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「スズさーん。瀬木スズさーん?」
「あ、ごめん半分寝てた…」
スズさんと一緒にお昼ご飯を食べた次の日。
次は教室移動の科目なのに、前の時間からウトウトしている。まだ、3限目なのに。
「もうみんな行っちゃいましたよ?」
「えぇ!?レオ、一緒に行こ!!」
「はい」
スズさんがワタシの側に来るようになって、誰かと一緒、というのが心地よく感じた。
ずっと黙っていた声は、少し出るようになった。
今、ワタシは眠そうなスズさんを側に歩いている。
今日も家庭科室で2人きり。
「やっとお昼だ…」
「…待ってたんですか?」
「お腹空いちゃったんだよね」
「それ、ワタシも同じ…」
お弁当を食べながらそんなこと話してた。
そしたら、スズさんは微笑んでワタシの方を見た。素敵な笑顔だ。
「どうか、しましたか?」
「いやぁ〜?なんか、良かったなって。嬉しい。」
「レオが微笑んでくれるようになって、話してくれて」
しかも急に仲良くなれた気がして!と。
あ…またやらかしちゃったんだワタシ…
ずっとおかしいって言われてきたんだ。
気持ち悪いって言われてきたんだ。
スズさんの隣が心地よくて忘れていた。
少し話しただけで、すごい近距離。
そう、言われて気づいて、抑えてきた。
嫌なこと思い返しながらスズさんの顔を覗くと、少し濁った顔をしていた。
「何かありましたか?」
「え、いやなんでも」
「遠慮しないでください」
「あぇ、じゃあ言おうかな、」
おしゃべり上手なスズさんが羨ましい。
もっと聞いていたい、なんて思ってしまった。
嫌なことを言わせるかもしれない……
「昨日さ、シズネにさぁ…」
内容は学校のカップルとか、同性愛者とかが悪いとか……。
「そう、なんですか」
それってワタシのせいじゃないのかな。
「スズさんはワタシのこと、好きなんですか?」
「嫌いじゃないよ、安心感あるし。」
そんなこと、嬉しかったなぁ。
スズさんとの初めてのお弁当から、2週間がたった。
2日目の時の話は今も鮮明に覚えている。
そうして、今。夏休みだ。
週に1回、スズさんと遊ぶ約束をした。
勉強会だってやった。
走り回って汗だくになった時もある。
前回、遊んだ時言われた。
「無理に笑顔しなくていいんだよ」
「頬、痛いでしょ?」
「あ、まぁ、」
「それに、無機質な感じのレオも好き!」
なら、それでいいや、と思った。
また、8月15日からは学校が始まる。
明日、スズさんと遊ぶ。
明日はどんなのことをするのかな