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家より、だいぶ離れたところで、タクシーを降りて、夜道を歩く。
何となく、心が騒ぎ始めてたから、落ち着かせるために。
白い息を吐きながら、歩いていた。
「…今頃、2人は」
hrtがmtkに向けて、告白するシーンを想像する。
hrtは少し耳を赤く染めながら告白して
mtkが、はにかんだ笑顔で「いいよ」って言って
2人とも幸せに溢れて、手を繋いで
お互いに「大好き」って言い合いながら、聖夜を過ごしてるんだろうなぁ。
想像すればするほど、心がチクチクする
寒さで身を縮こまらせた所為なのかな。
道の横にある街灯が、とてもキラキラしてるように見える。
なんか、幻想的だなぁ。
「…っふ、」
そんな光景を眺めながら、歩き続けた。
「……ただいまぁ」
誰もいなくて、真っ暗な家に伝えてみた。
当然だけど何も返ってこなかった。
それがまた、寂しさを募らせた。
空っぽな心
何も無いから、風が通って
とても、寒い。
代わりのもので、埋めようとして
自分の好きな食べ物とか食べたり
色んなお酒を飲んでみたけど
結局、空っぽなままだった。
「…っ、うぇ、…」
何も満たさないくせに、悪影響だけは残っていて
益々、寂しくなった。
皆は寒さで頬を染めながら、楽しんでるクリスマスの夜
僕は家で暴飲暴食して、苦しんでるクリスマスの夜
どうせ、あの2人は、心配もしないで、2人だけで楽しんでるでしょ?
「寒いね」っていいながら、抱きしめあってるんでしょ?
僕には、「寒いね」って言い合える人も
抱きしめ合う人も、いない
きっと、この先ずーっと、聖夜は、僕ひとりぼっち。
隣で優しく照らしてくれる
そんな、明かりもない
「…僕の、聖夜に明かりは、無い…。」
─fin.─