テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
視界が揺れ、クリーム色の天井と白いシーリングライトの明かりが丸く天井を切り取ったかのように瞳に容赦なく飛び込んだかと思えば、ベットのスプリングが背中を受け止める。そして天井の明かりを自分よりも大きな影が遮った。幾度となく唇を合わせ、舌を絡め、お互いの歯列や頬の内側を味わい、百子の口の端から唾液が溢れる。それを陽翔が舐め取り、彼はさらに彼女の唇に噛み付いた。彼女の舌を軽く吸い、絡ませているとくぐもった小さな嬌声が聞こえるので、陽翔は満足そうに眼鏡の奥を細くした。
「かわいいな」
唇を離し、蕩けた顔と情欲に潤んだその瞳を目の当たりにした陽翔の口から本音がぽつりと漏れる。そして軽く口づけを唇に落とすと、百子は彼の首に腕を回し、そのままぎゅっと引き寄せた。唇同士が軽く触れ、百子の舌が陽翔の歯列をなぞり、舌を探り当てて絡めてくる。強請られるようなキスに応えない理由は無く、陽翔も百子の口の中に舌を踊らせた。彼の片手は耳朶をやわやわとなぞり、そして首筋と鎖骨に触れるか触れないかのタッチで手を滑らせる。嬌声を上げる代わりに百子の体が僅かに跳ねた。
「百子は肌すべすべだよな」
そう言って陽翔は彼女の首筋に舌を這わせ、そこにキスをいくつも落とす。キスをするたびに百子の高い声がして自身の耳朶を柔らかく撫でていくので、今度はわざとリップ音を立てて耳朶を味わう。百子が陽翔にしがみついて声をあげ、背筋が歓喜に震えてゾクゾクしていると、今度は両耳を塞がれて口づけを受けた。百子も負けじと彼の両耳を塞ぎ、彼の舌を見つけたと思えば軽く吸ってまた絡める。
(これは……中々エロいな)
両耳を塞がれながらのキスは、自分達の立てる小さな水音が頭蓋の中で反響して音が大きくなるので、百子が何故体を震わせるかがよく理解できた。陽翔は己の昂りがいつになく騒ぎ、今すぐ彼女に突き立てたい思いを懸命になだめる。
「キス、そんなに好きなのか?」
百子の唇が離れたのを見計らい、陽翔は吐息混じりに尋ねる。
「うん……だって……幸せな気持ちに、なれるから」
ふにゃりとした百子が心底嬉しそうに告げ、陽翔を引き寄せて額に、頬に、唇に、耳朶に、首筋に順番にキスを落とし、陽翔に微笑みかける。
(……っ!)
百子のその様子に顔がカッと熱くなるのを感じた陽翔は、百子のパジャマのボタンを素早く外した。パジャマをそっとはだけると柔らかな双丘と、色づいた実が姿を現す。
「やっぱり綺麗だ」
陽翔は百子の双丘をやわやわと揉んでいたが、胸の中央で存在を主張し始めたその場所に唇を寄せる。ぬるりと湿った感覚が甘い疼きをもたらし、もう片方の胸の頂は彼の指がそろりと触れ、百子の呼吸を乱す。鼻にかかった高い声が彼の愛撫に合わせて喉から滑り出た。
「あっ……んっ……!」
(やだ……なんか今までよりも恥ずかしい……)
そんなことを思いつつ、百子は陽翔が強く胸の頂を吸った衝撃でぴくりと体を跳ねさせ、思わず陽翔の頭を抱きしめる。より陽翔が胸に密着してしまう状況を作り上げたのは百子の考慮の外だ。
「気持ちいいのか」
「……っ! うん……!」
胸の谷間から、陽翔の意地悪そうな笑みが目に入り、百子の体温がカッと上昇した。百子が何かを言う前に、彼は散々吸った頂とは逆の方へ唇を寄せて、笑みを向けたまま軽く食む。舌先で転がされ、緩急をつけて吸われると、腰を揺らして嬌声を上げた。
「ひゃあっ! ああっ……!」
もう片方の胸の頂はひやりとした感覚を陽翔の指が甘い疼きに換えていく。指先で優しく弾かれ、摘まれ、転がされて、舌が這う。そのたびに上がる高い声は、陽翔の口づけに飲み込まれていた。
「かわいい……たまんねえ……」
陽翔は百子の頭を撫でながら、吐息まじりにそうつぶやく。耳元で囁かれるものだから、百子はぴくりと震え、もじもじと太ももをすり合わせる。彼女が身動ぎしたのに陽翔は気づいたようで、手を胸から脇腹に、そして脇腹からゆっくりと腰に這わせ、彼女のズボンに手をかけた。
「あっ……」
あっという間に脱がされ、ショーツ1枚になった百子は、思わず彼のパジャマを掴んだ。
「まって……」
まさかここで待ったをかけられるとは思わず、陽翔の表情が固まる。だが次の彼女の発言を聞くと口元を緩めた。
「私だけ裸なんて……ずるいわ……」
「なんだ、そういうことかよ」
百子が若干拗ねた顔つきになっていたので、陽翔は吹き出したいのをこらえながら、彼女の唇に口づけして乱暴にパジャマを脱ぎ捨てた。昂りのせいで湿り気を帯びて不快になったトランクスも取り去り、陽翔は彼女のショーツをゆっくりと脱がした。
「本当に百子はどこもかしこも綺麗だ」
微笑みながら百子と唇を合わせ、陽翔は茂みの奥にある秘密の花にそっと触れる。
「もっと良くしてやるからな」
百子の体が跳ね、小さな水音を聞いて胸が高鳴り、そのまま花芽を探り当てて撫で上げた。