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黒ヤミ悪夢

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黒ヤミ悪夢

5 - 第5話テーブル

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2022年08月10日

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詩の世界で語られるようなことじゃないが、 絶望的な状況に追い込まれても、 最後の最後まで足掻いてみせるってヤツもいるしな……。

ただまぁ……こっちとしては迷惑極まりない話だが。

こんなことを言えた義理じゃねぇけどよ、 もう少しうまくやりようがあったんじゃねえかな……。……俺みたいなのが出てくる前に、さ。

「おーい、大丈夫か?」

「えっ!?」

「おいおい、そんなに驚くなよ……」

「ごめんなさい……少し考え事をしていて……。あの、どちら様でしょうか?」

「ああ、俺は―――」

「……あっ! ひょっとすると、あなたが私の探し求めていた人かもしれません!」

「へぇ、そいつは光栄な話だが……どういう意味だい?」

「そのままの意味だよ」

その答えを聞いて、男は笑った。

「……面白いな。

気に入ったぜ、あんちゃんよォ!」

「どうも……」

「まァ、とりあえずゆっくりしていきな! ここに来たってことは、そういうことなんだろ?」

男が手をかざすと、テーブルの上に料理が現れた。

「おーっ!すごいねおじさん!!」

「ハッハ!好きなだけ食いな! 俺様からの歓迎の印だぜェ!! ただし、支払いはお前さん持ちだからよォ!」

『おいおいマスター、いくらなんでもそれは』

「わぁい♪いただきまーすっ」

『お嬢ちゃんまで!?』

『……もういいよ。好きにしてくれ』

「おうともさァ!!」

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