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💜💙短編集

第10話 - 💜💙　最愛で最悪で最低な貴方へ。【リク】

160

2025年04月08日

#オーメンズ

#O_MENZ

#BL

#O-MENZ

柑橘

青白い光が、自身の顔を照らす。

画面には、音声波形と、カメラの映像。

そこに映るのは、愛しい彼の姿。俺があげたパジャマに着替えて、ソファーでスマホを見ている。

おかめ「…狐…♡♡」

一人そう呟く。それは、愛おしくてたまらない彼の名前。

俺は全部知ってるよ。朝は少し甘めのコーヒーを入れるのがルーティーンなんだよね。9:00ぐらいにペットボトルと、いつも持ってるバッグをもって、ジム行くんだよね。その後は練習に来て、18:00ぐらいに家に帰ってくるんだよね。夕食は、美味しそうな料理を作って、一人で食べるんだよね。その後は動画を見ながら、のんびりするんだよね。たまにソファーで寝落ちなんてしてるんだよね。ちゃんとベッドで寝なきゃ。

狐『ん”ぁ…♡♡お、ｯｯおかめさぁ…ｯｯ♡♡♡』

俺の名前を呼びながら、自慰してるのだって知ってるよ。

狐のことなら。何でも。何でもね。

_____

ちゅんちゅんと、小鳥が朝を知らせる。

もうこんな時間か、なんてことを思いながら、目を覚ます。

瞼が重たいのを必死にこすりながら、ベッドから起き上がる。

狐「ん…」

まだ少し眠たいけれど、必死に意識を取り戻す。

ルーティーンのようになってしまったコーヒーをいれようとする。

程よく甘い品種のコーヒー豆を使っているからか、砂糖を入れなくても甘くて美味しい。

キッチンに立ち、ケトルに水を入れ、火にかける。その間にマグカップとコーヒー豆を取り出す。お湯を沸かす間に顔を洗う。一通りのことを終えた後、またキッチンに戻り、マグカップにお湯をそそぐ。そして、トースターにパンをいれて焼く。

焼き目がついてきたら取り出し、マーガリンを薄く塗る。するとトースト全体にまんべんなくマーガリンが溶け込み、美味そうな匂いが広がる。

不意に、ピロンと、機械的な音がなる。

スマホの通知画面には、おかめさん、と表示されていて、朝から何だか幸せな気分になる。

おかめ『今日狐の家行っていい？』

その一文を見て、たまらなく嬉しくなってしまう。

最近になって、おかめさんとの気持ちに気づいて、ありがたいことに、付き合うことになったのだ。まるで何でも知ってるかのように優しいところがたまらなく大好きで。

恋人から、そんなメールが来て嬉しくないわけがない。

狐『はい、大丈夫ですよ！お待ちしておりますね！』

少し部屋を片付けなきゃ、なんて考えをしながら、慌ててパンを口の中に押し込んだ。

_____

おかめ「やっぱりきっつんのお家綺麗だねぇ。」

狐「そうですか…？嬉しいです。」

すん、と鼻を鳴らすおかめさん。二人がけのソファーで、のんびりと座っている。

そんなおかめさんの前に、お揃いで買ったマグカップにお茶を入れて差し出す。おかめさんは、そんな様子をじっと眺めてきて、少し小っ恥ずかしい。

おかめ「おいで。」

おかめさんは、にこっと笑って、膝をポンポンと叩く。少し恥ずかしいけれど、僕は、その膝の上にちょこんと座る。対面座位みたいな体勢だな、なんて思っていると、おかめさんが、僕の背中に手を回して、ぎゅっと抱きついてくる。

狐「ん…。」

僕は、それがとてつもなく嬉しくて、目を細めてしまう。おかめさんの首元に顔を埋めると、甘くて良い匂いがする。少し顔を離し、おかめさんの顔をみると、目が合う。

その目は優しく細められていて、僕はなんだか恥ずかしくなってしまう。

おかめ「……ふふ。」

そんな僕を見てか、おかめさんは笑う。そしてまた僕の体を抱き寄せたかと思うと、今度は耳や首すじにキスの雨を降らしてくる。

狐「んっ……っ。」

少しくすぐったくて、身をよじる。そうすると、おかめさんは僕の体をより強く抱きとめて離してくれない。

おかめ「……きっつん。」

名前を呼ばれて、顔をそちらに向けると、おかめさんの唇が近づく。

ちゅ、と軽い音を立てて、唇が重なる。何度も角度を変えて、触れるだけのキスをされる。それが心地よくて、僕はおかめさんの首に手を回して、もっととねだるように引き寄せる。

おかめ「ん……きっつん……。」

おかめさんは少し驚いた顔をした後、また僕の口を塞いでくる。今度は深くて長いキスで、頭がぼーっとしてくる。

狐「んっ……ふ……っ」

息苦しくなって口を開けると、その隙を狙っていたかのように、ぬるりと舌が侵入してくる。歯列をなぞられ、上顎を擦られると、ぞくぞくとした快感に襲われる。

狐「んぁ…♡♡んむ、ちゅ、…ｯあぅ♡♡♡♡♡」

上顎をなぞったり、舌を絡め取られたり、好き勝手に口内を暴かれる。おかめさんとキスするのは好きだ。とても気持ちいいし、なんだか幸せな気分になるから。

する、っとおかめさんの手が自身の服の中に入ってくる感覚がする。

狐「…んｯ、お、お昼ですよ…？」

僕もシたいけれど、いかんせん今はお昼だ。せっかくの休みなのに、このままじゃ、丸一日セックスになってしまう。

そんな僕の様子をみたおかめさんは、にこ、っと笑う。

おかめ「いいじゃん、背徳的で。きっつんも、溜まってたでしょ…？♡♡」

狐「ん……あぅッ♡♡♡♡♡」

とんとんと、ズボンの上から僕のものを指でつつかれる。それだけで、びくん、っと体が跳ねてしまう。

おかめ「……ね？きっつん。」

耳元で囁かれて、また体が反応してしまう。

僕はもう、この声に弱いのだ。甘くて低いおかめさんの声は、まるで媚薬のようで。頭がくらくらとして何も考えられなくなってしまいそうになる。

狐「少しだけ、ですよ…？」

_____

狐「お”ｯｯ♡♡♡おぐ、おくぅッ♡♡♡♡♡おかめさん♡そこやらぁ”っ♡♡」

パンッパンッと、肌がぶつかり合う音が部屋に響く。正常位で、おかめさんに腰を掴まれて動かされている。

おかめ「嘘つき…、きっつん♡♡♡気持ちいいんでしょ？♡♡♡」

そう言って、さらに強く突き上げてくるから堪ったもんじゃない。頭が真っ白になって何も考えられない。

もう何度達したかわからないほどイッているのに、おかめさんの腰の動きは止まらないし、むしろ激しくなっている気さえする。

最初の少しだけ、なんて言葉はすっかり忘れてしまって、今はもうただおかめさんに与えられる快感を受け入れている。

狐「あ”ぅッ♡♡おく、おぐらめらからぁっ♡♡♡おかめさっ♡♡♡♡♡」

何度も言っているのに、おかめさんは聞いてくれない。それどころか、ぐりっとさらに奥に入り込もうとしてくる始末だ。もう入らないって言ってるのに……♡

おかめ「きっつん……っっ♡♡♡」

ぱちゅんっと勢いよく奥を突かれ、ビクビクビクッ！！と体が大きく跳ねて、精液を吐き出すことなく達してしまったのがわかる。

イッた直後で敏感になっている体はビクビクと痙攣を繰り返してい、視界がちかちかと点滅する。

おかめ「きっつん、おれ、♡俺まだイってないから、まだ付き合って♡♡♡」

ぐぽぐぽと後ろから音がする。まるで肉壁全てを擦りあげるような動きに、また達してしまいそうになる。

しかし、もう出すものもない僕のものは、ぴくんっと震えるだけだ。

おかめ「っはは、おれ、俺だけのきっつん…♡♡♡誰にも渡さないからね…♡♡俺以外とセックスしないで…♡♡俺以外と話さないで…♡♡俺だけを愛して……♡♡♡どこにも行っちゃダメだから…♡ねぇ、きっつん♡♡♡」

まるでうわ言のようにそう言った後、ずんずんと奥を突かれる。あまりの快楽に視界が白んでいく。

おかめ「好きッ、♡♡好きだよ……♡♡愛してる……♡ね？俺の愛全部受け止めて？♡」

じゅぷんっと、一際強く突かれたと同時に、奥でどくどくと熱いものが注がれているのを感じる。それと同時に僕も達してしまったらしく、モノの先端からは薄くなった精液が溢れ出ていた。

おかめ「…もう一回…♡♡もう一回シよ…♡♡♡」

______

目が覚めると、早朝と呼ばれる時間帯であった。隣ですやすやと眠るおかめさんを見て、幸せな気持ちになると同時に、少し腰が痛いな、なんて思う。

狐「ふふ……。」

僕はおかめさんの頬を優しく撫でながら、小さく笑った。

撫でていた手を離そうとすると、不意におかめさんの手が伸びてくる。

おかめ「ん、おはよぉ。」

まだ眠そうな目を擦りながら、僕の顔を見てへにゃりと笑う。そんなおかめさんを見て、なんだかくすぐったくなってしまい、僕もふにゃりと笑ってしまった。

狐「おはようございます、おかめさん。」

そういうと、おかめさんが伸ばしてきた手は、ぎゅっと引き寄せられ、抱きしめられる。

おかめ「…ねぇ、きっつん…。もう一回、シよ…。」

耳元で囁かれて、心臓がどきりと跳ねる。

僕を抱きしめていた手は、ゆっくりと、触れている箇所が、下がってきて、パジャマの下の中まで、手を入れようとしてくる。

狐「…ん、だ、だめです…。今日、般若さんと予定あるんですよ…。」

そう言いながらも、おかめさんは僕の背中やおへその辺りを優しく撫でる。そんな手つきに少し体が反応してしまいそうになっている自分に嫌気がさす。

おかめ「…般若と？」

僕の言葉が意外だったのか、顔を俯かせて聞き返してくる。

一週間ほど前に、般若さんと、次のライブで使う小道具を買いに行く予定だった。

そういえば、おかめさんに言ってなかったな、なんて思いながら、言葉を紡ぐ。

狐「そうですよ、おかめさんに言ってませんでしたね…」

おかめ「…うん、今度からはちゃんと言ってね…。」

おかめさんは、顔をあげずに、そのまま話を続ける。

嫉妬でもしてるんだろうか、可愛らしい人だなぁ、なんて思いながら、おかめさんの頭を撫でる。

お返しに、とぎゅっと抱きしめられて、たまらなく嬉しかった。

_____

おかしいじゃん。なんで俺以外と一緒に出かけるの。百歩…いや、一万歩譲って、事前に言ってくれたら許してたけどさ。言ってくれなかったじゃん。

なんで俺以外と出かけるの。俺以外と話さないで。俺以外見ないで。俺以外を優先させないで。

狐「じゃあ、行ってきますね。」

そういった扉を閉める狐を優しく見守った後、スマホに入っているGPSのアプリを開く。

少し読み込みがあったのち、表示されるのは、狐の位置。アイコンが狐の現在地を示しながら動いている。

おかめ「狐のこと、見ててあげなきゃ…♡♡♡」

そう言って、俺も荷物を持って、家を出た。

______

狐「すいません、お待たせしました。」

般若「おー、きっつん。いいよ、俺も遅かったし。」

待ち合わせ場所に行くと、スマホとコーヒーを2つ持った般若さんが立っている。

ん、と声を漏らした後、片方のコーヒーを差し出してくれる。

般若「冷めちゃったと思うけど、ごめん。」

狐「……いえいえ！ありがとうございます！」

こう言うところをスマートにできるのが、うちのリーダーのかっこいいところだ。

般若さんからコーヒーを受け取り、二人で飲みながら歩きを進める。

般若「ライブで使うのは…。」

独り言のように声を漏らしながら、スマホを確認する。

メモには、たくさんの行が並んでおり、今日は時間がかかりそうだ、なんて思いながら、目的地であるお店へと向かった。

_____

般若「大分揃えられたな！」

狐「そうですね…！」

時間はすっかり夕暮れになっていて、お互い手に持っている荷物がとんでもないことに量になってしまっている。両手には、はちきれんばかりの袋があって、少し重い。

般若「ごめん、一旦俺の家まで運んでもらっていい？」

般若さんは、少し申し訳なさそうに眉を下げて言う。

狐「全然いいですよ！お安い御用です！」

再度持っていた袋を握り、電車に乗って、般若さんの家まで向かう。

少し新しめなマンションに着き、エレベーターに乗って、とある階層まで上がる。

目的の部屋まで着くと、般若さんは慣れた手つきで、鍵を開ける。

般若「どーぞ。」

狐「お邪魔します。」

靴を脱いで、中に入ると、お洒落な内装に少し萎縮してしまいそうになる。そんな中をすたすたと般若さんは歩いていってしまっていて、慌てて追いかけるようにしてついていく。

ついた先はどうやら物置のようだ。

何だか見覚えのある衣装や小道具も、そこに全て置かれている。

般若「袋ちょーだい。」

そう言って、手を差し伸べられ、持っていた袋をそっと渡す。

その後、持っていた袋を全てそこに置くと、般若さんは背伸びをする。

般若「あーｯ、疲れたなぁ…。ちょっとのんびりしてく？」

確かにちょっと疲れているし、般若さんのお言葉に甘えるか、と思い、こくりと頷く。

それを見た般若さんは、ソファーへと導いてから、お茶やお菓子を持ってきた。

般若「そういえば、おかめとはどう？」

狐「おかめさんですか？特に喧嘩とかはしてないですよ！」

般若「…そっか。二人とも前から仲良かったしな。おかめなんてずっと狐のこと気にしてたし。」

その後にポツリと呟いた般若さんの独り言。

般若「…異常なくらいに。」

僕にはその言葉の意味がよくわからなくて、特に気にすることもなく、別の話を始めた。

____

あれから2時間ほど。

すっかりダンスの話や、メンバーの話で盛り上がって、いつのまにか夕食どきになってしまった。

狐「すいません、ご飯作るので、そろそろ帰りますね！」

般若さんにそう告げると、軽く笑ってから頷いた。

持ってきた荷物を軽くまとめていると、不意に般若さんの家のピンポンが鳴る。

般若「…？はーい、」

玄関を見に行った般若さんの後をなぞるようにしてついていく。

般若さんが、ガチャリ、と音を立ててドアを上げると、そこには見知った姿が立っていた。

おかめ「般若、きっつんここいるでしょ？」

おかめさんは何だかすごく般若さんを睨んでいたが、僕を見ると、パッと表情を変え、いつもの優しい笑顔に戻る。

おかめ「きっつーん！遅いから心配したよ！」

おかめさんは、両手を大きく広げ、ぎゅっとと抱きついてくる。

般若さんはやれやれ、と言った様子でこちらを眺めてる。

おかめ「…家、帰ろっか！」

そのまま手を繋がれて、般若さんの家を後にすることにした。

…あれ、僕おかめさんに般若さんの家にいること言ったっけ。

______

いつのまにか、手を掴む力は強くなっていて、振り解くことが難しい。

住宅街を抜けて、たどり着いたのは、おかめさんの家。

おかめ「……あがって。」

それだけ言って、玄関のドアを開ける。何度か入ったことのある家のはずなのに、何故か今日は少し落ち着かない。

おじゃまします、と一言呟いてから家へあがると、久しぶりに入った部屋は少しだけ散らかっていた。

いや、ちょっとした違和感というだけなのかもしれない。そのおかしさを気にしないでいると、おかめさんは、再度僕の手を掴んだ。

おかめ「……ね？きっつん……。」

壁に追いやられ、じっと見つめられる。まるで蛇に睨まれた蛙のように萎縮してしまう。

狐「んッ……ふぁ”ぁ……♡♡♡」

唇を重ねられ、唇をこじ開けるようにして入ってきた舌が口内をなぞる。逃げる舌を捕まえて絡め取られてしまえば後はされるがままだ。歯列をなぞられ、上顎を擦られる。唾液が流し込まれてくると、僕の意思なんて関係なくごくり、と飲み下してしまう。

おかめ「…きっつん、俺の部屋来て。」

ポツリと呟くように言われたおかめさんの部屋。

今までは、『散らかっているから、絶対に入らないで欲しい』と言われていて、鍵もかかっていたので、一度も入れたことはない。

おかめ「……きっつん、早く。」

少し苛立ったような口調で急かされ、慌てて部屋へと向かう。

腕を強く掴まれて、なんだかいつものおかめさんじゃないみたい。

誘われるがまま、部屋の扉を開ける。

狐「…えっ」

意識せずとも、声が漏れる。

その瞬間、おかめさんは、どんっと、ベッドに押し倒してくる。

おかめ「…は、はは…狐…♡♡」

おかめさんは、恍惚とした表情で僕を見つめる。その表情は、あまりにも歪んでいて、恐ろしい。

それに加えて、おかめさんの背景にある物。

狐「…な、なんですかこれ…？？」

おかめさんの部屋の壁には、全面に写真が貼ってある。それら全てには、僕が写っている。中にはおかめさんと会ってない時のものや、付き合ってないときのもの、付き合ってからの情事中のものなど。異様であったのは、メンバーと歩いている写真は、メンバーの部分だけ、ビリビリに破かれていたこと。

おかめ「……きっつん、好き。愛してる。」

おかめさんは、僕の腕を掴む力を強くして話を続ける。その目には、光など宿っていない。ただ僕だけを見つめている。まるで獲物を捉えた蛇のように。

おかめさんの手を振り解こうと力を込めてもビクともしない。おかめさんはまるで本気のような表情を浮かべる。

おかめ「きっつんは優しいからさ、きっと勘違いする奴もいると思うんだ。だからさ……こうやってすればもう浮気なんてしないでしょ？」

そんなのおかめさんが一番分かってるはずじゃないか。僕はもうあなた以外に愛される気は無いし、愛すつもりもない。

だけど、こんなおかめさんは、異常である。

狐「……おかめさん、落ち着いてください…。僕は浮気なんてしませんよ……？」

そう伝えると、おかめさんは少し考えるようにしてから口を開く。

おかめ「でも、きっつんが他の奴に取られるのも嫌なんだよ……。」

そう言って、僕の服の中に手を滑らせる。

狐「……ッ！や、やめてくださ……」

抵抗しようと体に力を入れても、全く動かない。

おかめ「きっつんはただ俺だけのものでいれば良いんだよ……。俺だけしか見なくて、俺だけを愛してくれればそれでいいんだよ……。」

鋭い目付きで睨みつけられ、蛇に睨まれた蛙のように動けない。

ちゅ、と軽いキスが落とされると、舌を入れて口内を犯し始める。

狐「……やッ！……んん”ぁ」

無理やり唇を割って入ってきた舌が歯列をなぞり、舌を捕まえてくる。逃げ回る僕の舌をじゅっと吸われる。じんわりと頭が痺れていく。舌先を絡められながら、ズボンの中に手を入れられる。後孔の辺りを撫で回される。

狐「ふぐ……いあッッ……」

嫌だ、こんなおかめさん、おかめさんじゃない。逃げ出したい。抱かれたくない。

おかめ「きっつん……好きだよ……♡♡愛してる……♡」

まるで呪文のように唱えられる愛の言葉。耳に囁かれる度、脳が危険信号を出しているかのように、全身に鳥肌が立つ。

狐「……やだッ！！いやだ！！！」

そんな声はおかめさんの耳には届かないらしく、行為を止められないでいる。

おかめ「……きっつんのここも俺だけのものだよ？」

ズボンを下ろされたと思えば、後孔に指を入れられる。ぐちゅぐちゅという卑猥な音が、部屋に響き渡る。

おかめさんは、後孔を解すようにして指を動かしていく。

痛い、痛い。いつもは気持ちいいはずなのに。優しくしてくれない。いつものおかめさんじゃない。

狐「……お、おかめさんッ……」

涙を流しながら懇願しても、動きは止まらない。優しさの欠片もない手つきで後孔を解される。ふと、目を開けておかめさんの様子を見ると、頬を真っ赤にして荒く呼吸し、いつもの余裕などどこにも感じられない。

数分後孔を弄られると、ずるり、と指を引き出される。

おかめ「きっつん……もう我慢できないや。」

そう言って、後孔に陰茎を宛てがわれる。

嫌だ、やめて、そう何度も叫ぶのにおかめさんは聞く耳を持たない。

狐「……ッ！やだ！！いやだ！！！」

ずぷり、と一気に奥まで挿入される。

狐「あ”ぁぁッッ！！」

お腹の中が圧迫され、吐き気が込み上げてくる。

気持ち悪い、気持ち悪い。

おかめ「きっつん、気持ちいいよ♡♡」

ごちゅん♡と奥を突かれる度に嬌声が漏れる。パンッ！と肌がぶつかり合う乾いた音が響く。何度も抉るように結腸を責め立てられれば、喘ぎ声と共にびゅっと白濁が飛び散る。

狐「……い”いたい”…ｯｯｯｯ！！抜いてよぉ”ぉ…あ”ぐ…ｯｯ♡♡おか、めさんッ…………！！」

おかめ「きっつん♡好き♡♡愛してるよ♡♡♡俺だけを見てて？ね？」

パンッ♡♡パンッ♡♡♡♡と何度も乱暴に奥を突かれれば、チカチカと目の前が点滅し出す。

狐「あ”ぁ……ッ！もぅ……い、いやだぁ……ッッ！！おか、めさん……ッ！！！！」

おかめ「ふふ、もう出そうだね……？ほらッ♡♡俺の精子いっぱい注いであげるからね♡♡」

ぐりぃ♡と先端を奥に押し付けられる。奥に注ぐために何度も何度も激しく抜き差しされる。

お腹の奥がじんわりと暖かくなる。放たれたものが広がっていく感覚が気持ち悪い。

おかめ「……きっつん……好き、愛してるよ♡」

ちゅ、と軽く唇にキスをされると、ずるりと陰茎が抜かれていく。後孔から白濁が溢れ出し、シーツに染みを作っていく。

おかめ「好きだよ、きっつん。ずっと俺と一緒に居てね……♡♡他の男なんて要らないよね……♡♡」

ぶつぶつと呟き続けるおかめさんは、こちらをじぃと見つめながら浮かべた歪な笑みはあまりにも狂気的であった。

おかめ「…もっと、もっとわからせなくちゃ…♡♡♡」

まともに聞き取れたおかめさんの言葉。その言葉のあとの記憶は、一切ない。

_____

ぼんやりと、目が覚める。海底から、ゆっくりと浮上するような目覚めである。

見覚えのあるようでない天井。

ああ、そうだ、おかめさんの家の部屋…。いやでも、写真がいっぱい貼ってある。

なんだっけ、なんでなんだっけ。

おかめ「…狐、おはよう。」

ガチャリと開いたドアには、朝ごはんを持ってきたであろうおかめさんがいる。

その笑みは、見慣れた優しい笑顔。大好きで大好きでたまらない、恋人の笑顔。

狐「おはようございます、」

朝ごはんが乗っているお盆を近くのテーブルに置くと、おかめさんは、ぎゅっと抱きついてくる。僕よりも体温が高くて、暖かい。

その温もりに浸っていると、おかめさんは、ハッと顔を上げ、こちらをみて微笑む。

おかめ「そうだ、きっつんにプレゼントがあるの！」

お盆の上に朝ごはんと一緒に置いてあった紫色のリボンで包まれた箱を取り出す。

おかめ「…あげる。」

ぽん、と両手で包まれるようにして置かれたプレゼントを開けると、紫色のチョーカーと、綺麗な指輪が入っている。

それを見て、思わず、

狐「…ひっ…」

悲鳴に近い声をあげてしまう。

キラキラと光る指輪が、ひどく恐ろしい。

そう、そうだ。

ぼんやりとした意識が覚醒してくる。なんで僕の写真がいっぱいの部屋にいなきゃいけないだ。

ぞわぞわとした身体は、昨日のことを鮮明に思い出してくる。なんで、こんなことを忘れていたんだ。

あまりにも、おかめさんの愛情は歪すぎる。

持っていた箱を、そのままベッドへ、落としてしまう。

おかめ「気に入らなかった…？ごめんね、ご飯食べよっか。」

そのまま箱の中に、チョーカーと指輪をしまうと、ご飯を一口乗せたスプーンを差し出してくる。

それを見て、ガンッと殴られたみたいに記憶が巻き戻る。

そうだ、おかめさんに抱かれた後、水を貰ったんだ。

その水はほんのりと甘くて。頭がぼんやりとして。

狐「い、いやです…！いらないです…！」

差し出されたおかめさんの手から逃げようとすると、手を掴まれる。そのまま押し倒される形になった。

狐「ヒッ……！」

ぎゅっと強く押さえつけられる腕はぴくりとも動かない。それに加え、僕が動けないように、体を密着させてくるので本当に逃げられない。恐怖が体を支配する。この状況から逃げ出すことすら叶わないのだろうか。そう思うとまた涙が止まらなくなる。そんな僕の様子を見たおかめさんは口を開く。

おかめ「…薬、足りなかったかなぁ…。」

そう言っておかめさんは僕の首に手をかける。

そのままゆっくりと力が込められていく。気道が圧迫され息苦しい。

狐「かひゅ……は、ぁ……」

おかめさんの手に爪を立て、必死に抵抗するも意味を成さないようで、おかめさんの手の力は一切弱まることが無い。

おかめ「苦しい？きっつん、力緩めないからね……♡♡俺と一緒に堕ちようね♡」

そう言って、更に力を込められる。息ができない。頭が真っ白になっていく感覚がある。意識が飛びそうになりかけた瞬間、手が離される。

狐「……げほっ、ごほッ」

急に入ってきた酸素を上手く処理することができず咳込むと、おかめさんは、僕の頭を撫でた。

おかめ「……大丈夫だよ、きっつん。俺のこと、好きだもんね。」

ぎしり、ベッドのスプリングが音を鳴らす。

おかめ「…理解るまで、教えてあげる…♡♡」

_____

おかめさんが帰ってきたら、おかめさんに抱かれる日々。おかめさんが、帰ってくる時間帯から、僕の日々は、始まるのだ。

おかめさんの家からは出せてもらえない。付けられたチョーカーに、GPSがついているようだ。スマホも取られてしまった。きっと、メンバーにも何かしらの嘘をついて、会わせないようにされてる。

おかめ「…ただいまー！」

最愛で、最悪で、最低な貴方へ。

僕はいつ、解放されるのですか。‪

______

作者から。

監禁ぽぱです。リクありがとうございました！

ちょっと短かったですね…申し訳ない。

監禁系初めて書きましたね。監禁系は、監禁する側の倫理観をどこまでバグらせるかめちゃくちゃ迷いどころですよね。

元々依存気味な💜さんと、何も気づかなかった💙さんと、巻き込まれた🖤さんという構図になりましたね。

文字数が少なかったお詫びで、少しだけ解説しますね。

この作品の💜さんの脳内的には、何事も自分だけであって欲しい、っていう自分勝手な思考で、💙さんが自分を見てくれないのは、周りが悪い、みたいな他責思考なんですよね。だからこそ、監禁してでも周りを見させないようにしてしまった。

じゃあ、他責する相手を無くしてしまった場合（監禁によって、💙さんに関わる人がいなくなった場合）、💙さんが愛してくれなくなってしまったことに対して、💜さんは誰に他責するんでしょうね。

この話の続きはないですけれど、いつか限界がくるんじゃないのかなぁ、なんて。どれを限界、と称するかは、人それぞれですけれどもね。

なんて言う戯言を話しながら。次回もよろしくお願いします。

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監禁ポパもいいですね〜✨✨✨❣️ (￣ ‘i ￣*)おかめさんのメンヘラ度が高すぎるのも最高です👍👍👍👍👍疲れ飛びました！！！

がちで好きです😭💗ありがとうございます😭😭まじで最高で私の癖に刺さりすぎて今日の疲れぶっ飛びました！！ありがとうございます！！片方がめちゃんこ依存してんのとか好きすぎて😭💕💕ほんとに最高な作品をありがとうございます😭✨✨

柑橘

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