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「再会できてうれしいぞ」
「わたくしも陛下と必ず再会できると信じておりました」
海瀬世羅に暴君だの最凶魔王だのと罵られ、実はかなり傷ついていた。余をよく知る部下――しかもマコティーほどの側近の部下に慕われていたと知って、君主としてこれほどうれしいことはない。
「マコティーにはいくら感謝してもしきれない。さっそく約束とやらを果たしたいのだが、どうすればいい?」
「本当でございますか? 実は陛下に嫌われてしまったのではないかと心配していたのです。今、陛下がわたくしと同じ気持ちだったと知って、これ以上の幸せはありません。では参りましょう」
何の心配もせずついて行ったのに、マコティーが立ち止まったのはラブホテルの前だった。転生前の世界にはなかった施設だし、転生してまだまもないけれど、ここがどういう場所かは分かる。これが約束? 女同士なのに? 何がなんだか分からなくて言葉も出ない。
「わたくしはこの日が来るのを陛下にお仕えしたその日からずっと待っておりました」
「ちょっと待った!」
マコティーに手をつながれたが乱暴に振りほどいた。
「死んだときの記憶を呼び覚ますから、少し待っていてくれるか?」