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第1話、読了しました〜!桃太郎先輩ってネクタイなんだ、あの昔話の赤いチョッキじゃなくて制服なんだね(笑)。でも「焼きそばパンしか食べない」とか「起こしに行くのが日課」って、何気なく日常を描いてるのにちゃんと関係性が伝わってきてじーんとしたよ。任務中の真剣な顔のギャップもいいな。次が気になる〜!
この世界には、人々を脅かす《妖怪》とその妖怪をコレクトする《妖怪コレクター》が存在する。
私、柊は妖怪コレクターの一人だ。
ここは妖怪コレクター本部と言って、妖コレの一部の人たちが衣食住を過ごしている場所だ。そんな場所の廊下を、今私は歩いている。
すると、奥から明るい声が聞こえてきた。
「柊〜!おはよ〜!」
近づいてきた。ヌカだ。ヌカは妖コレの一人で、魔女のような格好と10歳くらいの見た目という特徴的な子だ。
「おはようございます、ヌカ。」
するとヌカはニヤニヤし始めた。
「今日も桃太郎起こしにいくの?」
桃太郎というのは私の先輩で、妖コレの一人。彼にはちゃんと家があり、その家に住んでいるくせに本部に入り浸っている問題児だ。私はそんな先輩を毎朝起こしにいっている。どうしてかと訊かれると…答えられない。
「はい。」
「あいつなかなか起きないからなー。あっ食べ物で釣ったら起きるんじゃない?」
元気な声を後ろに、スタスタと歩く。
男子フロアに来た。先輩のいる部屋をノックしようとすると、中から人が出てきた。敬斗さんだ。
「あ、柊、すまない。今日も桃太郎を起こしにきてくれたのか?いつもありがとう。」
「いえいえ…」
落ちそうになった眼鏡をかけながら敬斗さんが言う。敬斗さんも妖コレの一人…というか、ここにいる人はだいたいみんな妖コレだ。優しくて頼れる先輩、こんな人じゃないと桃太郎先輩の世話は務まらないからな…
「失礼しまーす…」
部屋に入ると、起きてはいるがベッドでボーッとしている先輩がいた。
「おはようございます、先輩。もう起きてるなんて珍しいですね。」
「おはよ柊…」
先輩は眠そうにあくびをする。昨日は夜遅くまで任務が続いたらしい。
「廊下出てますので、早く準備終わらしてくださいね。」
「わかった。」
私が廊下に出て数分、先輩はいつもの格好ですぐに来た。私は先輩のこの格好以外見たことがない。それほど、あの日本昔話の【桃太郎】が好きなのか。
「おまたせ!」
「それじゃ、いきましょうか。」
2人で並んで歩く。その先は、本部の食堂だ。命を懸ける組織の本部のくせに、食堂にはいつ行っても人がいるし、広場ではいつも誰かが話している。
「あ〜腹減った。今日何食べようかな」
「どうせいつもの焼きそばパンでしょう。」
「え、正解。柊、エスパーの力手に入れたんだったらもっと早く言ってくれよ。」
「…そんな力手に入れてません。」
くだらない会話をしていると、いつの間にか食堂に着いていた。先輩は焼きそばパン、私はサンドウィッチを買い席につく。その瞬間ー
『ピカッ』先輩の制服のネクタイと、私の制服のリボンが光る。ということは…
『○○地区に妖怪反応。桃太郎、柊、直ちにコレクトへ向かいなさい。』
これは任務が来るときの合図のようなものだ。任務は妖コレである限りいつでもくる可能性はある。
「えーっ今から朝ご飯だったのに!?くそぉ妖怪め…」
「仕方ないですよ、そういう仕事です。行きますよ、先輩。」
そう言うと、先輩が席から立ち上がり歩き出す。いつもヘラヘラしている先輩は、なぜかこういう時真剣な顔をするんだよねぇ…。