。これからどんな生徒に会うんだろう!……あんまり怖い生徒は嫌だなぁ…)
ー入学式5分前ー
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