そしてそのテンションが続かないまま授業で寝てしまう。
休み時間になるとそのテンションは復活し
ただのしゃべくり人間へと変わる。
中学に入ってすぐに、親は某塾へと通わせ始めた。
この中学にいる生徒の殆どはそこに通っているらしい、医学部受験塾だ。
中学校受験の時から親は
「—は医者になった方がいいよ」
「お医者さんは給料も良いし、安定してるよ」
など言い続けた。
私は正味現実味が全く湧いていなかった。
まぁそれでもいいか、と思っていた。
流石に小学生だし。
私は中学で入った塾についていけていなかった。
なぜなら宿題をしなかったからだ。
学校でエネルギーを使い、帰ったらベッドでスマホをいじる。
1度ベッドに入ってしまえばそこから抜け出すことは出来ない。
そして校内模試でのボロボロな数学の点数を見て親は
「こんな成績じゃ到底医学部になんて行けない」
「本当に医学部に行こうと思っているのか」
と問い詰めてくる。
私は思う。
「行きたいなんて、思っているわけが無いじゃん」
「私が自分から『●●に行きたい』、『医学部に行きたい』なんて言ったことがあると思うのか」
「それは本当に私のことを思って言っているのか」
そんなことが言えたらどんなに楽だろう。
しかしそんなことを大声で叫ぶ気力も体力も残っていなかった。
親の叱責を無言で聞き流すだけ。
なんて無力なんだろう。
そう思った。
ある日、あるYouTube上の組織に出会った。
バーチャルYouTuberたちの集まりだ。
その名も────
『にじさんじ』。
配信や、好きなライバーの声を聞くだけで元気になれた。
そして私は歌を歌うのが好きだし、喋るのも、エネルギーを使うけど好きではある。何よりゲームが大好きだ。
『こんな人になれたらな』
初めて心から憧れた。
しかし私の親は考えが堅い。
『プロセカは女子がやるものだ』
と豪語していた。
その言葉を聞いて私はどんなにキレそうになったか。
このような考えをした親が、VTuberになりたいなんて夢を聞き入れることは無いだろう。
安定した仕事をしろ、と言う。
それが我が父だ。
父は父でこのように頭がおかしいし、母は母で日本語が通じないのだ。