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💜💙短編集

第9話 - 💜💙　待ち遠しくば。　【リク】

154

2025年04月05日

#オーメンズ

#O_MENZ

#BL

#O-MENZ

柑橘

やってしまった。

その一言だけだった。

_____

練習も終わった頃に、阿形に呼び止められて、これから飲みにでもいかないか、なんて誘われた。特に予定も思い出さなかったので、練習後すぐに、阿形と一緒に飲みに、街へ繰り出した。

一応、恋人であるおかめさんに、『阿形と飲みにいくので、今日は遅くなるので、先に寝ててください。』とだけメールを打って、そのままスマホを机に伏せてしまった。

阿形「何？おかめ兄さん？」

狐「そうそう。」

阿形はそれを聞いて、ふうんと声を漏らした後、にや、とこちらに笑いかける。絶対にいじられる、そう再認識した上で、何、と問いかける。

阿形「ずいぶんおかめ兄さんとお熱いじゃん」

狐「…まぁ。」

阿形「つめた。どう、ずぶずぶなの？？」

狐「…どっちの意味でです？？」

それを聞いて、ケラケラ笑う阿形が癪に障ったが、それを抑えて酒を煽る。

阿形は、一通り笑った後、ウーロンハイを一口飲み込む。ぷは、と声を上げた後、横目にこちらを見ながら、話を続ける。

その後の話が、あまりにも面白くて、何度も震えるスマホに、気づくことができなかった。

______

おかめさんとの家のソファーで、ゆっくりと目が覚めた。

頭が痛い。ズキズキと痛む頭を抱えながら、起き上がる。

ふいに視界に入った時計を見ると、すっかりお昼時だった。

相変わらず痛い頭を抑えながら部屋を見渡すと、おかめさんが、お昼ご飯を作っている。

狐「あ、お、おかめさん、おはようございます…！」

後ろから声をかけると、その声に気づいたおかめさんが、くるりとこちらを向いてくれる。

ふと、こちらを見てくれたおかめさんに違和感を覚える。

なんだか、眠そうだし、雰囲気も違う。

おかめ「…おはよ。」

いつもよりもそっけない返事が返される。怒っている、そんな雰囲気を感じた。

狐「おかめさん……その、僕何かしました……？」

おかめ「……覚えてないんだ。」

明らかに不機嫌な声色に、冷や汗が止まらない。いくら考えても、昨日何をしていたのか思い浮かばない。

阿形と飲みにいく連絡もしたし、遅くなることも連絡した。今までも同じことをしたことがあるから、どこが不機嫌なのか分からなかった。

狐「……昨日って。」

おかめ「…知らない。」

お手洗いに行ってくるね。そう告げて、リビングから出て行くおかめさんを見て、呆然と立ち尽くした。

自分の昨日の行動を遡りながら、1人頭を抱えて唸る。

なにかしてしまったのだろうか。いや、思い出せない。とりあえず謝るしかないのか……と思考をグルグル巡らせていると、スマホに一通のメッセージが届く。

阿形『昨日ちゃんと帰れた？』

何気ない阿形からのメッセージのほかに、未読のまま、読めていないメッセージがあることに気がつく。

おかめさんからのメールで、送られたのは、昨日の夜。ちょうど、阿形との飲みが盛り上がっていた時間帯。

おかめ『今日記念日なのに、帰れないの？』

記念日、その言葉を見てハッとする。慌ててカレンダーで昨日の日付を確認する。日付を見た瞬間、サーッと血の気が引いていく。

そうだ、昨日はおかめさんと付き合い始めた日。

本当の付き合った日じゃなくて、おかめさんと決めた、付き合った日をお祝いする日。本当に付き合った日は、お互いに忘れてしまって、おかめさんと話し合って、この日にお祝いしようね、なんて話し合った日である。その日にちが、昨日だった。

ガチャリ、とお手洗いから帰ってきたおかめさんに慌てて駆け寄る。

狐「お、おかめさん！！ごめんなさい…！昨日、忘れてて…！！」

狐がおかめの手を掴んで、目を合わせると、少しだけ目を見開いた。

それでもすぐにさっきの表情に戻り、手を振り払われる。

おかめ「いいよ。忘れられるってことは、それぐらいのことだったんでしょ。」

狐「そんな！違うんです、本当に……！」

おかめ「……もういいよ。」

おかめさんは、そう言って、リビングに戻り、作り終わったご飯をよそい、いただきます、と独り言のように呟き、ご飯を食べ始めた。

いつもみたいに笑ってくれない。それがひどく辛くて、二日酔いの痛みなんて忘れ去っててしまった。

怒っていても、二人分用意してくれるおかめさんに申し訳なくて、ごめんなさい、と声を漏らす。

おかめ「…。」

いつもよりも早めにご飯を食べ終えたおかめさんは、すぐに食器を洗い場におき、自室へと戻ってしまった。

数十分後には、練習着と練習用のバッグを持って、玄関へと向かっていく。

狐「ど、どこいくんですか…？」

おかめ「…練習。先行ってるから。」

それだけ言われて、バタン、と大きな音を立てて閉まるドアを見届けた。

狐「……どうすれば、」

消え入りそうな声は、玄関に消えたおかめさんへは届くはずもなく、しんと静まり返る部屋に溶けていった。

_____

阿形「きっつん、何かあったの？？」

練習中の休憩。垂れてくる汗をタオルで拭っていると、ペットボトルを片手に持った阿形が話しかけてくる。

狐「え、何がですか？？」

阿形「……なんでそんなにしらばっくれんのさ。おかめ兄さんでしょ、なんかあったの。」

ドンピシャで当ててくるな……と眉間にしわを寄せながら、視線をずらす。

おかめさんはちょうど水を買いに出かけたようだ。

狐「実は昨日、おかめさんとの記念日なのを忘れてまして…。」

阿形「は？！記念日なのに俺と飲みに行ってたの…？？？そりゃあおかめ兄さん怒るでしょ。」

阿形は、ため息混じりの声を落とす。

本当に、阿形の言う通りで、頷くことしかできない。

阿形は、そんな様子を見て、少し悩んだ後に、肩を組んでくる。

阿形「さっさと謝ってきなよ。応援しとくからさ！！」

狐「はい…。」

阿形は耳に口を近づけて、出来るだけ声が漏れないように、言葉を紡ぐ。その通りだなぁ、と頷くと、阿形はがんばれ、と背中をばしばし叩く。

そうやって話していると、いつのまにかおかめさんは戻ってきたみたいで、すぐに練習が再開した。

______

練習が終了して、みんな早々に帰宅の用意を始める。

おかめさんの方を見ると、般若さんに声をかけようとしている。逃しません、と思い、おかめさんの手をぎゅっと握る。

狐「おかめさん、帰りましょ」

おかめ「え。……あ、うん」

般若さんは、僕たちの様子に少し驚いた後、すぐに笑って、おつかれさまーと手を振ってくれる。それに会釈して、二人で家へと足を進めた。

おかめ「……手、痛いよ。離して。」

おかめさんがそう言っても、離さなかった。ここで手を離したら、もう一生仲直りできない気がしてならなかったからだった。そのまま歩き続けていれば、諦めたようにため息を吐くおかめさんが見えた。

そのまま手を握った状態で、家に帰り、リビングを抜ける。

リビングを抜けた先には、僕の寝室。

逃げられないように、とおかめさんを部屋に入れてから、寝室の扉を閉める。

狐「…おかめさん、記念日忘れててごめんなさい…。僕が悪かったです…。だけど、ちゃんとおかめさんとは仲直りしたいです。」

くるりとおかめさんの方を見て、じっとおかめさんの瞳を見つめる。

久々に目が合った、なんて考えながら、一生懸命、言葉を紡ぐ。

狐「…あの、あとでちゃんとお祝いしましょう…。」

そのまま、ぎゅっとおかめさんに抱きつく。

おかめさんは、少し驚いた後、僕の背中に手を回して、抱きしめ返す。

おかめさんも、力を入れて抱きしめ返してくれる。

許してもらえた、のかな。

久々に感じるおかめさんのぬくもり。短期間の喧嘩だったのに、なんだか心底嬉しい。

狐「…おかめさん…？」

おかめさんは一向に言葉を発さない。

どんな言葉が出るのかな、なんてそわそわしながら待っていると、おかめさんの顔が近づいて、軽いキスをされる。

狐「……んむ、」

ちゅ、とリップ音がやけに部屋に響く。おかめさんはゆっくりと顔を離し、耳元で呟く。

おかめ「…俺まだ怒ってるよ。」

狐「え。」

おかめさんは、すり、と腰を擦り付けてくる。ちらり、と視線をそちらに向けると、ジーンズを押し上げているのがわかる。

そしてそのままベッドへと押し倒される。

おかめ「…お仕置き。俺の気持ち、分かってね。」

その言葉を皮切りに、僕にマーキングのようなキスが降る。おでこや耳元、頬などにゆっくりとキスを落としていくおかめさんの表情は、いつもみたいに優しさなんてなかった。まるで捕食者のようなその表情は、怒りを表すように歪んでいて、怖いはずなのに、ドキドキが止まらなかった。

狐「お、おかめさん…？」

ぎゅっと、片手で腕をまとめられて、腕を動かすことができない。その間にも、キスは続く。

するり、まるで蛇が這うかのように、服の中に、おかめさんの指が入ってくる。

狐「っ、ん…？」

思わず出てしまった声は、おかめさんに飲み込まれてしまう。そのまま口の中で舌を絡めとられて、キスをされる。クチュクチュと舌が絡まる音が響くだけで、すごく興奮する。時折耳を塞がれて、音がさらに鮮明に聞こえてくるのが恥ずかしい。ゆっくりと離れていく唇に寂しさを感じてぼーっとしていると、乳首に手が添えられる。

狐「あ、っ、ん、」

そのまま乳首を撫でられる。すり、と円を描くように触られて、もどかしい刺激に腰が浮く。おかめさんに開発されてしまって、すっかり敏感になったそれは、自信へと快楽へと堕とす。そんな様子を見ておかめさんが笑う。

おかめ「……腰浮いてるよ。」

耳元で囁かれた後に、耳たぶを甘噛みされる。その刺激にさえ反応してしまうのが恥ずかしい。そのまま服の中に手を入れてきたおかめさんは、ゆっくりと僕の乳首に触れる。指の腹で優しく撫でられた後に、きゅ、と摘まれて、腰が跳ねる。

おかめ「……ここ、気持ちいいんだ。」

狐「や、あ…♡♡…っ、んう……」

そのままくりくりと乳首を弄られて、声が止まらない。そんな僕の反応におかめさんは、楽しそうに笑った。

そのままゆっくりと服を脱がされて、下着も取り払われる。

狐「っ、あ”ｯｯ…♡♡ん…ｯｯ♡♡」

すっかり立ち上がったそれを優しく握られて、激しく上下に扱かれると、腰が浮いてしまいそうになる。

狐「お”ｯｯ♡♡、あ”ぇ”♡♡イく、いっちゃ、ッッ〜〜〜〜♡♡」

そのまま扱かれながら、先端に爪を立てられる。その瞬間に頭が真っ白になって、勢いよく白濁液が飛び散る。

おかめ「っは、……すごいね。もうイッたの？」

狐「ごめ…ｯｯごめんなさい…♡♡♡」

必死に謝る僕を見ておかめさんはふっと笑う。そしてそのまま僕の足を開かせて、後孔に指が触れる。ゆっくりと中に入ってくる指に、思わず声が出てしまう。

狐「……あ”ッッ♡♡んう……ッ♡」

おかめ「もうトロトロじゃん……。」

中を広げるような指の動きに、声が止まらない。2本目の指が入ってきた時、トントンと指がしこりを掠める。

狐「ッッ〜〜〜〜〜♡♡お”ッッ♡♡♡」

おかめ「……ここ？」

また同じところを押し潰されるように触られたり、ゆるゆると撫でられたりしたら、もうダメだった。腰がガクガクして止まらない。自分の意思とは反して声が出てしまうのが恥ずかしい。だけど快感で何も考えられなくなってしまっていてはそんなことすら考えられないほどになっていた。そんな僕の様子を見ておかめさんは笑う。そして3本に増えた指をぐい、と押し込んで、バラバラに動かす。

狐「あッッ♡♡お”ッッ♡んう……ッッ♡♡」

そのまましこりを押しつぶされる度に腰が跳ねて、声が止まらなくなる。おかめさんはそんな僕を見て、楽しそうに笑う。

ごりごりと容赦なくしこりを潰されて、その度に腰が浮く。おかめさんの手を止めようと思っても、腕はおかめさんの腕にまとめられているし、反抗しようにも力が入らなくて意味が無い。

狐「イ”ッ♡♡んあッッ♡♡あ”ッッッ〜〜〜〜〜♡♡♡……ッひぐ♡♡」

またしてもあっけなく達してしまって、恥ずかしいのにそれを隠すことすらできない。目尻から生理的な涙が溢れてきて視界がぼやける。それを指で拭われながら、息を整えていると、おかめさんは、ベッド下から、不透明の箱を取り出す。

僕には見覚えがある。おかめさんに隠して買っていた大人の玩具箱。

狐「……おかめ、さん……？」

不安げに名前を呼ぶと、僕を見るその顔には笑みを浮かべていて。なんだ、なんて考えているうちにその箱から3つを取り出す。

狐「あ…あ、それ、それは嫌です…！！」

おかめさんが手に持ってるのは、手錠と、尿道プラグ、そしてピンクのローター。それだけで大体何をされるのか想像がつく。必死に抵抗しようとするけれど、腕は拘束されたままだし、下半身もおかめさんに乗られてるしでどうしようもできない。そんな僕を見ておかめさんは笑う。

おかめ「……悪い子にはお仕置しないとね？」

そんなのいやです……なんて小さい声で呟いた後、手をまとめられて手錠をかけられ、拘束されてしまう。手錠は、ベッドの上部の装飾に引っ掛けられ、完全に手が動かせなくなってしまった。

おかめ「きっつんも変態だね…？手錠まであるなんてさ。」

おかめさんはそう言いながら、先ほど出した白濁液を、尿道プラグに、纏わせる。それを使って何をされるか、なんて言うのはすでに考えが及ぶ範囲であった。

少し硬さを取り戻している自身のモノを掴まれ、先端にそれを当てられる。

狐「あ、やだ……ッッ！おかめさん……ッ！」

ゆっくりとそれを押し進められて、圧迫感に思わず腰が引ける。それでもおかめさんは辞める気なんてさらさらないみたいで。そのままゆっくりと奥まで入れていく。

狐「……お”ッッ♡♡やだぁ……ｯｯ♡抜いてぇ……♡♡お”ｯｯ♡♡♡♡♡」

奥まで入れられたら、ゆっくりと引き抜かれて、また入れられる。それを何度も繰り返されると、だんだん頭がぼんやりしてきてしまう。自身のモノは、プラグを根元まで咥え込んでしまっている。そんな僕を見ておかめさんは笑う。

狐「あ”へッッ♡♡んッ♡ごぇんなさッッ♡♡♡あ”ッッ♡♡おがしぐなう”ぅ♡♡」

もう自分が何を言っているかさえも分からなくなってくるほどの快感に頭が支配される。

おかめ「……お仕置き、だからね。」

その声と共に中に入っているプラグをぐり♡と回されてガクガク腰が揺れる。そんなことされたらまたイっちゃう、なんて思った時にずるりと引き抜かれる。同時に勢いをつけて前立腺を押し潰されて、思わず目を見開く。

狐「ッひあ”ぁッッ♡♡♡……や”ッッ♡♡んお”ぉｯｯ〜〜〜〜♡♡♡」

目の前がチカチカして、何も考えられなくなって、ただ快感だけが体を支配する。

何も出ない、いや、出せない。尿道が止められているせいで、白濁液を出すことができず、メスイキをしてしまった。その余韻がすごくすごく苦しくて、熱い息を吐きながら絶頂の余韻に浸る。

おかめさんはそんな僕の様子を楽しそうに見たあと、ずっと手元に持っていた、ピンク色のローターを取り出す。

おかめ「きっつん、1から10で、好きな数字何？」

狐「…？♡♡♡な、なな…ｯあ”ｯｯ♡♡♡」

僕の答えを聞いたおかめさんは、ニコリと笑った後に、そのローターを、自身の穴に当ててくる。

つぷ、と音を立てて、ピンクのローターは、自身の中へと埋め込まれていく。一番大きい部分を飲み込むと、そのあとはすんなり入って、自身の穴からは、紐だけがみじめに垂れている。

おかめさんは、それを満足そうに眺めたあと、近くに落ちていた遠隔リモコンをポケットに入れた。

その後、ベッドの傍にあった、しまい忘れたネクタイをとって、僕の目元につけてくる。

狐「お、おかめさん…？？」

視界が真っ暗で、何も見えない。愛おしい彼の姿が認識できなくて、戸惑っていると、ぎしりと、ベッドが軋む音がする。

手も動かせないし、目も見えない。感覚だけで、音のなった方向を見ると、おかめさんの声が聞こえる。

おかめ「…俺がどんな気持ちで待ってたか、味わってみて。」

カチリ、プラスチックの音が、下半身からして、それと同時に中に入ってるローターの電源が入った感覚があった。

狐「あ”へぇ”ｯｯｯｯ〜〜〜ｯｯ！？？！♡♡♡♡♡♡♡♡」

びくん♡♡と腰が跳ねる。ローターは、圧倒的な快感を生み出す。

ガクガクと腰が揺れるのをおかめさんは笑う。その振動でさえも気持ちよくて頭がおかしくなりそうだ。

ローターは、ちょうど前立腺の付近に入れられて、無情にも、しこりの部分をごりごり削ってくる。

おかめ「ふふ、ローターの強さ、7がいいなんて、きっつんも変態だね…♡」

おかめさんが、そんなことを言っているけれど、何も分からない。ただ頭の中に気持ちいいとしか言葉が浮かばない。激しく身体を震わせて、壊れそうなほどに声をあげることしかできない。

おかめ「じゃあ、俺、別の部屋居るから。1時間ぐらい待っててね。」

おかめさんはそう言い残すと、ドアを開けて寝室を出ていってしまった。

狐「あ”ッッッ〜〜〜♡♡♡やだぁ……ッッ♡おかめさ、♡♡んあ”ｯｯッ〜〜〜〜〜♡♡♡♡♡」

いかないで、なんて言葉も届くわけがなくて。

1時間？そんなわけない。この快感をあと1時間も耐えないといけないのか。そんなの無理に決まってる。だけど今更そんなことを思っても、もうどうすることも出来ない。ただ快楽を受け入れることしか出来なくて。

狐「お”ｯｯ♡♡お…ｯｯ♡♡あ”へ……ッッ♡も、イグゥ……ッ〜〜〜ッッッ♡♡♡」

イってるのに、プラグのせいで、出すことができない。ずっと出せなくて、頭が回らない。気持ちいいとしか考えられなくて、自分が何を言ってるのかすらも分からない。

出すことのできない自身の先端からは、透明な液体がちょろちょろと流れ出る感覚だけあって。

快楽から逃げてしまいたいのに、手錠がそうはさせてくれない。ガチャガチャと音を鳴らすことしかできない。

必死にシーツを蹴り飛ばして、快感を足へと逃がそうとする。それでも、おかしくなるくらい気持ちよくて。ずっとイってる感覚で、もう何が何だか分からなくなってきて。

狐「も……ッッ♡おがしぐなう”ぅ♡♡♡あへッ♡♡んお”ぉｯｯ〜〜〜♡♡♡」

大好きな姿が見えないのが辛い。おかめさんごめんなさい。許してください。そう心の中で唱えながら、ただ快楽に身を委ねるしかなかった。

狐「ごめんな”さ…ｯｯ♡♡♡お”ｯｯ♡♡♡あ”ッッ〜〜〜〜〜〜♡♡♡♡♡」

もう足はガクガク震えていて、使い物にならないほど気持ちいいのに出すことが出来ないそれは、痛くなってきたけれどそんな痛みもすぐに快感に変わってしまって。

狐「お”かめさん…ｯｯｯｯ♡♡♡♡♡」

大好きな名前を呼んでも、答えてはくれなくて。

狐「……おがしぐ……ッなう”ぅッッ♡♡♡あ”へぇ”ッッ〜〜〜〜♡♡♡」

強い快感を与えられて頭が真っ白になる。もう無理なのに、もっと欲しいなんて思っちゃう自分が嫌になる。

ずっと中イキしていて、もうほんとに壊れちゃいそうだ。

狐「ごめん”なさぁい……ッ♡♡♡」

もうなにがなんだ分からなくて、ひたすら謝ることしか出来ない。

自身の中で蠢くものと、腕を縛る手錠と、制限を行うプラグ。こんなの、おかしくなってしまう。

狐「もお”ッッ♡しんじゃう”ぅ……ッあへ♡♡んおぉ♡♡」

怖くて泣いちゃうくらい気持ちよくて、ずっとイってるから、頭も回らない。おかめさんの怒った顔を思い浮かべるだけでビクビクとはねる自身が恥ずかしくて嫌いになりそうだ。

目につけられているネクタイは、感覚的に涙でびしょびしょなのがよく分かる。もうイきたくない。嫌だ、なんて頭では考えているのに、身体は勝手に反応してしまう。

狐「あ”ッッ♡もお”ッ……♡♡んお”ッッッ♡♡♡おかめさ……ッ♡たしゅけて……♡♡」

もう何も考えられない。ただひたすらに快感が怖い。助けて欲しい。そんな思いを込めて名前を呼ぶ。

おかめ「…俺の気持ち、分かった？」

不意に、おかめさんの声が聞こえる。ドアが開いた音はしなかった。なんで、とか色んなことが頭の中に浮かんできて、快楽に呑まれながら、声のする方向を向く。

おかめ「ドア閉めたのはフリね。ずっとここで見てたよ。」

おかめさんは、僕の目を隠していたネクタイを取る。視界がクリアになって、やっとおかめさんの姿が認識できる。

おかめ「……んふ、顔ぐちゃぐちゃ。」

そう言って僕の頬を撫でる手は優しくて、温かい。

その後に軽いキスを一つだけ。ちゅ、とリップ音が響く中、おかめさんと目が合う。

いつものおかめさんの、優しい笑顔。その顔に心底安心して、こちらも笑みをこぼす。

おかめ「ごめんね、きっつん。大人気なかったね…。」

そう言いながらおかめさんは、僕の拘束を解く。手錠も外されて、自由になった手にキスされる。

狐「いえ、僕が悪かったですし…。仲直り、です。」

そう言って笑いあう。改めておかめさんにぎゅう、と抱きついて、今度は僕からキスをする。すぐに濃厚なキスへと変わってしまうけれど。

狐「……ん♡んぅ……♡」

しばらく舌を絡めてから唇を離す。なんだか頭がぼーっとしてくる。熱に浮かされてるみたいに、ボーッとして何も考えられない。

愛し合ってする、濃厚で甘くて優しいキス。

おかめ「…きっつん、挿れていい？」

そう聞くおかめさんの表情は、余裕がなさそうで、切羽詰まっているのがすぐにわかった。そんな表情も愛おしくて。

狐「はい……っ♡きてください……♡」

そう言って僕は足を開く。もう既にトロトロに蕩けているそこは、早くおかめさんが欲しいってひくついてしまっていて恥ずかしい。だけどそんなことも考えられないくらい今はおかめさんが欲しくてたまらないんだ。

つぷ、と音を立てて入ってくるそれに、意識が向いていて、僕は気づかなかった。

狐「…！？！♡♡お、おかめさｯｯローターとプラグ、ぬいて”な…ｯｯ♡♡♡」

おかめさんとの仲直りがしたくて、自身の中で震えるそれと、自身のものを制御するそれを忘れていた。

だが、時すでに遅し。

じゅぷんｯｯｯｯ♡♡♡♡♡

狐「お”ぉ”〜〜〜〜〜ｯｯｯｯ♡♡♡♡♡！？！！」

勢いよく音を立てて入ってきたおかめさんのモノ。

身体がびくんっと跳ねて、痙攣が止まらない。目の前がチカチカして、頭が真っ白になる。

おかめ「……あ”ーｯ…めっちゃ奥ぶるぶるしてる…♡♡」

おかめさんも、快感に顔を歪ませている。どうやら、奥に押し込まれたローターが、おかめさんのモノの、先端に触れているようだ。

そのままゆっくりと動き始める腰。ローターは奥に押し込まれたままで、ずっと振動していて。

狐「……んぉ”ッッ♡あへ……ッ♡♡おがしぐなう”ぅッッ〜〜〜〜♡♡♡」

またイってしまうのに、出せないせいでずっとイきっぱなしのような感覚に陥る。どんどん思考がぐずぐずに溶かされていく。

おかめ「…きっつん、イけないの辛いもんね。プラグだけ抜いてあげるよ♡♡」

おかめさんが、そう言って僕の自身の先端から出てる輪っかをつかむと、プラグをゆっくりと抜いていく。

その瞬間、何かが込み上げてきそうな感覚がする。

狐「あ”ｯｯｯｯ！？！♡♡♡やだぁ……ッッ♡でる、なんか出ちゃうぅ”……ｯｯｯｯ♡♡♡」

そう言ってみても、おかめさんは、にこにこ笑うだけで、手を止めてくれない。ずるずると尿道から異物であるプラグが抜けていく感覚が、もどかしくて、気持ちいい。

あとちょっと、で抜けそうな瞬間、身体が大きく跳ねる。

あ、これダメなやつだ♡♡♡

狐「んお”ぉ〜〜〜〜〜〜ッッッッッ♡♡♡あへッ♡♡♡」

透明な液体がびゅくびゅくと飛び出して、自身を汚していく。ローターの振動でずっと軽くイき続けてたせいで、射精すらも気持ちよく感じてしまう。

狐「……あ”ぇ……♡♡とまらな……ッ♡♡」

ぷしゅ、ぷしゅ、と断続的に潮吹きをしてしまう。もう何が何だか分からない。気持ちよくて頭がどうにかなりそう。目の前がちかちかして、頭はもうとっくに真っ白だった。

おかめ「んふふ、潮吹きしてる…♡」

狐「……へぅ……♡♡♡」

そんな僕を見て、おかめさんは嬉しそうに笑う。こんな汚い姿見せてしまって恥ずかしいはずなのに、もっと見て欲しいと思ってしまう僕はなんて浅ましいのだろうか。

おかめ「……もうちょっと頑張ってね♡」

そんな僕の心を全部分かってるみたいに優しく笑ったあと、またピストンを再開する。今度はローターのせいで奥を突かれる度に強い快感が身体を襲う。

狐「お”ッッ♡あへッ♡♡んぉ……♡♡♡」

おかめ「あー、きっつん気持ちいいね……♡」

もう何も考えられないままこくこくと首を上下させる。この快感を与えてるのが大好きな人だという嬉しさだけが頭の中でぐるぐる回っている。その嬉しさできゅうっと中を締め付けてしまう。おかめさんのモノが大きくなるのが分かる。その大きさにすら感じ入ってしまうほど、僕の頭はバカになってしまっている。もう何も考えられないくらい気持ちいいのに、もっと気持ちよくなりたいなんて思ってしまう。

狐「あ”へッ♡♡お……ッッ♡んぉ”ッ♡♡♡」

もうずっと甘イキしっぱなしで、頭も身体もおかしくなりそうだけれど、それでも幸せだと思ってしまう僕はきっとどこかおかしいのだろう。

おかめ「…きっつん、チューしよ……？」

そう言われて、夢中でキスをする。舌を絡めあって、歯列をなぞって、上顎も全部舐め尽くしてあげるとおかめさんの舌も僕の口腔内へと入ってくる。お互いの唾液を交換して、飲み込んで、激しく求め合うキスに酔いしれる。

狐「んむぅ……♡んむ……ッ♡♡♡」

酸素が足りなくて口を離すと銀の糸が伸びていく。それが切れてしまう前にもう一度口付けをする。

その間にもパンパンと奥をつかれて、もう気持ちよすぎてどうにかなってしまいそうだ。

おかめ「ん、きっつん……♡」

狐「……ぁッ♡あへ……ッッ♡ぉかめさ……ｯｯｯｯ♡♡♡♡」

もう限界で、涙も涎も垂れ流し状態で必死に名前を呼び続ける。その間もずっと腰を動かしてくれるから呆気なく果ててしまいそうになる。

ぱちゅんｯｯｯｯ♡♡♡パンｯｯ♡♡パンｯｯ♡♡♡

激しい水音と肌がぶつかり合う音が鳴り響く。もう訳がわからなくて、ただ目の前の大好きな人の背中に爪を立ててしまう。