夜中の1時くらいに投稿して、
朝起きていいね数見てみたら500なってました!!!✌(‘ω’✌ )
嬉しいので1日2回投稿しちゃいます
(この投稿もいいね300以上で次公開)
本編すたーと
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
(川西side)
俺は瀬見さんの隣にいる奴がいじめの加害者だと推測し、その場を立って二人へ歩み寄った。
(川西)
「何やってんですか」
(瀬見)
「、川西……」
(加害者)
「あ?なに」
(川西)
「何やってんですかって聞いてるんですけど」
そいつを瀬見さんから引き剥がす。
(加害者)
「別に何もしてねーよ?ただ瀬見と話してただけじゃん(笑)」
「なぁ瀬見?」
(瀬見)
「、………」
瀬見さんは首を振ることも頷くこともしない。
暫く黙りこくったままだった。
(川西)
「だったら何でこんなに怯えてるんですか」
(加害者)
「は?知らねーよ」
「つーかお前に関係ねぇじゃん」
(川西)
「確かに、俺には関係ないです」
「でも、自分の目の前に怖い思いをしている人がいたら助ける他ないじゃないですか」
「なのでさっさとどっか行ってください」
(加害者)
「………チッ、あークソ…」
そいつは頭をかいてそのまま去って行った。
ついでにそいつの後ろ姿を証拠写真として撮っておいた。
「天は自ら助くるものを助く」
(川西)
「瀬見さん、大丈夫?」
(瀬見)
「…………ごめん、川西…」
「また、…俺、迷惑……」
(川西)
「迷惑じゃないよ」
(瀬見)
「………ありがとう」
(川西)
「この後時間くれません?」
「何があったのか話してもらいたいんで」
(瀬見)
「…………うん、わかった」
(川西)
「とりあえず今はもうあいつ追い払ったんで大丈夫だと思いますよ」
「さっさと朝食食べちゃいましょ」
瀬見さんは再び3年生達のもとへ歩いて行った。
(川西)
「白布と五色も戻ろ」
トレーを持って喫驚としている2人にもそう告げた。
(五色)
「川西さん大丈夫でした?暴言とか言われたり…」
(川西)
「んーん。大丈夫だった」
「どっか行けって言ったらすぐ逃げたし」
(五色)
「そうなんですか…!よかったです」
そう言ってハンバーグを口に運ぶ。
ハンバーグは既に冷えていたらしく、五色はとても不味そうな顔をした。
(五色)
「う、……ハンバーグ冷えてる…」
(川西)
「あー、どんまい。(笑)」
「でも早く食べないと部活遅れるよ」
(五色)
「部活まで後何分ですか!?」
(川西)
「20分」
(五色)
「まじですか…」
あんまり時間ないじゃないですか、と言いながらハンバーグ定食をガツガツと口に入れていく。
(川西)
「この時期に遅刻したらやばいよ」
(五色)
「え、ほうなんでふか?(え、そうなんですか?)」
(川西)
「ペナルティで校庭100周」
(五色)
「ひゃくふう!?(100周!?)」
「ひゃくふうなんへひにまふよ!?(100周なんて死にますよ!?)」
(川西)
「でもこの前1年が遅刻して100周走らされたらしいよ」
(五色)
「監督コワイ…」
(川西)
「春高予選前だから監督もいつもより気合い入ってんだよ」
「だから早く食べないと昨日の1年みたいに走らされるよ」
(五色)
「それは絶対嫌です!!」
暫くすると五色は皿の中身を全て平らげて部室へ走っていった。
(白布side)
(川西)
「五色は朝から元気だな」
(白布)
「うん」
俺と太一は急ぐ五色を眺めながら飯を食う。
俺は心の中にある疑問を抱えていた。
(白布)
「あのさ」
(川西)
「うん」
(白布)
「素朴な質問なんだけど」
(白布)
「なんで瀬見さんを助けたの」
(川西)
「……何それ。どういう意味?」
太一は箸をピタリと止めた。
今の質問は「瀬見さん助けるなよ、何で助けたの。」とかそういうのじゃなくて、ただ単に助けた理由を聞くためだった。
自分で言うけど俺って結構冷淡な奴じゃん?
だから、「人助け」っていうのがイマイチよくわからなくて。
俺の疑問は何で”太一が”瀬見さんを助けたのか、というもの。
朝担当の俺と五色や、同学年(3年生)の先輩が助けるのなら分かる。
でも太一は朝担当でも同学年でもないじゃん。
瀬見さんとは同じ部活の仲間ってだけでそれ以外関係性はないでしょ。
ほぼ赤の他人なのに何で助けたの。
俺の質問責めに太一は表情を一切変えず答える。
(川西)
「関係なくない?」
「人助けに担当とか、そういうの関係ないじゃん」
「今日の担当はこの人だから、今日はこの人が助けるとか」
「この人が同じ学年だからこの人が助けるとかさ」
「そういうのないから。」
「特定の人が助ける、なんてない」
「この場の全員が人を助ける権利を持っている」
「例え知らない人や、赤の他人だとしてもね」
(白布)
「……人助けってそんなもんなの」
(川西)
「そんなもんだよ」
太一が再び箸を動かして食べ始めた。
「この場の全員が人を助ける権利を持っている」、………か。
ついさっきの太一の言葉を思い出す。
………頭の片隅にでも入れておこう。
そう思いながら冷えきってしまったハンバーグを口に放り込んだ。
(瀬見side)
いつもなら部室でのんびりとジャージに着替えて部室を出る。
でも今日は違った。
ネクタイを引きちぎるかのように勢いよく外し、シャツやズボンを乱暴に脱ぎ捨て、せっせとジャージに着替えた。
そのまま部室に出ようとすると、川西に腕を引かれた。
(川西)
「ちょっと、話聞くって言ったじゃないですか」
(瀬見)
「…………やっぱ、……言いたくない」
いつもより早く着替えを済ませた理由は川西から逃れるためだった。
また川西に迷惑をかけてしまう、嫌われる、って思ったから今朝起きたことを言いたくなかった。
───だから、逃げようとした。
(川西)
「なんで」
(瀬見)
「迷惑だから…」
(川西)
「迷惑じゃないって言ってるじゃん」
迷惑じゃない。
川西はいつもそう言ってくれているけど、きっとこれは本心じゃなくて俺のことを気遣って言ってるに違いない。
でもそんな証拠なんてどこにもない
でも本心で言っているってどうしても信じることができない
でも「それ本心じゃないだろ」なんて言ったら川西を傷つけてしまうかもしれない
でも、………
(川西)
「………瀬見さん…?何で泣いて、」
(瀬見)
「………………あれ…?」
気付けばポロリと涙を一粒零していた。
涙がどんどん溢れて止まらない。
(瀬見)
「………あれ、っおかし、な…」
「こ、んな…はずじゃ、っないのに…」
目を擦っても止まってくれない。
(川西)
「あの、俺」
「本当に迷惑じゃないです」
(瀬見)
「………え、」
「……や、……絶対、違」
(川西)
「ほんとです」
「気遣ってるとか、そんなんじゃない」
「だから…」
(瀬見)
「、………」
(瀬見)
「………………………嘘つき、」
俺は川西を軽く突き放した。
(瀬見)
「本当は迷惑なんだろ…!」
「迷惑だって言えよ…!!」
「本当は迷惑だとか、面倒とかって、心の中で思ってるんだろ…!!?」
(川西)
「瀬見さん、俺はそんなこと…」
(瀬見)
「………迷惑じゃない、なんて」
「口では何とでも言えるんだよ…」
そのまま俺は川西の足元で蹲った。
(川西side)
(瀬見)
「………………………………ごめん」
「……あんなこと、言っちゃダメだって分かってたのに」
(川西)
「瀬見さん…?」
瀬見さんは暫く経った後、蹲ったまま謝ってきた。
(瀬見)
「俺っ、…川西が、ちゃんと、本心で言ってくれてるって…分かってたのに…」
「なのに、っあんなこと、言って…」
瀬見さんがもう一度ごめん、と言う前にしゃがんで彼の手を取った。
(瀬見)
「……かわ、………にし…?」
(川西)
「瀬見さん」
「俺別に怒ってないし、謝る必要もないです」
(瀬見)
「なん、でっ、…怒れよ……っ、」
「俺、さっきあんな酷いこと言ったのに、……っ」
「お前っ、……優しすぎるんだよ、っ」
それを言ったきり、俺の肩でしゃくりあげながら泣いている。
俺は何て声をかけたらいいのか分からず、とりあえず落ち着かせるため瀬見さんの頭をぽんぽんと優しく叩いた。
(川西)
「………泣き止んだ?」
(瀬見)
「……………うん、」
(川西)
「よかった」
泣き止んだ、と言いつつもまだ鼻をすすっている。
(川西)
「瀬見さん、聞いて」
「俺は絶対嘘ついたり、裏切ったりしない」
「だから瀬見さんも俺のこと信じて」
瀬見さんは静かに頷いた。
さっきあったことを聞くと、どうやら瀬見さんはレイp………じゃなくて、強姦された時に写真撮られてたっぽくて、「今後俺らの言うこと聞かないとこの写真ばら撒く」って言われたらしい。
瀬見さんは宝石のような瞳からまた涙を零して、俺に抱きついてきた。
また泣き止むまで傍にいてあげよう、と思い暫くずっと瀬見さんを慰めた。
結果部活には遅刻し、2人共校庭100周のペナルティを受けた。
コメント
3件
いっきにすべてみたんですけど どはまりしました❗ 続き楽しみにしております!