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詩歌たちと出会ったことさえも、 ただの夢想に過ぎなかったというわけか……。
まぁいい。
どうせすぐに忘れてしまうよ。
キミたちはいつも通り、ただ眠っていれば良いのだ。
それが一番幸せなのだからね。……あの子たちの記憶は消さないでくれ?……。
まったく、わがままなお嬢さん方だよ。
分かった。そのかわり、約束してくれないか? ひとつだけ頼みがある。
もしまたキミたちが目覚めた時は、 今度こそ本当の願いを口にすると。
それで満足する。
私が責任を持って叶えようじゃないか。……ほぅ、意外だな。
私の力を借りずとも、自力で思い出したという訳か。
なるほど、あの子が言っていたように、 キミたちもなかなか侮れない連中だということかな。
ならば話は早い。
私はキミたちに手を貸してやることはできないが、 協力することはやぶさかではない。
この先、キミたちを待ち受けているのは、 今まで以上に過酷な戦いになるはずだ。
それでも、戦う覚悟はあるかね? ならば、行こうではないか。
彼女たちの戦いを終わらせるために。……さっきの話の続きだが、 私の力は強大すぎて、普通の人間にとっては毒にしかなりえない。
そのため、他人の願望を増幅させる形でしか使うことができないんだよ。
私自身の望みのために力を使えれば、どんなに良かっただろうな……。
とはいえ、今のキミたちにとって、 それは望むべくもない贅沢な話だろうがね。
それにしても、キミたちと出会ってからの日々は楽しかった。
こんな気持ちになったのは初めてだ。
なぜ私はここにいる? わからない…………でも、このままじゃいけない気がする……。
あの子たちのように……
自分を信じて進まなきゃ……。
どうして私は、 あの場所にいないのかな……?……そんなことばかり考えてしまう。
だからせめて、ここで祈るよ。
いつかきっと会えるって信じてるから。