帰り道。
外はもう暗く、田舎の道路沿いの商店街も
真っ暗だ。
『ねね、白布くん、私たち付き合ってる!?』
シラブ「だからそう言ったろ。」
『もう1回言ってよ!俺の彼女だって!!』
シラブ「むり」
帰り道、
美樹は、ずっとはしゃいでニコニコしてる。
俺の顔を見てニヤついたり。
シラブ「おい、前見て歩け」
『えっ…あぎゃ!?』
電柱にぶつかりそうになる美樹。
『危ない危ない…』
そう言って、
『白布くん教えてくれてありがとう』
と笑顔で俺を見て言う。
ほんとうにお前は。
シラブ「なんでそんなに危なっかしいの」
俺は美樹を抱きしめた。
『白布くん…?』
美樹は戸惑いながら俺の背中に手を回す。
ああ、ほんと好きだわ。
ぎゅっと強く抱き締める。
今日のことだって
もう辞めた数学の谷先生の事だって。
こいつは知らないだけで結構モテる
「美樹ちゃんって可愛いよな」
「俺、美樹ちゃんのこと好きだわ」
モブ共め。
こいつは俺の事が好きなんだよ
俺だけの美樹なんだよ。
好きになんかならないでほしい。
もう危ない目に合ってほしくない。
離れてほしくない。
誰かにとられたくない。
嫉妬や不安で気が狂いそうだ。
美樹の肩に顔を埋める。
『白布くん…痛いよ…』
抱きしめる力がす強すぎたのか美樹はそう言って
俺の背中をトントンと叩く。
あーーー
俺は顔をあげて美樹の顔を両手で包んで言った。
シラブ「俺、お前の事ほんと好きだわ」
そのままキスをした。